最終更新日:2018/04/06
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 水2
開講学部・学科等 政経
科目コード 631026600 科目ナンバー PEA03104
授業名 日本政治思想史B
英文授業名 History of Japanese Political Thought B
担当教員 織田 健志

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業 政治学史(近代以降)、日本政治文化の発展史、現代日本政治史
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
近代日本政治史、日本政治思想史A
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード テーマ:近代日本における「社会」の観念

授業の概要・ねらい  日本において、「社会」という言葉はどのように語られ、また、その意味はどのように変容してきたのか。本授業では、歴史的な事例を取り上げるが、過去の出来事の単なる紹介ではない。あくまで現在を考える手がかりである。それは、現在では無意識の前提や常識となっている価値や規範を見直す(難しい言葉を使えば、相対化する)作業である。「社会」と聞いて受講者が抱くイメージと授業で扱う「社会」の語られ方をつねに比べながら、相対化という〈頭の体操〉を一緒に取り組んでいきたい。
到達目標 ① 近現代の日本において、「社会」という観念がどのように用いられ、また、その意味がどのように変容してきたのかについて簡潔に説明することができる。
② 現在では無意識の前提や「常識」となっている価値や規範を相対化する視点を身につけることができる。
③ 思想に対する趣味的な関心にとどまらず、そこから学んだ知見を今日の政治状況に結びつけ、現代政治における問題点を指摘することができる。
教科書と準備するもの ・教科書は指定しない。レジュメに基づいて授業を行う。
・毎回の授業レジュメはmanaba上にもアップするので、欠席者は各自で入手すること。
・授業内で内容を整理し周囲と議論する時間も設ける。
参考書 【授業テーマに関わるもの】
・織田健志「社会」(米原謙編『「天皇」から「民主主義」まで 政治概念の歴史的展開第九巻』晃洋書房、2016年)
・大田英昭「社会主義」(米原謙編『「まつりごと」から「市民」まで 政治概念の歴史的展開第十巻』晃洋書房、2017年) *第7回及び第12回の内容
・竹沢尚一郎『社会とは何か』(中公新書、2010年) *第2回の内容

【近代日本の政治思想に関する通史】
・米原謙『日本政治思想[増補版]』(ミネルヴァ書房、2017年)
・河野有理編『近代日本政治思想史 荻生徂徠から網野善彦まで』(ナカニシヤ出版、2014年)
・鹿野政直『近代日本思想案内』(岩波文庫、1999年)

【時代背景について】
・中公文庫版『日本の近代』全8巻
・講談社学術文庫版『日本の歴史』全25巻(本授業は18~24巻が該当)

上記以外の文献は、必要に応じて授業内で随時紹介する。
評価の基準 授業参加度と定期試験をもとに、下記の基準で評価をする。

【可】授業内容をおおよそ理解できているが、自分の意見がない(または曖昧)。
【良】授業内容をおおよそ理解できており、自分の意見を明確に述べている。
   授業内容を正しく理解できているが、自分の意見がない(または曖昧)
【優】授業内容を正しく理解し、他の意見を比較検討して自説が展開できている。
 
具体的評価方法 ◇ 授業参加度(コメント等):30点
・毎回、授業で扱ったテーマに関する意見や授業内容への意見・質問のコメントを記入する。mananaのレポート機能を利用する予定である。詳細は初回授業で指示する。
・各回3点満点で上限30点とする。無記入は1回につき上限から-3とする。
・評価の基準は以下のとおり

 【3点】テーマに即して具体的に記入されている
 【2点】具体性に著しく欠けている(おもしろかった、つまらなかった等)
 【1点】分量が極端に少ない

◇定期試験:70点
・授業で扱ったテーマに関して、自分の意見を簡潔に表現できる力を問う。
 
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケートでの意見をふまえ、配布資料や授業の進め方について工夫する。
単位互換
特記 ・携帯電話の使用や度を過ぎた私語等、他の受講者への迷惑行為には厳しく対処する。再三の警告でも改善が見られない場合、学生証提示のうえ退出等の措置をとる。
・上記のレジュメの公開以外にも授業連絡等でmanabaを用いる予定である。

授業計画
第1回 内容
オリエンテーション
 今後の授業内容・授業ルール・評価方法について簡単に説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) ・明治以降の日本近代史について、高校の教科書や資料集等で振り返っておく。
・授業内容の疑問点を整理しておく。
授業実施特記
第2回 内容
西洋近代におけるsocietyの発見
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第3回 内容
society訳語考―明治維新期(1)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第4回 内容
「人間交際」から「社会」へ―明治維新期(2)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第5回 内容
「国家社会」の原像―明治中期(1)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第6回 内容
《国家と社会》あるいは《社会と政治》―明治中期(2)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第7回 内容
「社会問題」と「社会主義」―明治末期(1)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第8回 内容
社会政策学会の誕生―明治末期(2)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第9回 内容
大正知識人による「社会の発見」―大正・昭和戦前期(1)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第10回 内容
マルクス主義の席巻―大正・昭和戦前期(2)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第11回 内容
「社会」の包摂、そして消失へ―大正・昭和戦前期(3)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第12回 内容
理念としての「市民社会」―戦後(1)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第13回 内容
「大衆社会」の明暗―戦後(2)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第14回 内容
豊かな社会の到来と「消費社会論」―戦後(3)
授業時間外における学修(予習・復習等) ・授業内容を整理し、疑問点があれば明らかにしておく。
・興味をもった人物・トピックについて、参考文献等を用いて各自調査する。
授業実施特記
第15回 内容
まとめ
 これまでの授業の総復習を行い、定期試験について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) ・定期試験に向けて授業内容をまとめておく。
授業実施特記