最終更新日:2018/03/24
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)春期 開講時限 月2,水3
開講学部・学科等 政経
科目コード 632034300 科目ナンバー BAM02401
授業名 マクロ経済学(基礎)
英文授業名 Macroeconomics (Basis)
担当教員 永冨 隆司

授業形態 講義
e-learning利用 その他:板書,レジュメ配布による講義形式
担当形態 単独
関連する授業 マクロ経済学 (構造と分析)
応用マクロ経済学
専門ゼミナールⅠ(永冨)
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
特になし (大学で初めて経済学を学び始める1年次生,および入門段階の2年次生等を主対象として開講される科目であるため)
後続関連授業 マクロ経済学 (構造と分析)
専門ゼミナールⅠ(永冨)
応用マクロ経済学 (マクロ政策) 
応用マクロ経済学 (期待と物価)
教職課程科目
テーマ・キーワード 社会を見つめる眼(経済学的なものの考え方を身につける)

授業の概要・ねらい  「経済学」を学ぶと社会の出来事や移り変わりを色んな視点から見つめることができるようになります.本講義では,そうした様々な観点から考えることができる柔軟な思考力を養う(頭を作る)ことを目的としています.1年間を通じて受講することにより,「経済学(マクロ経済学,ミクロ経済学,国際経済学)」的なものの考え方が自然と身についてくるでしょう.そして,日常生活から社会全体の動きまで,一歩深くその意味を考えることができるようになるでしょう.何はともあれ,「知る」ということを通して,変わっていく自分を感じながら,楽しんでもらいたいと思います.
 春期は,「経済学的なものの考え方」の基本をゆっくりと講義します.そして秋期では,実践編として,具体的な情報(ニュース)を取り上げ,それを如何に読み,考えたらいいのかについて,その読み解き方のコツを丁寧に講義します.この講義のねらいは,同じ情報(ニュース)であっても受け手の立場や視点が異なると,それらの情報の持つメッセージ性や社会へのインパクトがまったく異なってくるということを実感として認識してもらうという点にあります.世の中にはいろんな立場の人々がいます.企業も政府もあります.それぞれが各々独自の見方や考え方,判断の基準を持っております.答えは1つではありません.むしろ答えなどない場合の方が多いかもしれません.大学の学問は,答えのないものに対して学問的な視座から見つめ,考えることができる力を養成することにその目的があります.本講義では,そうした学問としての実力を皆さんが培えるように展開していきたいと考えております.

 講義は,「マクロ経済学」を初めて学ぶ1年次生,および「経済学」を専攻していない学部・学科の学生の皆さんが理解できるように基礎的な事柄を繰り返しながら,ゆっくりと,また丁寧に進めて参ります.頭の中で視覚的なイメージ(世界観)が構築できるように図を多く用いたり,考え方のプロセスを段階的に示すフローチャート(思考の流れ図)を活用したりします.ですので,皆さんは「経済学的なものの考え方」を無理なく自然に身につけることができます.
 
 卒業前にもう一度「経済学」の基本を学んでみたいと感じている3年生以上の学生の皆さんにとっても十分益するところがあると思います.この講義を通して,大学で学ぶ「マクロ経済学」という学問の世界に触れてみて欲しいと思います.同時に,大学での勉強の仕方,資格試験などでの成果の出し方のコツなどについても学び取ってもらえたら嬉しく思います.
到達目標  1. 身の回りの人間関係や日常生活,また地域社会や国,そして世界の動きまで興味と関心を持ち,広げていくことができる.
 2.「マクロ経済学」という学問の考え方に慣れ親しむ.
 3. 1つの物事(社会の現象)を様々な方向から見つめ,考える柔軟性を身につける.
 4. 生活,人生,社会などについてしっかりとした自分の考えを持つことができるようになる.
 5. 専門書を深く読み込むことができる(読書力と思考力の養成).
教科書と準備するもの 「マクロ経済学」 Ola Olsson 著, (石山・加藤・黒岩・中岡・永冨 共訳), 成文堂, 2017年.
参考書 1.「平成不況」 松本 他著 文眞堂 2010年.
2.「日本経済の進歩と将来」 諏訪貞夫 編著 成文堂 2007年.
3.「マクロ経済学 Ⅰ Ⅱ」.N. G. Mankiw 著 足立・地主・中谷・柳川 訳 東洋経済新報社 2011年.
4.「マクロ経済学 Ⅰ Ⅱ」,C.I.Jones 著 宮川・荒井・大久保・釣・徳井・細谷 訳 東洋経済新報社 2011年.
5.「入門マクロ経済学(第5版)」 中谷 巌 著 日本評論社 2007年.
6.「入門マクロ経済学(第2版)」 井堀利宏 著 新世社 2003年.
7.「マクロ経済学」 宮尾龍蔵 著 新世社 2005年.
8.「基礎コース マクロ経済学」 岩田規久男 著 新世社 2004年.
9.「マクロ経済理論」、T.R.Michl 著、上遠野 武司 他訳、学文社、2004年.
評価の基準 定期試験(100点満点),および任意提出の課題レポート(+α点:試験の受験者の平均点と単位取得可能点との差)の合計点で評価する.ただし,レポートの提出は自由.

