最終更新日:2018/03/21
クリックして表示・非表示切り替え
概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 金2
開講学部・学科等 アジア
科目コード 810025400 科目ナンバー TEA03103
授業名 社会科指導法Ⅱ
英文授業名 Teaching Methods of Social Studies Ⅱ
担当教員 中條 克俊

授業形態 講義、アクティブ・ラーニング
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
社会科指導法Ⅰ
後続関連授業
教職課程科目 教職に関する科目
テーマ・キーワード 実践力ある社会科教員をめざして

授業の概要・ねらい 三年次の社会科指導法Ⅰの学習を踏まえ、さらに高度な実践力の育成を目指します。教育実習を経てそれぞれの実践課題が見えてきました。改めて教材の選択や発問の方法を学び、授業をづくりのレベルを高めることをねらいとします。具体的実践例に基づいて、教材の扱い方、問題提起の方法、様々な討論方法などの授業づくりの視点と授業技術をじっくり学びます。その上で、模擬授業を実施して授業の力量を高めることを目指します。あわせて、討論授業に取り組む意欲を持ち、生徒を主体とする授業の分析ができる力をつけることも狙いとしています。来年度教員になることが決定している学生は勿論、今後教員になる可能性を残している学生も積極的な参加してほしい授業です。毎時の授業感想文、小意見文、模擬授業案、期末レポート「クリエイティブな授業とは何か」を必須課題とします。「教育は人なり」が反映できる授業をめざし、受講生の意欲と創造性を高めます。
到達目標 (1)年間指導計画、学習指導案の作成、模擬授業への参加を通して、わかってたのしい社会科教育の方法を構想して深くて広い教材研究に基づいた学習指導案作りをできるようにする。
(2)アクティブ・ラーニング(協働関係)を通して、「想像力」「批判的思考力」「コミュニケーション能力(聞く力と発言力)」「コラボレーション能力」「ICT 能力」などの「21 世紀型スキル」を身につける。
(3)講義、模擬授業を通して総合的力量を高め、現場で通用する実践力ある教員をめざす。
教科書と準備するもの テキストは『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』(中條克俊著、梨の木舎、2017年)です。
参考書 下記のほか、授業で配布する資料の中にあげた参考文献を参照してください。
『明日の授業に使える中学校社会科地理』(歴史教育者協議会編、大月書店)
『明日の授業に使える中学校社会科歴史』(歴史教育者協議会編、大月書店)
『発言をひきだす社会科の授業』(安井俊夫、日本書籍)
『歴史の見方考え方』(板倉聖宣、仮説社)
『中学生たちの風船爆弾』(中條克俊、さきたま出版会)
『君たちに伝えたい朝霞、そこは基地の街だった。』(中條克俊、梨の木舎)
『君たちに伝えたい②朝霞、キャンプドレイク物語。』(中條克俊、梨の木舎)
『日本人はどこから来たのか?』(海部陽介、文藝春秋)
『中学校学習指導要領』文部科学省
『同解説社会科編』文部科学省
評価の基準 受講者のクリエイティブな授業づくりに向けてのとりくみ姿勢とその成果を評価の対象とします。
具体的評価方法 発言・発信・リアクションペーパー等授業への積極的参加度(30%)、模擬授業の学習指導案と模擬授業のとりくみ(40%)、ミニレポート・期末レポート(30%)で総合評価します。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
学生の意欲・関心を高めるために、アクティブ・ラーニング(協働関係)を通して、受講者に「想像力」「批判的思考力」「コミュニケーション能力(聞く力と発言力)」「コラボレーション能力」「ICT 能力」などの「21 世紀型スキル」を獲得させたい。
受講者の意欲・関心を高め、インタラクティブな授業づくりをめざしたい。
単位互換
特記 無し

