最終更新日:2018/03/28
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 金4,金5
開講学部・学科等 法・政経・理工・文・経営
科目コード 120100800 科目ナンバー LAS01302
授業名 社会学B
英文授業名 Sociology B
担当教員 坂下 雅一

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
社会学A
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 日本の国境をまたぐ人の移動の国際社会学

授業の概要・ねらい 観光・留学・「出稼ぎ」等、日本の国境をまたぐ人の移動とそれに伴う現代社会の変化について国際社会学の観点から学んでゆきます。前半は観光や留学、ケア労働といった事例を見ながら、このテーマの理解に必要な「トランスナショナル視角」と呼ばれる思考法を身につける事を目指します。後半は前半で学んだ知識・思考法を発展・応用する形で、難民・移民・外国人労働者をめるぐる日本の政策の現状と、移民の増加に伴って進行している社会変容について学びます。
到達目標 「国境をまたぐ人の移動」にまつわる⼈間社会の変化について、社会学の知識や思考法を⽤いて、分析的に考え、論じることができるようになることが目標です。
教科書と準備するもの 特定の教科書は使いません。テーマ毎に随時読むべき文献を指定します。
参考書 講義の中で随時紹介します。
評価の基準 国境をまたいだ人の移動に関する国際社会学の基本用語を理解している。
「トランスナショナル視⾓」の「ものの⾒⽅」について理解している。
基本用語を使って、日本の国境をまたぐ⼈の移動とそれに伴う現代社会の変化について論述できる。
日本の国境をまたぐ⼈の移動とそれに伴う現代社会の変化について自分独自の分析ができる。
具体的評価方法 学期の中盤に、1回小論文を書いてもらう他、個々の授業の中で出す様々な課題について書いて提出してもらいますが、こうした提出物の数が著しく少ない場合は、評価の対象としない場合があります。この点をクリアした人については、学期末試験の採点を中心に、授業への姿勢や各種提出物の提出状況を加味して成績を決めます。成績判断の目安は期末試験90%、授業への姿勢・提出物の提出状況10%です。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業の多くは、最初に映像作品(ドキュメンタリー・テレビ番組など)を見て貰った上で、そこで取り上げられた事象を理解するために必要な知識・思考法(モノの見方)について講義形式で説明してゆく形態となります。授業の進め方等については前年度のアンケートの結果や学生の皆さんから頂いた要望を踏まえて、より理解が深まるよう適宜改良してゆきます。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
オリエンテーション
授業の趣旨、内容、進め方、成績評価の基準等について説明します。
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)シラバスを読み、授業の主旨内容について理解する。
(復習)授業で説明する期末試験における評点ポイント(高評価に必要な要素)について再確認する。
授業実施特記
第2回 内容
グローバル化とは―時空間圧縮を中心に
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「グローバル化」「グローバリゼーション」の用語の意味を事前に調べて理解しておく。
(復習)授業で提示する参考文献の指定箇所を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:小川葉子1996「グローバリゼーションと現代社会理論―グローバル-ローカル・モデルへの演劇的アプローチ」、梶田孝道編『国際社会学(第2版)-国家を超える現象をどうとらえるか』の第六章。
授業実施特記
第3回 内容
トランスナショナルな視点を身につける1 訪日観光を事例に
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「訪日観光」に関する最近の記事をチェックし、「観光」がもらたす人間社会の変化について自分なりに考えてみる。
(復習)授業で提示する参考文献の指定箇所を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:石井香世子,2017,「グローバル化・国境・観光-タイの観光から考える」石井香世子編著『国際社会学入門』ナカニシヤ出版の第八章。
授業実施特記
第4回 内容
トランスナショナルな視点を身につける2 訪日外国人留学生を事例に
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「訪日外国人留学生」に関する最近の記事をチェックし、「留学」がもたらす人間社会の変化について自分なりに考えてみる。
(復習)「観光」「留学」がもたらす社会変容についてトランスナショナルな視点から考える思考法を再確認する。
