最終更新日:2018/03/26
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 水2,木4
開講学部・学科等 法・政経・文・経営
科目コード 130101200 科目ナンバー LAN01012
授業名 統計学(推定・仮説検定の実務)
英文授業名 Applied Statistics
担当教員 北村 仁代

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業 数理統計学(基礎)、数理統計学(応用)
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
統計学(基礎)
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 記述統計;確率の公理;確率変数;確率分布;正規分布

授業の概要・ねらい  自然現象や社会現象は、複雑な振舞いをしているので、偶然事象の結果として捉えた方が理解しやすいものがあります。これらの偶然事象は何回も繰返し起こると、何らかの法則性が見つかることが知られています。この法則性は「確率論」の用語で”極限定理”と呼ばれています。実際、生命保険/損害保険/金融の業界は、極限定理を基にして事業を展開しています。また、極限定理は、推定や検定の基盤となります。実社会に起こる様々な現象における法則性を見つけ、そうした現象に上手く対処していくために、推定や仮説検定の実務を理解することが本講義のテーとなります。
 本講義では、「統計学(基礎統計)」で学んだ内容を発展させて、推定や仮説検定の考え方と手順を学びます。まず、確率、確率分布、確率変数について解説したのち、大数の法則や極限定理を学びます。次に、重要な確率分布である正規分布の確率の求め方や正規分布の母数に対する推定と検定(極限定理を基にした推定や仮説検定)の考え方と手順を解説します。最終的に表計算ソフトを用いて推計や仮説検定ができるようになることを目指します。
到達目標 本講義を通じて,推測統計学(推定と検定)の基本的な事項を理解し,かつ与えられたデータから(正規分布の下での)推定と仮説検定が行えるようになってもらいます.主に①母集団と標本との関係を正しく理解し,②正規分布の母数に対する推定と検定が正しく行う計算技術の習得を目指します.
教科書と準備するもの なし
参考書 以下のテキストは、自習の際に有益です。[1]は、統計検定3級を受験する人向けのテキストです.[2]は数理統計学の名著です。(数理)統計学を学ぶために必要最低限の話題がコンパクトに分かりやすく説明されています。この他にも参考となるものが沢山ありますので、自分に合ったテキストを探してみて下さい。

[1] 日本統計学会 編(2012)「日本統計学会公式認定 統計検定3級対応 データの分析」,東京図書株式会社
[2] 松本裕行、宮原孝夫(2000)『数理統計入門』, 学術図書出版社
評価の基準 ①母集団と標本(サンプル)の関係(標本から母集団を推計することが可能な理由)を理解している.②正規分布の確率を求める事が出来る.③正規分布の母数に対する推定と検定が出来る.
具体的評価方法 中間試験,期末試験,及び任意で提出するレポートの内容に基づき総合的に評価します.
A)中間試験 30%
B)期末試験 60%
C)(任意提出の)レポート 10%
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業評価アンケートに基づいて授業を改善します。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス/統計学の基礎の復習:
データを読むには,なぜデータが収集されたのか,どの様にデータが収集されたのかを考えておく必要があります。秋期統計学の導入として,具体的な事例を通じてデータを読むポイントを紹介していきます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
特に準備する必要はありません.シラバスを読んできて下さい.また,春期統計学の受講生は前期のノートを読み返して来ると良いでしょう.

復習:
授業の内容を確認
授業実施特記
第2回 内容
確率:
確率空間、確率の定義を確認します。(春学期第6回と第7回講義の内容)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第1回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第3回 内容
確率変数と確率分布:
確率変数の期待値と分散について確認します。(春学期第9回講義の内容)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第2回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第4回 内容
正規分布:
正規分布の特徴や、正規分布の任意の区間の面積の求め方(正規分布の確率の計算)を解説します。
練習問題を解いて計算の仕方を習得してもらいます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第3回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第5回 内容
大数の法則:
「大数の法則」について解説します。
サイコロを投げて「1の目」が出る回数を数えてみましょう。また、「大数の法則」から、「1の目」が出る確率を求めてみましょう。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第4回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第6回 内容
中心極限定理とその応用:
推定・仮説検定の基礎となる「中心極限定理」について解説します。
第5回で学んだ「大数の法則」から計算された「1の目」が出る確率について、結果が妥当であるかを「中心極限定理」を用いて判定してみましょう。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第5回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第7回 内容
これまでの復習と中間テスト:
第6回までの講義内容を復習し、理解と習得の確認のために、中間テストを行います。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:これまでの授業内容を確認、中間テスト対策
復習:中間試験で解けなかった問題について復習
授業実施特記
第8回 内容
標本分布1:
母集団と標本、母数の統計量について解説します。
母集団とそこから抽出された標本との関係を理解し,抜き出された標本の平均が確率変数であることを学習します.特に,標本平均の平均や分散について理解を深めます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第7回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第9回 内容
標本分布2:
統計量の標本分布について解説します。
前回に引き続き標本分布について学習します.ここでは抜き出された標本の比率について,平均や分散を学習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第8回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第10回 内容
正規分布からの標本1:
正規分布の性質について解説します。
正規分布の特徴についての確認と正規分布の任意の区間の面積(確率)を求め方についての再確認をします.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第9回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第11回 内容
正規分布からの標本2:
2次元正規分布に従う確率変数の標本相関係数が従う標本分布について解説します。この標本分布は相関係数の統計的有意性を判定するのに使われます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第10回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第12回 内容
推定:
点推定(1点の推定)と区間推定(幅をもった推定)の考え方と手順を解説します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第11回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第13回 内容
仮説検定:
検定の考え方、正規母集団に対する仮説検定について解説します。
表計算ソフトを用いて、母平均、母平均の差、母比率に関する仮説検定を行ってもらいます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第12回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第14回 内容
回帰分析:
回帰分析、回帰係数の推定、重回帰分析について解説し、具体的な例を用いて回帰分析を行ってもらいます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:テキストの関連個所を参照(第13回目の講義の最後に関連個所を示します。)
復習:授業の内容を確認
授業実施特記
第15回 内容
総復習:
これまでの学習内容を復習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:これまでの内容の総復習
復習:期末試験に向けた対策
授業実施特記