第1回 |
内容
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【特別支援教育の理念―歴史的背景・経緯―】 平成15年(2003年)の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」において、日本は特別支援教育へと転換する必要が指摘される。それ以前の「特殊教育」と「特別支援教育」の違いについて解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】特になし 【復習】特殊教育から特別支援教育に移行した背景について、障害者施策をめぐる国内外の動向や特殊教育の成果と課題を踏まえて整理する。
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授業実施特記 |
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第2回 |
内容
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【特別支援教育の制度・教育の場・就学相談】 特別の支援を必要とする児童の学びの場や形態として、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常の学級がある。それぞれの特徴とともに、就学先を決定する仕組みについて解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 「就学時健康診断」とはどんなものか調べる。 【復習】 特別支援学級、通級による指導、通常の学級における支援の課題を整理する。
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授業実施特記 |
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第3回 |
内容
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【特別支援教育の教育課程、自立活動】 カリキュラム・マネジメントを行う教師にとって必要な教育課程の法的基盤について概観し、教科および自立活動の授業づくりの手続きを授業者の視点から解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 特別支援学校学習指導要領における「自立活動」の項目を読む。 【復習】 特別支援学校、特別支援学級の教育課程について各学校のホームページなどで調べ教育内容や指導時数を比較する。
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授業実施特記 |
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第4回 |
内容
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【個別の指導計画と個別の支援計画】 個別の指導計画と個別の支援計画の違いを概観するとともに、個別の指導計画を作成するためのアセスメント、評価可能な目標の設定、支援方法、評価、自立活動との関係について解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 文部科学省や各都道府県の教育委員会等のホームページから個別の指導計画の書式を検索し、どのような項目について目標を設定しているか調べる。 【復習】 個別の指導計画に関する課題を整理する。
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授業実施特記 |
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第5回 |
内容
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【視覚障害教育の特徴】 視覚障害の定義、視覚障害のある幼児・児童の教育に携わる上で理解しておきたい心理的特性、発達、触運動知覚、弱視の視知覚について解説する。また、盲学校、弱視特別支援学級、弱視通級指導教室について概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 視覚障害のパラリンピックの種目にどのようなものがあるか調べる。 【復習】 視覚に障害のある児童の自立活動についてどのようなものがあるか整理する。
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授業実施特記 |
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第6回 |
内容
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【聴覚障害教育の特徴】 聴覚障害の聞こえの様相や、音声情報の制限によるコミュニケーションの難しさ、日本語習得の困難さについて解説する。また、聴覚特別支援学校と通常学級における教育の現状を概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 各学校ホームページ等で、聴覚障害特別支援学校高等部専攻科における学科にどのようなものがあるか調べる。 【復習】 通常学級で学ぶ聴覚障害児に対する支援・指導について留意すべき事は何か考える。
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授業実施特記 |
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第7回 |
内容
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【知的障害教育の特徴】 知的障害の定義、学習特性とニーズ、知的障害教育における教育課程と指導形態、授業づくりと支援方法について解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 スペシャルオリンピックスの理念を調べる。 【復習】 国語・算数の学習につながる認知機能学習、生活につながる国語・算数の学習を整理する。
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授業実施特記 |
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第8回 |
内容
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【自閉症・情緒障害教育の特徴】 自閉症、情緒障害の定義と原因、学習特性とニーズ、支援方法について概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 自閉症の児童生徒の支援に使用する教材・教具を見て(第7回終わりに配布)、どのような特徴があるか考える。 【復習】 知的障害を伴わない自閉症の通常学級における指導・支援について考える。
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授業実施特記 |
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第9回 |
内容
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【肢体不自由・病弱教育の特徴】 肢体不自由の定義と原因、学習の特性とニーズ、肢体不自由特別支援学校、肢体不自由特別支援学級、通級による指導の実際と課題について概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 肢体不自由者がパラリンピック等でどのような種目を行っているか調べる。 【復習】 通常学級に在籍する肢体不自由児に必要な合理的配慮について考える。病弱・身体虚弱児の教育における「学習空白」の課題を考える。
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授業実施特記 |
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第10回 |
内容
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【言語障害教育の特徴】 構音障害、吃音、言語発達の遅れの障害の定義や特徴と、評価・支援について概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 言語障害で通級による指導を受ける子どもの数は1995年およそ13,500人から2015年およそ35,000人に増加した。その背景について考える。 【復習】 構音障害、吃音、言語発達の遅れに対する支援を整理する。
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授業実施特記 |
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第11回 |
内容
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【注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の教育の特徴】 注意欠陥・多動性障害、学習障害の児童の特徴とニーズ、教育支援について概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 学級の中にADHDの児童がいる場合、どのような環境調整と支援が必要か考える。 【復習】 多様性の理解を育てるための学級づくりでどのような取り組みが必要か考える。
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授業実施特記 |
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第12回 |
内容
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【貧困や母国語の問題等により教育的ニーズのある子どもへの教育】 障害はないが特別な教育的ニーズのある児童への対応について、日本語指導が必要な児童に対する支援、貧困児童に対する支援、不登校児童に対する支援、被虐待児童に対する支援を概観する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 ノーマライゼーションの思想について調べる。 【復習】 多様性の理解を育てるための学校づくりでどのような取り組みが必要か考える。
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授業実施特記 |
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第13回 |
内容
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【合理的配慮とは何か】 合理的配慮とは何か開設するとともに、通常学級、特別支援学級、特別支援学校における合理的配慮について事例をもとにどのような支援をするべきか考察する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 「アドボカシー」とは何か調べる。 【復習】 障害者の権利に関する条約、第24条を読む。
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授業実施特記 |
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第14回 |
内容
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【幼稚園、小学校における特別支援教育の支援体制―組織的対応・関係機関との連携―】 特別支援教育と、福祉・医療との連携について、就学前からの移行期、在学中にどのような機関と連携する必要があるか、概観するとともに、教員が知っておくべき障害者福祉に関わる法制度について解説する。また、連携をする上で教師がどのような配慮をするべきか考察する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 「障害手帳」とはどのようなものか調べる。 【復習】 就学に向けた移行期において連携という点から重要な事柄について考える。
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授業実施特記 |
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第15回 |
内容
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【保護者との連携】 特別のニーズのある幼児・児童の教育を行う上で、保護者との連携は重要である。教師としてどのように連携をはかっていくべきか解説する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
【予習】 障害のある子どもをもつ家族(親や兄弟姉妹)の手記を1冊読む。 【復習】 保護者会、個別の指導計画のミーティングでどのような準備をすればいいか考える。
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授業実施特記 |
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