対象年度	年度	2018	期	(週1ｺﾏ)春期	開講時限	月3
開講学部・学科等	文
科目コード	670005900		科目ナンバー
授業名	史料と史料学Ａ
英文授業名	Materials for History A
担当教員	丸島　和洋

授業形態	講義
	e-learning利用		その他：
担当形態	単独
関連する授業
	当科目履修前に履修して おくことが望ましい科目	くずし字の基礎的知識があればなおよいが、必須ではない。本講義をもととして、学習していってもらいたい。
	後続関連授業	史料と史料学Ｂ
教職課程科目
テーマ・キーワード	日本　古代　中世　古文書　古記録　史料　資料

授業の概要・ねらい	日本の歴史を学ぶには、「古文書」を始めとする史料を読み込んでいく必要がある。本講義では、古代～中世の古文書を対象に、どのような種類の古文書が残されていて、それぞれどのような目的・経緯で出され、機能したのかを解説していく。古文書の様式は、時代の変遷や、政権の交代によって変わるものだから、講義ごとに、それぞれの時代・政権を特徴付ける古文書を、写真を配りながら取り上げていく。前期の講義では、古代から南北朝時代までの公文書を中心に検討する。 　関連する博物館展示がある場合は、講義内で適宜紹介する。
到達目標	日本古代・中世前期の歴史史料を、様式論・機能論・伝来論という「史料学」「古文書学」の観点から把握する能力を身につける。これは、歴史学を学んで行く上で必要不可欠な、史料操作の基礎を理解することも意味する。
教科書と準備するもの	佐藤進一著『新版　古文書学入門』（法政大学出版局、2003年） 適宜史料プリントを配布し、授業はプリントを軸に行う。講義はテキストの記載順とは異なり、かつその後の研究の進展を反映したものだが、テキストをベースにした上で、講じるものである。
参考書	児玉幸多編『くずし字用例辞典　普及版』（東京堂出版、1993年） 笠間影印叢刊刊行会編『字典かな―出典明記』（笠間書院、1972年） 日本歴史学会編『演習古文書選　古代・中世編』（吉川弘文館、1971年） 苅米一志『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』（吉川弘文館、2015年）
評価の基準	期末試験結果による評価。出席は前提条件となる。
具体的評価方法	出題範囲はテキスト・配布プリントを踏まえた講義内容となる。講義の内容をどの程度理解できているかを問う。

授業評価アンケート フィードバック・ 受講生へメッセージ	今年度新規担当。受講生の理解状況を確認しながら講義を進めようと思います。積極的に質問をしてきてください。歴史学にとって基礎となる学問ですから、これからの研究に上手く活かせるよう、意識して授業に臨んでください。
単位互換	世田谷６大学コンソーシアム 首都圏西部単位互換 その他
特記	ガイダンスを兼ねたイントロダクションを行いますので、初講には必ず出席すること。また、板書やスライドのスマホ・デジカメによる撮影、およびSNSへのアップは控えること。

第1回	内容	ガイダンス―「古文書」「史料学」「古文書学」とは何か―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	配布物があると、それを受け取っただけで安心してしまう傾向があるが、講義内容と結びつけなければ十分な理解をすることはできない。積極的にノートを取り、配布物やテキスト・参考文献を読み直して理解を深めてもらいたい。なお大学における板書は、補足説明的なものが主であるので、ただ板書を書き写すだけでは意味がない点に注意されたい。
	授業実施特記	ガイダンスにあたるので、欠席がないようにしてもらいたい。
第2回	内容	古文書の読み方―くずし字・変体仮名と和様漢文― 公式様文書（１）―「詔書」と「勅旨」―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。最初に解説する「公式様文書」は律令で定められた文書様式だから、律令制定以後の古代史が、本講の対象時代となる。
	授業実施特記
第3回	内容	公式様文書（２）―「符」と「移」―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。最初に解説する「公式様文書」は律令で定められた文書様式だから、律令制定以後の古代史が、本講の対象時代となる。
	授業実施特記
第4回	内容	公式様文書（３）―「牒」と「解」―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。最初に解説する「公式様文書」は律令で定められた文書様式だから、律令制定以後の古代史が、本講の対象時代となる。
	授業実施特記
第5回	内容	公家様文書（１）―宣旨・口宣案と官宣旨（弁官下文）―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。「公家様文書」を学ぶ上では、平安時代の政治史をおさえておいてもらいたい。
	授業実施特記
第6回	内容	公家様文書（２）―院庁下文・政所下文と庁宣・大府宣―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。「公家様文書」を学ぶ上では、平安時代の政治史をおさえておいてもらいたい。本講より、現在では中世の始期と把握されている院政期の理解が必要となる。
	授業実施特記
第7回	内容	公家様文書（３）―綸旨と御教書―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。「公家様文書」を学ぶ上では、平安時代の政治史をおさえておいてもらいたい。本講では、院政期だけでなく、南北朝期の文書についても言及する。
	授業実施特記
第8回	内容	鎌倉幕府文書（１）―将軍下文と政所下文―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。本講から鎌倉幕府の出した「武家様文書」を取り扱い、鎌倉時代へと移る。ただし、室町幕府の事例にも言及することがある。
	授業実施特記
第9回	内容	鎌倉幕府文書（２）―関東下知状と訴陳状―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。鎌倉時代の政治史をおさえておいておいてもらいたい。
	授業実施特記
第10回	内容	鎌倉幕府文書（３）―関東御教書―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。鎌倉時代の政治史をおさえておいておいてもらいたい。
	授業実施特記
第11回	内容	南北朝期の文書（１）―雑訴決断所牒と外題安堵―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。南北朝時代の政治史をおさえておいておいてもらいたい。
	授業実施特記
第12回	内容	南北朝期の文書（２）―軍忠状と着到状―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	前回の復習や積極的なノート取りはもちろんだが、「史料学」「古文書学」は政治史と密接に結びついた学問である。高校の教科書などに立ち戻り、各時代の基礎的な政治史的流れを踏まえて講義に臨むようにすれば、理解がより深まる。南北朝時代の政治史をおさえておいておいてもらいたい。
	授業実施特記
第13回	内容	上申文書（１）―紛失状―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	ここからは、古代・中世全般にみられる文書様式をみていく。これまでの講義と重なる部分が増えるため、ノートの内容を振り返りながら、講義に臨んでもらいたい。
	授業実施特記
第14回	内容	上申文書（２）―請文と請取状―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	本講でも、古代・中世全般にみられる文書様式をみていく。これまでの講義と重なる部分が増えるため、ノートの内容を振り返りながら、講義に臨んでもらいたい。
	授業実施特記
第15回	内容	古記録と編纂史料―日記・歴史書・年代記・軍記物―
	授業時間外における学修（予習・復習等）	中世後半までも視野にいれて講じる。著名な史料も含まれるので、高校教科書・副読本などから、古代～安土桃山時代の政治史を確認しておいてほしい。
	授業実施特記