最終更新日:2022/01/05
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2022 (週1コマ)春期 開講時限 火2
開講学部・学科等 理工
科目コード 641034000 科目ナンバー
授業名 基礎ロボット工学
英文授業名 Fundamentais of Robot Engineering
担当教員 神野 誠

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 多自由度、関節、動力伝達機構、アクチュエータ、センサ、運動学、制御

授業の概要・ねらい ロボットシステムは、ロボット本体(機構)、コントローラ(電気ハードウェア、ソフトウェア)、周辺装置などから構成されている。本講義では、ロボットシステムに関して幅広い知識を得るとともに、ロボットシステムの要求仕様や設計仕様が与えられた時に、運動学や制御方法などを考慮したうえで、ロボット本体の設計を行うことがでてきるようになるための基本知識を習得する。
到達目標 ①ロボット本体の設計の流れと設計ポイントを習得する。
②ロボットの基本構成と機構要素を習得する。
③ロボットの運動学と制御の基本を習得する。
④ロボットの適用事例、周辺技術を習得する。
⑤ロボットシステムに関して幅広い知識を習得し、ロボット本体の設計課題に取り組むことができる。
教科書と準備するもの 講義に使用する資料を配布する。
参考書 ①ロボティクス、日本機械学会、丸善、2,090円
②わかりやすい ロボットシステム入門―メカニズムから制御,システムまで―(改訂3版)、松日楽・大明、オーム社、2,750円
③ロボット工学の基礎(第3版)、 森北出版、2,860円
④絵ときでわかるロボット工学(第2版)、オーム社、2,750円
評価の基準 ①ロボット本体の設計の流れと設計ポイントを理解できている。
②ロボットの基本構成と機構要素を理解できている。
③ロボットの運動学と制御の基本を理解できている。
④ロボットの適用事例、周辺技術を理解できている。
⑤①〜④に着目し、発表、レポート、小テスト、定期試験などにより、ロボットシステムに関して幅広い知識を有していることと、ロボット本体の設計課題に取り組むことができるかを判断する。
具体的評価方法 授業内の発言、発表、小テスト、課題、態度などによる平常点(70%)、理解度試験(30%)で評価する。
実務経験教員による授業科目 【実務経験】元電機メーカー・医療器メーカの教員が、ロボット本体の設計に関するロボット工学の基礎について講義する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
PPTを中心とした講義に加え、板書もより多く取り入れる予定である。動画や実物などを使用して、わかりやすい講義にする。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
「ガイダンス」
授業の進め方について説明する。
「ロボットの概念と歴史」
ロボットの定義について考える。ロボットの歴史について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)自分なりに「ロボット」について考えておくこと。ロボットの歴史についても調べておくこと。
(復習)ロボットの歴史についてまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施
第2回 内容
「ロボット設計の流れ」
ロボットシステムやメカトロシステムの要求仕様や設計仕様が与えられた時の機構設計の流れと設計ポイントを講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)要求仕様や設計仕様とは何かを調べておくこと。
(復習)設計ポイントについてまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第3回 内容
「ロボットアームの自由度と軸構成」
ロボットアームの自由度と関節の基本動作、6自由度アームやいろいろなロボットアームの軸構成とその特徴について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットの軸構成にはどのようなものがあるかを調べておくこと。
(復習)講義で紹介した軸構成以外にどのような軸構成のロボットがあるか調べること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第4回 内容
「ロボットのメカニズム(その1)」
ロボットの関節の基本構成と減速機の種類と原理・特徴について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力伝達機構にはどのようなものがあるかを調べておくこと。
(復習)遊星歯車減速機の減速比、内接遊星歯車機構の減速比の計算式を導くこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第5回 内容
「ロボットのメカニズム(その2)」
軸受、歯車、直動要素と直動機構・回転機構について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力伝達機構の具体的な構成例を調べておくこと。
(復習)動力分散方式、動力集中方式の特徴についてまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第6回 内容
「ロボットのセンサ」
ロボットにおけるセンサの役割、内界センサ、外界センサの種類と特徴について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットに使用されているセンサについて調べること。
(復習)講義で説明したセンサ以外の内界センサ、外界センサについて調べること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第7回 内容
「ロボットのアクチュエータ」
アクチュエータの種類、直流モータの動作原理について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットに組み込まれているアクチュエータにはどのようなものがあるか調べておくこと。
(復習)講義で説明したアクチュエータ以外にどのようにものがあるか調べること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第8回 内容
「動力選定方法」
回転軸および直動軸の動力選定の計算方法について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力選定の計算課題を行うこと。
(復習)ロボットの運動学(順運動学・逆運動学)について調べておくこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第9回 内容
「ロボットの強度と振動 」
旋回機構および直動機構、機構要素についての強度計算方法・振動計算方法について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)材料に外力が加わった場合の応力計算方法を調べておくこと。
(復習)旋回機構・直動機構についての強度計算方法を見直すこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第10回 内容
「ロボットの運動学(1)(運動学、位置・姿勢表現))」
エンドエフェクタの位置、姿勢が与えられた時のロボットアームの各関節角の導出方法について講義する。姿勢表現方法(ロールピッチヨー角表現)について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)逆運動学について調べておくこと。
(復習)逆運動学に関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第11回 内容
「ロボットの運動学(2)(順運動学・逆運動学)」
姿勢表現方法(オイラー角表現)、同時変換行列、順運動学・逆運動学の事例について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)逆運動学について再度確認すること。
(復習)順運動学・逆運動学について再度確認すること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第12回 内容
「ロボットの運動学(3)ヤコビ行列と特異姿勢」
ヤコビ行列について説明し、特異姿勢とはどのような状態か、どのような問題があるかについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ヤコビ行列と特異姿勢について調べておくこと。
(復習)ヤコビ行列と特異姿勢について再度確認すること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第13回 内容
「位置制御と軌道生成、ロボット言語」
ロボットアームの位置制御の基本、アーム先端の軌道計算方法、ロボットの動作を記述するためのロボット言語について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットアームの軌道計算方法について調べておくこと。
(復習)excelなどを用いて2リンクアームの軌道計算を行うこと。

授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第14回 内容
「力制御ロボット、マスタ・スレーブロボットの事例・質疑」
力制御ロボットおよびマスタ・スレーブロボットの制御の基本と、グラインダ作業ロボット・手術支援ロボットなどの事例を紹介する。
これまでの講義内容に関する質問を受ける。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)マスタ・スレーブマニピュレータについて調べておくこと。
(復習)これまでの講義内容を再確認すること。
授業実施特記 授業内小テスト実施、レポート提出(任意)
第15回 内容
「授業のまとめと理解度テスト」
ロボット工学の総括を行う。第1回〜第14回の内容についての理解度テストを実施する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)これまでの講義内容を再確認すること。
(復習)これからのロボット・ロボット技術・ロボット社会などについて考えること。
授業実施特記 授業内理解度テスト実施、レポート提出(任意)