最終更新日:2018/01/29
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 木4
開講学部・学科等
科目コード 661061000 科目ナンバー LWL03514
授業名 民事訴訟法B
英文授業名 Law of Civil Procedure B
担当教員 福永 清貴

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業 民事訴訟法A、民事手続法、民法総則、物権法・担保物権、債権総論、債権各論、不法行為法A、民事執行法・保全法、倒産処理法、私的紛争処理法
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
民事訴訟法A、民事手続法、民法総則、物権法・担保物権、債権総論、債権各論、不法行為法A
後続関連授業 民事執行法・保全法、倒産処理法、私的紛争処理法
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 民事訴訟手続き・訴え・口頭弁論・判決・処分権主義・弁論主義・自由心証主義・既判力

授業の概要・ねらい  民法・商法などの民事実体法は、民事上の権利の発生・変更・消滅の要件・効果を定める。しかし、その実現のための手続がなければ実体法における権利の保障は画餅にすぎないことになる。したがって、車の両輪にたとえられる実体法と手続法の両者を学ぶことにより、はじめて権利保障の体系が完結するといえよう。この意味で手続法である民事訴訟法の学習は、実体法のそれと並んで権利保障の体系の学習にとって不可欠なものである。本講義では、民事訴訟法上の重要論点について、判例を用いてその位置づけと考え方の筋道を明らかにしながらより深い理解を目指す。講義は、ケースメソッドかつBRD方式(「Brief Report of the Day」)で行う。各学期の初回と最後の3回を除き、毎時間小レポート(論述式)の作成を行う。
 本講義は、民事訴訟法の基本的かつ重要論点の理解および論理的思考力(判決三段論法)の習得を到達目標とする。
 なお、民事訴訟法の基礎的知識については、2年次の選択必修科目である「民事手続法」若しくは「民事手続法A・B」の講義で既に説明してある。本講義は、「民事手続法」または「民事手続法A・B」を受講した学生を対象とした講義内容になるので、民事訴訟法をより深く本格的に学びたい学生に勧めたい。また、民事訴訟法Aとも連続性を持った講義であるので、「民事訴訟法A]を受講した学生を前提として抗議を進める予定ある。
到達目標 具体的事例を通して、民事訴訟法の基本的かつ重要論点の理解および論理的思考力を涵養すること。
教科書と準備するもの 教科書は特に指定しない。2年次の選択必修科目である「民事手続法」の講義で使用したテキストを持参し、適宜参照してほしい。

毎時間、具体的事例(ケース)に則したレジュメおよび予習・復習用のプリントを配付する。
参考書 「民事訴訟法判例百選(第四版)」(有斐閣、2010年、2800円+税)の他、適宜指示する。
評価の基準 三段論法(大前提・小前提・結論)を使って、論理的に思考することができる。
三分割法(序論・本論・結論)を使って、論理的な文章で表現することができる。
具体的評価方法 小レポート等による平常点(50%) 秋期定期試験(50%)
平常点は、授業への参加状況やレポートの内容・提出回数により総合的に評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
三段論法を使って行う判例分析および三分割法を用いて記述する答案作成の手法については、概ね好評であるため、2018年度もこのやり方を踏襲する予定である。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
講義の進め方(ケースメソッド・BRD方式・フィッシュボール型授業)の説明および受講上の注意を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P116~を読んで、疑問点をまとめておく。
授業実施特記
第2回 内容
「間接事実の自白」(最高裁昭和41年9月22日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P122~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第3回 内容
「訴訟上の証明-ルンバール事件」(最高裁昭和50年10月24日第二小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P136~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第4回 内容
「証明責任の分配-背信行為と認めるに足りない特段の事情」(最高裁昭和41年1月27日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P140~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第5回 内容
「窃取された文書の証拠能力」(神戸地裁昭和59年5月18日判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P162~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第6回 内容
「引換給付判決」(最高裁昭和46年11月25日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P166~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する
授業実施特記
第7回 内容
「既判力の時的限界-取消権」(最高裁昭和55年10月23日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P188~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第8回 内容
「既判力の主観的範囲-口頭弁論終結後の承継人」(最高裁昭和48年6月21日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P172~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第9回 内容
「既判力の客観的範囲-一部請求後の残部請求」(①最高裁昭和37年8月10日第二小法廷判決、②最高裁平成10年6月12日第二小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P206~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第10回 内容
「通常共同訴訟人独立の原則-当然の補助参加」(最高裁昭和43年9月12日第一小法廷判決)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリント「民事訴訟法判例百選(第四版)」P220~を読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第11回 内容
「補助参加の利益」(東京高裁平成20年4月30日決定)の事例を用いて、三段論法で分析・検討・解説を行ったうえで、小レポート(答案形式)を三分割法で作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付プリントを読んで、疑問点をまとめておく。
【復習】当日の講義終了時に配付する参考答案を読んで、自分が書いた答案と比較・検討する。
授業実施特記
第12回 内容
模擬裁判形式による討論会【フィッシュボール型授業】①(秋期講義「民事訴訟法B」で学習した重要テーマに関する復習を目的として、受講生によるディベート)を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】次回テーマに関する配付レジュメおよびプリントを読んで、争点・原告側の主張および反論、被告側の主張・反論をまとめておく。
【復習】当日のディベート内容について、検討しておく。
授業実施特記
第13回 内容
模擬裁判形式による討論会【フィッシュボール型授業】②(秋期「民事訴訟法B」講義で学習した重要テーマに関する復習を目的として、受講生によるディベート)を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】春期テーマに関する配付レジュメおよびプリントの内容を確認しておく。
【復習】当日のディベート内容について、検討しておく。
授業実施特記
第14回 内容
ゲストスピーカー(弁護士等)による講演と質疑応答・意見交換を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】講演テーマに関する資料の内容を確認しておく。
【復習】当日の講演・質疑応答の内容および配付資料について、検討しておく。
授業実施特記
第15回 内容
秋期講義「民事訴訟法B」の総括
授業時間外における学修(予習・復習等) 【予習】秋期講義「民事訴訟法B」配付資料の内容を確認しておく。
【復習】秋期講義「民事訴訟法B」配付プリントを再度確認して、理解を深めておく。
授業実施特記