最終更新日:2018/02/03
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 水5
開講学部・学科等
科目コード 672304600 科目ナンバー
授業名 自然地理概説B
英文授業名 Introduction to Physical Geography B
担当教員 佐々木 明彦

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 地球を取り巻く自然環境を総合的に理解する

授業の概要・ねらい 自然地理概説Bは春期の「自然地理概説A」に続く内容で構成される。したがって,自然地理概説Aの内容を理解したうえで履修することが強く求められる。ここでは,地形の成り立ち,土壌の生成,気候・植生・土壌・地形の相互的な関係について学び,自然地理概説Aの内容を含め,自然環境をつくる要素の相互関係を理解することを目標とする。
到達目標 自然環境をつくる要素の相互作用を理解し,自然景観の概念を説明できるようになる。
教科書と準備するもの 教科書の指定はなし。講義の際に資料プリントを配付する。プリントは再配布しないので,やむを得ず欠席する場合は,各自で対処すること。
参考書 講義の際に随時紹介する。
評価の基準 地形・土壌のでき方を理解していること。また,自然地理学Aでとりあげる気候・生態系を含めたそれらの相互関係を正しく理解していること。
具体的評価方法 定期試験で100%評価する。ただし,所定以上の欠席をした者は,試験の受験資格がなく,単位の認定を受けることができないので十分に注意すること。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
講義の内容を理解しやすいように,順序立てて説明していきます。またなるべく多くの事例を図や写真を示しながら紹介したいと思います。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
地形のスケールと地形の地域特性
地形の概念について説明する。地形のとらえかた,分類,記述の方法を学ぶ。地形はいろいろな空間・時間スケールでとらえることができるので,その概念を学ぶ。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内で紹介する地形以外の地形をひとつとりあげ,その分類および記述上の特徴を整理する。 地形スケールごとに地形の種類を列挙し,整理する。
授業実施特記
第2回 内容
地形の新旧と地形の発達
いま見える地形がどのような順番でつくられたか,新旧の判定をするための方法を学ぶ。
授業時間外における学修(予習・復習等) 地形の年代を直接調べる方法と間接的に調べる方法を整理する。
授業実施特記
第3回 内容
内作用と地形の形成
プレート・テクトニクスやプルーム・テクトニクスとは何かを学び,地形の内作用について理解を深める。

授業時間外における学修(予習・復習等) プレートの運動によって生じる現象を整理し,説明できるようにする。とくに日本列島周辺におけるプレート境界タイプとそこで生じる作用を整理し,明確に答えられるようにする。
授業実施特記
第4回 内容
変動地形
断層運動の概念と断層変位地形の種類を学ぶ。また,活断層の概念について学ぶ。
授業時間外における学修(予習・復習等) 断層変位地形がいかにして形成されるか,整理して説明できるようにする。
授業実施特記
第5回 内容
火山の作用と火山地形
火山の活動と火山の種類,噴火の様式や規模,地質時代の火山活動と歴史時代の火山活動について理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 火山が形成されるメカニズムを整理し,理解を深めること。
授業実施特記
第6回 内容
第四紀の環境変動
地球規模の気候変動はいかにして生じるのか,その発見の歴史と方法論をひもとき,過去の気候変動について理解する。気候変動は外作用の質や強度を変化させた。それによってどのような地形が形成されたか,あるいは変化したかを学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) 気候変動が生じるメカニズムを理解し,説明できるようにまとめておく。
授業実施特記
第7回 内容
外作用と地形の形成
風化・侵食・運搬・堆積のプロセスを理解し,これらの作用によって形成される代表的な地形について学ぶ
授業時間外における学修(予習・復習等) 外作用の内容についてまとめ,説明できるようにする。
授業実施特記
第8回 内容
海の作用によってつくられる地形
氷期・間氷期サイクルと海水準変動を理解し,海岸地形の形成について学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) 海岸付近で形成される地形の特徴を整理する。
授業実施特記
第9回 内容
河川の作用によってつくられる地形
侵食基準面の変化によって生じる河川の縦断面形の変化,斜面の遷急線の形成,河成段丘の形成,平野の地形の形成について学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) 河成段丘地形の形成プロセスを整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第10回 内容
マスムーブメントによる地形
土砂の崩落や地すべりなどの重力移動地形のプロセスを理解する。

授業時間外における学修(予習・復習等) 地すべりと崩壊の違いを現象や形成される地形の相違などにもとづいて整理し,説明できるようにまとめる。
授業実施特記
第11回 内容
氷河の作用によってつくられる地形
氷河はいかにしてつくられ,どのように流動しているか,氷河が地形をつくる作用はいかなるものか,そして,氷河によってどのような地形がつくられるかを学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) 世界における氷河の分布を調べ,整理する。
授業実施特記
第12回 内容
周氷河地域の地形
寒冷な地域では,凍結融解作用をはじめとして複雑で多様な地形形成作用が生じている。ここではそれらの作用を相互的に理解し,日本の山地と世界の寒冷地域で形成される地形について学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) 周氷河地域で形成される地形の特徴をまとめて,説明できるようにする。
授業実施特記
第13回 内容
土壌の生成と分類
土壌とは何か,そのできかたや特性について学び,陸上生態系における位置づけをおこなう。また,環境と土壌の生成との関係を整理し,世界の土壌分布について理解を深める。

授業時間外における学修(予習・復習等) 土壌の種類とそれぞれの生成過程についてまとめる。
授業実施特記
第14回 内容
気候・植生・土壌・地形の相互的な関係
丘陵地や亜高山帯,高山帯を対象にして,自然景観をつくる気候・植生・土壌・地形の相互的な関係を読み解く。
授業時間外における学修(予習・復習等) 植生帯ごとに自然景観をつくる気候・植生・土壌・地形を整理し,それらの相互的な関係をまとめる。
授業実施特記
第15回 内容
都市の開発と景観保全
東京の丘陵地の開発の歴史をひもとき,いかに改変されてきたかを学ぶ。また,東京の低地の開発は江戸時代以前から始まっている。歴史時代から現代までつづく低地の人工改変について学ぶ。

授業時間外における学修(予習・復習等) インターネットを介した地図を用いるなどして,多摩ニュータウンの広がりを確認する。
授業実施特記