最終更新日:2020/02/07
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2020 (週1コマ)春期 開講時限 火4
開講学部・学科等
科目コード 670005100 科目ナンバー
授業名 日本史の中のジェンダーA
英文授業名 Gender in Japanese History A
担当教員 長島 淳子

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
日本史A・日本史B
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード ジェンダー・フェミニズム・セクシュアルマイノリティ・日本近世史・女性史

授業の概要・ねらい ジェンダーの分析視角を歴史学にいかに組み込んでいくのかをメインテーマとします。具体的には日本史(近世)史料を素材に、解読、内容整理、疑問点などの抽出を通して検討していきます。従来見落とされてきた男女の社会的・文化的性差に着目し、ジェンダーやセクシュアルマイノリティの諸相、フェミニズムの歴史を理解します。講義のはじめの数回でジェンダー概念、およびジェンダー研究の歴史やフェミニズムの概要を説明します。それをもとに自分自身のジェンダーバイアスを点検していきます。その後、実際の近世史料の講読・分析を行います。それをもとにクラスの討論を通し、新たな歴史像を模索します。
到達目標 ・ジェンダー概念やフェミニズムの歴史を理解し、歴史史料が読み込めること。
・世界や国内の社会事象や環境の中のジェンダー要素に気づき、自分のものとして咀嚼し、授 業や研究、また生き方に反映できること。
・多様性(性差/セクシュアルマイノリティ/人種/宗教など)を理解し、共生社会をめざせる こと。

教科書と準備するもの 授業時に資料(現代・近世史料ほか)を配布します。
参考書 長島淳子『江戸の異性装者たち―セクシュアルマイノリティの理解のために―』勉誠出版、2017年
長島淳子『幕藩制社会のジェンダー構造』校倉書房、2006年
伊集院葉子・栗山圭子・長島淳子・石崎昇子・浅野美和子著『歴史のなかの家族と結婚』森話社、2011年
総合女性史研究会編『時代を生きた女たち-新・日本女性通史』朝日選書、2010年
総合女性史研究会編『日本女性の歴史―性・愛・家族』角川書店、1992年
    〃    『日本女性の歴史―女のはたらき』角川書店、1993年
    〃    『日本女性の歴史―文化と思想』角川書店、1993年

評価の基準 ・ジェンダー概念が理解されているか。
・ジェンダー研究誕生までの欧米/日本のフェミニズム史が理解されているか。
・セクシュアルマイノリティの問題が理解できているか。
・報告/レポートをきちんと発表/提出しているか。
・史料が正確に読め、理解し、また疑問点の解消がなされているか。

具体的評価方法 ・定期試験の60点以上に単位を与える。
・授業時の発言など積極的な授業態度を考慮する。
・レポート担当者は加点する。
・試験は論述問題を中心に、受講生の授業の理解度を評価する。
・試験時のプリント/ノートなどの持ち込みは許可。
・評価割合:定期試験(60パーセント)提出物(20パーセント)授業態度(20パーセント)
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
差別について考える機会を得たという意見が多いので、今後とも自分を取り巻く社会や環境の認識をはじめ、ジェンダーやセクシュアルマイノリティについての理解の深化に寄与していきたい。普段にニュースや新聞、雑誌等に目を向け、ジェンダー関連の話題などに関心をもってください。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
授業の進め方(授業時のレポーター、レポート提出を含む)。
ジェンダー・フェミニズムについて解説する。
受講生の現在のジェンダーに対する見解を発表する。 
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ジェンダーとは何かを考える。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第2回 内容
ジェンダー研究の歴史を学ぶ。まず、文法用語の性名詞(ジェンダー)から始まったジェンダー研究がどのように自立し、従来の歴史学研究に影響を与えたかを認識する。また、ジェンダー史の前史としてのフェミニズムの歴史について理解する。フェミニズム、女性史、女性学、ジェンダー史という流れの中で、女性史研究の成立と意義・発展の軌跡を確認する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)授業の内容について、自分の考えをまとめておく。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第3回 内容
配布したジェンダー研究の紹介、勧めに関する小文を、レポーターを立てて授業で報告する。内容整理と問題点、自分の意見をまとめ、クラスで討論する。また、ジェンダーバイアスについて説明し、社会や自身のジェンダーバイアスについて書きだしてみる(次週レポート提出)。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、内容整理する。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
    ジェンダーバイアスに関するレポートを作成する。
授業実施特記
第4回 内容
第1波のフェミニズムについて解説する。とくにフランス革命後の差別的方策を糾弾するグージュの「女権宣言」やイギリスの市民革命後のウルストンクラフトの著作、政治動向などに留意しながら、ドイツ・アメリカの状況まで理解する。また、日本における大正デモクラシー時の青鞜社発足、平塚らいてうを中心とする「新しい女」の女性解放の諸活動などに視点を当てる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第1波のフェミニズムについて調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第5回 内容
提出されたジェンダーバイアスのレポートを教員がまとめてくる。それを素材にクラス討論を行う。ジェンダーバイアスかの賛否も含めて、他の受講生の出したジェンダーバイアスについて考える。とくに社会の中にあるバイアスとは認識されないものに、気が付かないうちに刷り込まれていないかに十分留意する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第2波のフェミニズムについて調べる。
(復習)ジェンダーバイアスのまとめを再度読み、検討する。
授業実施特記
第6回 内容
社会改革と同時に慣習や意識改革を目指した第2波のフェミニズムについて解説する。第2次世界大戦後出版されたボーヴォワールの『第二の性』を嚆矢に、60年代のアメリカを中心とするフリーダンの『女らしさの神話』から始まる中産階級の女性たちを巻き込んだフェミニズム運動を知る。また、1970年の国際反戦デーを契機とする日本のウーマンリブ運動とその衰退について学ぶ。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)セクシュアルマイノリティについて調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第7回 内容
セクシュアルマイノリティ(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーほか)について考える。大手広告代理店の調査で13人に1人は「LGBT」とされる現在、この問題は看過できない状況にある。性の多様性を受容し、誰もが差別のない社会を作るというジェンダーの重要なテーマを認識する。



授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。セクシュアルマイノリティについて考える。
授業実施特記
第8回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第9回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第10回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第11回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第12回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第13回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第14回 内容
江戸時代のセクシュアルマイノリティについての史料を講読する。レポーターを立て、読み・内容整理・疑問点・感想などを報告する。教員が補足するが、さまざまな質問をレポーターの他、クラス全体に対して行う。史料は『藤岡屋日記』・『御仕置例類集』・『御触書集成』・『徳川禁令考』を主に使用する。詳細な事前学習がレポーターはもちろん、受講生全員が必要になる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料を読み、用語、疑問点を調べる。
(復習)授業内容をまとめ、疑問点などを整理する。
授業実施特記
第15回 内容
まとめと論述試験
授業の成果を整理し、講義についての受講生の感想や意見交換をする。
その後、論述試験を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)講義を振り返って感想や意見をまとめる。
(復習)他の受講生の感想や意見について自身で考える。
授業実施特記