最終更新日:2018/01/02
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 木2
開講学部・学科等 政経
科目コード 632037800 科目ナンバー PEE02112
授業名 財政学(課題)
英文授業名 Public Finance (Subject)
担当教員 石川 欽也

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
財政学(基礎)、租税論
後続関連授業 財政学(基礎)
教職課程科目
テーマ・キーワード 経済の安定と財政(乗数効果とクラウディングアウト・自然失業率仮説を中心に)、財政における歳入構造(国債と租税の経済理論)

授業の概要・ねらい この講義では、標準的なテキストの構成に従い、政府の経済活動につき(1)資源配分の視点、(2)所得再分配の視点、(3)経済安定の視点、(4)これらの活動を裏付ける財源という4点から講義します。このうち、秋期では、上記(3)、(4)を中心に講義展開をします。
具体的には(1)政府による景気対策(乗数理論など)、(2)公債の経済理論、(3)租税の経済理論を中心的に学習します。
到達目標 1 政府による経済安定機能の機能と限界が習得できている。
2 国債の基本的な知識が理解できている。
3 租税原則と消費税の基本的仕組み(課題)について説明することができる。
教科書と準備するもの 図説日本の財政(東洋経済新報社)各年版
参考書 関連リンク財務省などのホームページで講義で説明するデータは入手可能です。
評価の基準 1 政府による経済安定機能の機能と限界が習得できている。
2 国債の基本的な知識が理解できている。
3 租税原則と消費税の基本的仕組み(課題)について説明することができる。
以上の3点に着目し、原則として期末テストによりその到達度による成績評価を行う。
具体的評価方法 評価基準それぞれについて、原則として期末テストで評価する。なお、以下に該当すれば、不合格にします。
1 講義中の私語、携帯電話などの使用。
2 学生証による出席と出席カードの不一致。
就職活動は公欠扱いになりませんから注意してください。 
関連リンク 税に関する18の質問(財務省HP),税制の仕組み(財務省HP),国債について(財務省HP),アベノミクス 機動的な財政運営について(内閣府HP)
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
アンケート結果を踏まえ講義内容を適宜修正する。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
春期の期末テストの講評、秋期の授業の進め方を説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 特になし
授業実施特記
第2回 内容
経済安定機能(1)
最近の経済指標を基にマクロ経済学の必要性(合成の誤謬)について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし
(復習)賃金の下方硬直性など市場機能の限界を再度復習してください。
授業実施特記
第3回 内容
経済安定機能(2)
乗数理論を中心に経済対策の有効性について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)公共事業を行った場合と減税(又は社会保障給付)を行った場合の乗数効果の相違を中心に表で整理してください。
授業実施特記
第4回 内容
経済安定機能(3)
乗数効果が働かないケースとしてクラウディングアウトについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)等価定理の考え方をA41枚で説明できるようにまとめること。
授業実施特記
第5回 内容
経済安定機能(4)
乗数効果が働かないケースとして自然失業率仮説について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)裁量的財政政策の限界について、前回の講義と併せてA42枚で説明できるようにまとめること。
授業実施特記
第6回 内容
国債の経済理論(1)
国債の基本的な知識について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)特にイールドカーブについて中心に復習しておいてください。
授業実施特記
第7回 内容
国債の経済理論(2)
国債は負担になるかにつき、ブキャナンとラーナーの考え方を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)国債の二面性(資産と負債)を中心に復習しておいてください。
授業実施特記
第8回 内容
租税の経済理論(1)
我が国の歳入構造と税収、租税構造の国際比較などを中心に講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)関連リンクで日本の財政状況について予習しておくこと。
(復習)我が国の税収構造と米国、ヨーロッパ所得について、直間比率を中心に整理表を作成すること。
授業実施特記
第9回 内容
租税の経済理論(2)
租税原則(公平性、中立性、簡素)について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)私たちの身近な税金である消費税が講義で説明した租税原則の観点からどのように評価できるか整理表でまとめること。
授業実施特記
第10回 内容
租税の経済理論(3)
近代税制の基礎であるシャウプ勧告を中心に主な税制改革の歴史について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし
(復習)シャウプ勧告の主な内容と課題をA4用紙1枚で整理しておくこと。
授業実施特記
第11回 内容
租税の経済理論(4)
以下3回の講義で代表的な税金である消費税について学習します。1回目は、消費税導入に至る議論を整理し、消費税導入及び引き上げの遅れの理由などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)関連リンクに表示してある財務省ホームページを参照してくること。
(復習)講義では、上記以外に最近の自公合意なども触れるのでノートで復習すること。
授業実施特記
第12回 内容
租税の経済理論(5)
消費税の基本的な仕組み(多段階方式など)と逆進性対策(複数税率と給付措置)及びその有効性について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義内容。
(復習)逆進性対策として、①軽減税率の場合と②給付の場合についてその問題点などを比較表で整理すること。
授業実施特記
第13回 内容
租税の経済理論(6)
実例を入れながら簡易な課税制度と益税問題(複数税率下ではどうなるか)及びインボイスの必要性などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義内容
(復習)益税問題を講義とは異なる数値例を用いて復習すること。
授業実施特記
第14回 内容
租税の経済理論(7)
消費税の増税(財政再建)と経済成長との関連について講義する。アベノミクスとの関連で、成長を優先するのか財政再建はこのままでよいのかなど最近のトピックスも取り入れる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)アベノミクスやプライマリーバランスの達成目標について関連リンクで予習してくること。
(復習)アベノミクスで欠けている点をA4用紙1枚にまとめること。
授業実施特記
第15回 内容
まとめ
これまでの授業内容の復習を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)試験の準備をしてください。
(復習)特になし。
授業実施特記