授業計画
第1回 内容
◆オリエンテーション
(1)授業の進め方、シラバスについて説明する。
(2)教育実習の報告(反省と課題確認)。
(3)社会科教育の動向について。
(4)模擬授業のグループ分け(地理的分野・歴史的分野・公民的分野) と学習指導案作成(締め切り)について。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教育実習の体験を整理しておく(教育実習ノート持参)。
復習 発表された教育実習の内容をまとめておく。学習指導案作成の段取りを検討しておく。
授業実施特記 無し
第2回 内容
◆中学校社会科の実践(1)「すべての学習は平和学習」
「私の平和学習実践史」から、社会科教育を軸にしての平和学習の実践について学び、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』の2章   「戦争は最悪の非行です」(p.86~p.101)、3章「すべての学習は平和学習(p.104
~p.179)と巻末「私の平和学習実践史」を読んでおく。
復習  社会科教育と総合学習との連関についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第3回 内容
中学校社会科の実践(2)「負の歴史に学ぶ」
商品的歴史・国民的歴史・倫理的歴史について学び、中でも倫理的歴史=負の歴史に学ぶ意義について学習を深め、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』の「お    わりに-『負の歴史』に学ぶ」(p.182~p.189)を読んでおく。
復習 「負の歴史」に学ぶとは何かについてまとめておく。
授業実施特記 無し
第4回 内容
◆地域にねざした授業づくり(1)戦時下の地域史(子どもが作った風船爆弾)
風船爆弾とは何かとその製造過程について、教員が中学生と共に調査活動して冊子にまとめていった実践について学びます。調査(聞き取り活動・フィールドワーク)・発表(文化祭・展示会)・記録(「中学生と風船爆弾」)という一連の活動方法について学び、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』の108    ページから111頁を読み、「風船爆弾の正体」について調べておく。
復習 調査・活動方法についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第5回 内容
◆地域にねざした授業づくり(2)占領下の地域史(基地の街から見える世界)
社会科教員が地域にあった米軍基地の歴史を調べた成果を授業に活かしていった実践について学びます。戦時下の地域(陸軍予科士官学校)は占領下(1945年9月~1952年4月)の地域(キャンプ・ドレイク)につながるという歴史の連続性について学びます。現実の基地問題についても考え、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』の「朝    霞にあった陸軍予科士官学校」(p.140~)から「陸軍予科士官学校最後の卒業生」     (~p.179)を読んでおく。
復習  地域の掘り起こしと占領下の地域史についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第6回 内容
◆地域にねざした授業づくり(3)歩いて学ぶフィールドワーク
社会科教育は20坪という空間(教室)だけで学ぶものではありません。フィールドワークが地理・歴史・公民的分野の総合であることがわかります。
教室から飛び出し、地域を歩く(フィールドワーク)ことによって見えてくる地域の特性や歴史があることを学び、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐の中から生まれたボクらの平和学習。』の「ヒ
    ロシマに行かなくとも」(p.110)から「陸軍予科士官学校最後の卒業生」(p.179)
までと「コラム」①~⑩を読んでおく。
復習  フィールドワークの意義についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第7回 内容
◆社会科授業設計と学習指導案作成(1)戦争証言アーカイブスに学ぶ(ICT授業)
ウェブサイト「NHK戦争証言アーカイブス」の教材化について学びます。登録されている約千人から二人の戦争証言を選び、教材化された証言をどう活用して授業として成立させたかについて学び、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 事前にウェブサイト「NHK戦争証言アーカイブス」にアクセスして、どういう証言があ
   るか検索しておく。
復習 デジタルアーカイブスの活用についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第8回 内容
◆社会科授業設計と学習指導案作成(2)日本人はどこから来たのか(ICT授業)
地球の誕生・生物の誕生と続き、最古の人類がアフリカで誕生しています。その後進化したホモ・サピエンスが出アフリカで、ヨーロッパ・アジアへと渡ります。日本へはどのようなルートで渡ってきたのかをアクティブ・ラーニングで学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 『日本人はどこから来たのか?』(海部陽介、文藝春秋)などを参考に、日本人のルーツ
    について調べておく。
復習  アクティブ・ラーニングの授業方法についてまとめておく。
授業実施特記 無し
第9回 内容
◆社会科授業設計と学習指導案作成(3)関東大震災直後に何が起きたのか
1923年関東大震災直後の朝鮮人虐殺について学びます。「文明史に残る一大汚点」(『読売新聞』1923年10月11日付)はどのようにして起きたのか、そのことは今にどうつながっているのかについて学びます。歴史を直視するとはどういうことなのか考え、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 関東大震災について調べておく。
復習 朝鮮人虐殺事件と現代についてまとめておく。
※学習指導案提出締め切り日
授業実施特記 無し
第10回 内容
◆社会科模擬授業(地理的分野)と相互批評(1)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 模擬授業実施者の授業内容について調べておく。
復習 模擬授業で学んだことをまとめておく。
授業実施特記 無し
第11回 内容
社会科(地理的分野)模擬授業と相互批評(2)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 模擬授業実施者の授業内容について調べておく。
復習 模擬授業で学んだことをまとめておく。
授業実施特記 無し
第12回 内容
◆社会科(歴史的分野)模擬授業と相互批評(3)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 模擬授業実施者の授業内容について調べておく。
復習 模擬授業で学んだことをまとめておく。
授業実施特記 無し
第13回 内容
◆社会科(歴史的分野)模擬授業と相互批評(4)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 模擬授業実施者の授業内容について調べておく。
復習 模擬授業で学んだことをまとめておく。
授業実施特記 無し
第14回 内容
◆社会科(公民的分野)模擬授業と相互批評(5)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 模擬授業実施者の授業内容について調べておく。
復習 模擬授業で学んだことをまとめておく。
授業実施特記 無し
第15回 内容
◆社会科(公民的分野)模擬授業と相互批評(6)
(1)模擬授業実施者以外は生徒役になって、授業に参加します。授業後、グループワークします。
(2)生徒役の受講者は、模擬授業の記録を学習指導案と照らしてワークシートにまとめ、提出します。
(3)期末レポート「クリエイティブな授業とは何か」の発表とまとめ、グループワークします。
授業時間外における学修(予習・復習等) 全講義のまとめをしておく。
授業実施特記 無し