 マクロ経済学の基礎的な考え方を習得し,自分で説明することができる力が身についていること.
具体的評価方法  単位認定は,学則上,基本的には定期試験の結果で評価(100点満点=100%)することになっていますが,本講義ではレポートの提出(自由)についても加点評価を行います.ただし,このレポートの提出は任意(自由)ですので,各自が決めてください.提出しなくても減点などは一切行いません.
関連リンク ドキュメント国士舘 ,大学新聞 (随想録1) ,大学新聞 (随想録2) ,大学新聞 (随想録3) ,大学新聞 (随想録4)
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
 後日,自分でゆっくりと見直しができるように,適宜レジュメや講義内容の要点プリントを配布します.また,「経済学」の考え方が自然と身に付くように思考のプロセス(考え方の段階的な流れ)を表したフローチャートや図を積極的に活用します.
単位互換
特記 (政経学部)本講義の履修後は,専門ゼミナールⅠ(永冨),および応用マクロ経済学の講義へと接続して行きます.

授業計画
第1回 内容
【大学で学ぶ「経済学」という学問の世界】
 「経済学」を学ぶ目的と意味(経済学の体系的な学び方)
 「経済学」の9つの視点とは?
 本講義の目的と位置付け
 高校までの教科勉強と大学での学問研究の違いについて
 年間講義と評価方法等に関するガイダンス
第16回 内容
この科目は春期開講科目のため,秋期分は該当シラバスを参照のこと
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義計画のガイダンスのため,特になし(授業開始前の準備指示) 授業時間外における学修(予習・復習等)
授業実施特記 授業実施特記
第2回 内容
経済問題と「経済学」の基本問題
「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」に分かれる「経済学」の中身とは?
「マクロ経済学」の誕生物語とダイナミックな変遷
授業時間外における学修(予習・復習等) 「経済学」に関するガイダンスのため,特になし(授業開始前の準備指示)
授業実施特記
第3回 内容
日常の「時間」と経済学における「時間」の違い
「短期」と「長期」という視点を身につける
「時間」概念を変えると違って見える社会の構造と生活(人生観)
授業時間外における学修(予習・復習等) 「経済学」的な「時間」と「空間」の世界観を新たに構築してもらいたいため,先入観はない方が好ましい.そのため,予習は敢えて無しとする.(授業開始前の準備指示)
授業実施特記
第4回 内容
【需要という世界 Ⅰ】 総需要と財市場について
  ① 総需要とは何か? 財市場とは何か? 均衡という概念について

  ② 経済主体(消費者・企業・政府)の経済活動(消費・投資・政府支出・純輸出)とマクロ経済変数の相互関係を知る

  ③ バラマキ財政と政治への信頼性の喪失
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.


※ 参考書については図書館で自由に決めてよい.大学の図書館に関連する書籍を数十冊入れておいたので,興味を以ってじっくりと読み込めそうな「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」のテキストを1冊ずつ決めてもらいたい.
授業実施特記
第5回 内容
  ③ IS曲線という世界観
 
  ④ 経済に対する財政政策と為替レートの影響について学ぶ  

  ⑤ 増税しても日本の財政赤字は悪化の一途
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第6回 内容
【需要という世界 Ⅱ】 貨幣市場と利子率の決定について
  ① 貨幣市場とは何か?
  
  ② 貨幣の需要と人間の心理

  ③ 金融市場と貨幣の供給について見てみる

  ④ 金融政策の動向について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第7回 内容
  ⑤ LM曲線という世界観

  ⑥ 利子率に対する金融政策の影響について学ぶ

  ⑦ 利子率に対する物価の影響について学ぶ

  ⑧ そもそも利子率ってなんだろう
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第8回 内容
【需要という世界 Ⅲ】 IS-LMという分析方法について
  ① IS曲線とLM曲線を統合した世界観について探求してみる

  ② IS-LMモデルから見えてくる社会の動向と人間の知恵(経済政策の影響)
      1. 財政政策の影響  
      2. 為替レート変動の影響
      3. 金融政策の影響
      4. 物価変動の影響

  ③ やまない歳出膨張とインフレ政策がもたらす生活水準の低下と広がる将来不安
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第9回 内容
【需要という世界 Ⅳ】 為替相場制度とマクロ経済政策の有効性について
  ① IS-LMの世界観に「制度」という新しい要素を1つ入れると・・・何が見えるか?

  ② 世界の為替相場制度と日本の為替相場制度について

  ③ 固定為替相場制度の下での財政・金融政策の効果について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第10回 内容
  ④ 変動為替相場制度の下での財政・金融政策の効果について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第11回 内容
  ⑤ 固定為替相場制度の下での為替介入政策の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第12回 内容
  ⑥ 変動為替相場制度の下での為替介入政策の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第13回 内容
  ⑦ 固定為替相場制度の下での保護主義的な貿易政策(輸入数量制限,関税引き上げ,非関税障壁)の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第14回 内容
  ⑧ 変動為替相場制度の下での保護主義的な貿易政策(輸入数量制限,関税引き上げ,非関税障壁)の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時にでも質問をしてもらいたい.
授業実施特記
第15回 内容
春期講義のまとめ
学習相談
授業評価アンケートの実施
授業時間外における学修(予習・復習等) 春期期間中に配布したプリントを見直す.
授業実施特記