授業実施特記
第5回 内容
トランスナショナル視座の応用(ケア労働)1-ケア労働のグローバル化
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「ケア労働」の用語の意味を事前に調べて理解しておく。
(復習)授業で提示する参考文献を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:久場 嬉子・竹信 三恵子,1999,『「家事の値段」とは何か―アンペイドワークを測る』 (岩波ブックレット (No.473)。
授業実施特記
第6回 内容
トランスナショナル視座の応用(ケア労働)2-シンガポール・香港に見る出稼ぎ家事労働者の実相
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)フィリピンやインドネシアからの「出稼ぎ家事労働者」に関する最近の記事をチェックし、どのような社会問題が発生しているのかあらかじめ確認しておく。
(復習)授業で提示する参考文献の指定箇所を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:⼩ヶ⾕千穂,2015,「人の国際移動とジェンダー」宮島喬・佐藤成基・⼩ヶ⾕千穂編著『国際社会学』有斐閣の第八章。
授業実施特記
第7回 内容
トランスナショナル視座の応用(ケア労働)3-ケア労働のグローバル化と日本
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「日本への出稼ぎ介護・家事労働」に関する最近の記事をチェックし、どのような課題があるのかあらかじめ確認しておく。
(復習)「ケア労働のグローバル化」についてトランスナショナルな視点から自分なりに考察を深める。
授業実施特記
第8回 内容
小論文
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)事前に出す設問について書く内容を構想する。
(復習)書いた内容について再確認する。
授業実施特記
第9回 内容
日本の移民・外国人労働者政策の歴史と現況
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「日本の移民・外国人労働者政策」に関する最近の記事をチェックし、どのような課題があるのかあらかじめ確認しておく。
(復習)「国境をまたぐ人の移動」と「国家」との関係について自分なりに考察を深める。
授業実施特記
第10回 内容
技能実習制度の構造問題
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「技能実習生」に関する最近の記事をチェックし、どのような課題があるのかあらかじめ確認しておく。
(復習)技能実習制度について自分なりに考察を深める。
授業実施特記
第11回 内容
日本の難民政策
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「日本の難民政策」に関する最近の記事をチェックし、どのような課題があるのかあらかじめ確認しておく。
(復習)春学期の社会学Aで学んだ難民をめぐる世界の状況も思い起こしつつ、日本の難民政策について自分なりに考察を深める。
授業実施特記
第12回 内容
日本型社会統合政策(多文化共生政策)-子どもへの支援を中心に
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「多文化共生」の用語の意味を事前に調べて理解しておく。
(復習)「多⽂化共⽣政策」や「外国ルーツの⼦どもへの⽀援」について自分なりに考察を深める。
授業実施特記
第13回 内容
「生活世界」の目線で見る生活・人生の越境化・文化交錯
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「生活世界」の用語の意味を事前に調べて理解しておく。
(復習)授業で提示する参考文献の指定箇所を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:工藤正子,2016,「トランスナショナルな家族形成における差異の交錯―夫の国パキスタンに子と移住した日本人女性の事例から」河合優子編著『交錯する多文化社会ー異文化コミュニケーションを捉え直す』の第一章。
授業実施特記
第14回 内容
「単一民族国家」の行方
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)「単一民族国家」の用語の意味を事前に調べて理解しておく。
(復習)授業で提示する参考文献の指定箇所を読んで授業内容に対する理解を深める。参考文献の例:小熊英二,1996,『単一民族神話の起源――<日本人>の自画像の系譜』新曜社の序章と結論。
授業実施特記
第15回 内容
授業のまとめと試験
授業時間外における学修(予習・復習等) (事前予習)これまでの授業を復習し、試験に備える。
(復習)試験終了後、レジュメ等を見て自分の答案内容の当否について再確認する。
授業実施特記