最終更新日:2020/01/27
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2020 (週1コマ)秋期 開講時限 土1
開講学部・学科等
科目コード 672203000 科目ナンバー
授業名 社会環境と人間
英文授業名 Social Environment and Human Life
担当教員 伊藤 修一

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業 世界の社会と経済、経済と人間生活、都市空間と社会、農村空間と社会
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
世界の社会と経済、経済と人間生活
後続関連授業 都市空間と社会、農村空間と社会
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード  社会構造、社会関係、ジェンダー、近代家族、ライフコース、ライフサイクル、知識基盤社会

授業の概要・ねらい  産業構造と社会環境を形作る構造・関係とが相互に影響を及ぼす中で、男女(ジェンダー)・家族(世帯)・若者といった特定の人間集団・社会集団が空間的にどのように振る舞い、地理空間の役割や意味がどのように変化してきたのかを、具体例を挙げながら説明する。
到達目標  社会環境を形作る構造・関係の地域性を理解して説明できることを到達目標とする。具体的には以下の3点である。
(1)社会環境を形作る構造・関係の一般的な特徴や形成過程、形成の背景について関心を深めること。
(2)社会環境を形作る構造・関係と産業・経済構造との間の相互関係について理解できること。
(3)地図や統計図表の解釈を通して、社会環境を形作る構造・関係の空間的特徴を理解できること。
教科書と準備するもの ・中学校や高校などで利用した地図帳
・授業では資料を随時配布する。
参考書  全体の内容にかかわるものとして、さしあたり、以下の本を紹介する。
・P.ノックス・S.ピンチ著、川口太郎・神谷浩夫・中澤高志訳、改訂新版 都市社会地理学、古今書院、2013
・藤井 正・神谷浩夫 編著、よくわかる都市地理学、 ミネルヴァ書房、2014
・中筋直哉・五十嵐泰正 編著、よくわかる都市社会学、ミネルヴァ書房、2013
評価の基準 (1)性別役割や近代家族、知識基盤社会の形成過程、形成の背景について説明できること。
(2)性別役割や近代家族、知識基盤社会と産業・経済構造との間の相互関係について説明できること。
(3)地図や統計図表の解釈を通して、性別役割や近代家族、知識基盤社会に関連する地理的現象を具体的に説明できること。
具体的評価方法  評価の基準に示した各項目について、複数回授業内で実施予定の課題20%程度、授業内試験80%程度から総合的に評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
 シラバスを授業開始時点のみならず適宜活用して、授業の目的を意識して受講させるように努めたい。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
・授業全体を通じての目標、進め方、予習復習、評価方法などに関して説明する。
・社会環境を形作る構造・関係の定義などについて概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスを熟読し、授業内容や授業の進め方などについて理解する。
(復習)社会構造・関係の定義について簡潔に説明できるようにする。 
授業実施特記
第2回 内容
ジェンダーと社会環境
・ジェンダーの意味と特性を確認して、その空間的な現れについて概説する。
・ジェンダーと深く結びつく産業・経済構造との相互関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)辞書などで「ジェンダー」の意味を確認する。
(復習)ジェンダー化した空間や、社会構造・関係と産業・経済構造との相互関係について簡潔に説明できるようにする。
授業実施特記
第3回 内容
前工業時代のジェンダー空間
・前工業時代の都市・地域の産業や人口の特徴をふまえて、ジェンダーと空間との関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ジェンダー化した空間の特徴を確認する。
(復習)前工業時代の産業・地域の特性とジェンダー化した空間との関係を具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第4回 内容
産業革命と工業都市の誕生
・先進諸国における産業革命以降の都市空間の変容と、その背景を概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前工業時代の産業・地域の特性を整理する。
(復習)先進諸国における工業時代の都市空間の特徴とその空間編成過程を具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第5回 内容
工業都市と性別役割分業
・先進諸国における工業時代の都市空間の変容と、この時代から一般化していく性別役割分業やジェンダー化した空間との関係を整理する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前工業時代の産業の特性とジェンダー化した空間との関係を整理する。
(復習)産業革命後の都市空間とジェンダー化した空間との関係を具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第6回 内容
脱工業化時代の到来とその背景
・今日の先進諸国で到達している脱工業化と都市空間の変容と、その背景を概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前工業時代と工業時代それぞれの産業の特性と違いを整理する。
(復習)脱工業化時代の都市空間の特徴とその空間編成過程を具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第7回 内容
脱工業化時代の女性就業
・脱工業化の進行とともに多様化するジェンダーの空間的な特徴を、就業する女性に注目して説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)工業時代の都市空間の特性とジェンダー化した空間との関係を整理する。
(復習)脱工業化時代の産業の特性とジェンダー化した空間との関係を具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第8回 内容
ライフコースの地域差
・ライフコースの意味を確認したうえで、大都市(圏)と地方(圏)のジェンダー化した空間の差異を、両地域のライフコースの特徴から説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)辞書などで「ライフコース」の意味を確認する。
(復習)大都市(圏)と地方(圏)のジェンダー化した空間の形成の過程の違いを具体的に説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第9回 内容
家族と社会環境
・「家族」の意味と特性を確認して、その空間的な現れについて概説する。
・世帯類型と家族のライフサイクルとの相互関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)辞書などで「家族」と「世帯」の意味と違いを確認する。
(復習)日本における世帯類型構成の変化を、家族のライフサイクルの特徴から説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第10回 内容
ジェンダー化した空間と世帯類型の空間的関係
・世帯類型の地域差とジェンダー化した空間との関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)産業構造の変化とジェンダー化した空間との関係を整理する。
(復習)ジェンダー化した空間の成立を、家族類型や子育て支援の地域差に照らして説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第11回 内容
ジェンダー化した空間と子育て支援の空間的関係
・両者の関係を補う子育て支援の地域差について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ジェンダー化した空間と家族類型との関係を整理する。
(復習)ジェンダー化した空間の成立を、子育て支援の地域差に照らして説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第12回 内容
変化するジェンダー化した空間とライフサイクルの変容
・工業時代から脱工業化時代にかけての家族形態の変貌と、大都市(圏)における家族類型別世帯の分布の変化との関係などについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)産業構造の変化と家族形態の変貌との関係を整理する。
(復習)近代家族の出現時期と地域的傾向について説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第13回 内容
子ども・若者と社会環境
・「子ども」を定義したうえで、脱工業化と進学熱の高まりとの関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)脱工業時代の特徴について整理する。
(復習)「子ども」の定義の多様性や、知識基盤社会の意味とその到来の背景について説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第14回 内容
子どもの通塾行動
・知識基盤社会への対応としての子どもの通塾行動と塾の立地戦略との関係について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)知識基盤社会の到来の背景を整理する。
(復習)子どもの生活行動の特徴をふまえて、塾の立地戦略を説明できるようにする。
授業実施特記 小テスト実施。前回の小テストの解説実施。
第15回 内容
試験と授業のまとめ
・試験を通じて到達度の確認を行う。
・授業内容、試験、評価に関する質疑応答を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ノートや配布資料、地図帳を読み込み、活用して地域を説明できるようにしておく。
(復習)ノートや配布資料、地図帳を読み込み、活用して地域を説明できるようにしておく。
授業実施特記