最終更新日:2018/01/30
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 木3
開講学部・学科等 理工
科目コード 646000600 科目ナンバー SES02503
授業名 基礎量子力学
英文授業名 Introduction to Quantum Mechanics
担当教員 和田 浩明

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業 基礎電磁気学
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
基礎物理A, 基礎物理B, 物理学概論A, 物理学概論B, 力学, 振動と波動
後続関連授業 原子・分子の科学、素粒子と宇宙
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 原子、電子、量子力学、シュレディンガー方程式、不確定性原理

授業の概要・ねらい 原子のようなミクロな世界では、古典論(ニュートンの3法則に基づいた力学や、電磁気学など)では説明できない現象がある。量子力学は原子の世界の基本法則であり、量子力学で記述されるミクロの世界は日常的なマクロの世界とは大きく異なっている。本講義では、「量子」という概念がなぜ必要なのかを様々な現象を通して理解できるように講義する。さらに、量子力学で基本となるシュレディンガー方程式の導出と、その方程式を解いてミクロな世界特有の現象について説明できることを目指す。量子力学の基礎を記述するのに必要な数学的な知識を含めて講義する。
到達目標 (1) ミクロの世界の物理法則を理解する。
(2) 古典力学と量子力学との違いを理解する。
(3) 量子現象を理解する。
教科書と準備するもの 教科書は使用しない。
必要に応じてプリントを配布する。
ノートを用意する。
授業中に問題を解くため、関数電卓があると望ましい。
参考書 原康夫 著、現代物理学(裳華房テキストシリーズ―物理学)、裳華房、1998
小形正男 著、量子力学 (裳華房テキストシリーズ-物理学)、裳華房、2007
評価の基準 (1) 簡単な原子の構造について説明できる。
(2) 量子について、その性質を説明できる。
(3) シュレディンガー方程式を書き下し、簡単な系に関して解くことができる。
(4) 波動関数の意味を理解している。
(5) 観測量と理論との対応を理解している。
具体的評価方法 提出課題(20%)、中間試験(30%), 定期試験(50%)
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
本年度より担当します。分かりやすい説明を心がけますが、講義中で分からないことがあったらどんどん質問してください。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
量子とは何か
・日常的な物理現象とミクロ世界(原子の世界)での物理現象の特色と相違を理解する。
・波動を数学的に表現する(正弦波)。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:古典力学の内容を復習しておく。
復習:配布された問題(正弦波について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第2回 内容
古典的な波動について
・波動方程式
・偏微分

また、第1回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:三角関数の微分を復習しておく。
復習:配布された問題(偏微分について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第3回 内容
粒子性と波動性
・光電効果
・アインシュタインの関係式

また、第2回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:電子, 電磁気学のオームの法則について復習しておく。
復習:配布された問題(光電効果、アインシュタインの関係式)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第4回 内容
ボーアの原子模型と原子のスペクトル
・水素原子の構造(電子と原子核)

また、第3回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:水素原子の構造について調べておく。力学の党則円運動, 電磁気学のクーロンの法則について復習しておく。
復習:水素原子のスペクトルを調べる。配布された問題(ボーアの原子模型について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第5回 内容
解析力学
ラグランジアンとハミルトニアン

また、第4回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:力学の運動量と運動エネルギーについて復習しておく。ニュートンの運動方程式から力学的エネルギー保存則が導出できることを確認する。
復習:配布された問題(解析力学について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第6回 内容
シュレディンガー方程式
波動関数と演算子、シュレディンガー方程式を導出する。

また、第5回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:波動方程式を復習しておく。
復習:配布された問題(解析力学について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第7回 内容
波動関数の物理的意味
・波動関数の確率解釈
・ハイゼンベルクの不確定性原理
・観測量と波動関数の関係

また、第6回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:三角関数の積分を復習しておく。
復習:配布された問題(波動方程式について)を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第8回 内容
中間試験

また、第7回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:第7回までの内容をまとめておく。
復習:中間試験で解けなかった問題について、配布されたプリント内で近いものを見つけ、解きなおしみる。
授業実施特記
第9回 内容
1次元の束縛状態についてのシュレディンガー方程式の解法
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:第6回~第7回までの演習問題の内容をまとておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第10回 内容
1次元の散乱状態についてのシュレディンガー方程式の解法

また、第9回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:第9回の内容をまとめておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第11回 内容
3次元の井戸型ポテンシャルの中の粒子
・シュレディンガー方程式の解
・波動関数の意味

また、第10回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:1次元のシュレディンガー方程式の解法をまとめておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第12回 内容
1次元の調和振動子ポテンシャルの中の粒子
・シュレディンガー方程式の解
・波動関数の意味

また、第11回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:古典力学の調和振動子を復習しておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第13回 内容
3次元の調和振動子ポテンシャルの中の粒子

また、第12回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:1次元の調和振動子ポテンシャルの中の粒子についてまとめておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第14回 内容
3次元のシュレディンガー方程式
・水素原子のエネルギー準位

また、第13回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:ボーアの原子模型を調べておく。
復習:配布された問題を解く。
授業実施特記 配布された問題のうち、指定された問題を解いて提出する。
第15回 内容
期末試験

また、第14回の提出課題の解説を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習: 第14回までの内容すべてを復習しておく。
復習:期末試験で解けなかった問題について、配布されたプリント内で近いものを見つけ、解きなおしてみる。
授業実施特記