最終更新日:2018/03/26
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)秋期 開講時限 水3
開講学部・学科等 法・政経・理工・文・経営
科目コード 120100600 科目ナンバー LAS01202
授業名 経済学B
英文授業名 Economics B
担当教員 多部田 直樹

授業形態 講義
e-learning利用 その他 その他:パワーポイント
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
経済学A、科目ではないが、高校1年までの基本的数学力
後続関連授業 応用ミクロ経済学(ミクロ政策)、マクロ経済学(基礎、構造と分析)、応用マクロ経済学(マクロ政策、期待と物価)、経済政策学(基礎、応用)、国際マクロ経済学(開放マクロ経済学)
教職課程科目 教職に関する科目
テーマ・キーワード 経済学の分析ツールに親しみマクロ経済学の基礎を身に着けよう!

授業の概要・ねらい この講義では、マクロ経済学の基本的な理論、国民所得(GDP)の決定、マクロ経済学の時系列データを取り扱う上で重要となる実質値と名目値の計算の仕方と違いを学習する。なお、GDP、失業率、物価指数などの経済諸指標を学習するに当たり、国際比較を行い日本経済の立ち位置や課題なども考察する。続いて、経済モデルを用いた項目では、ケインズの45度線モデル、総需要(AD)― 総供給(AS)分析、IS-LM分析を学んだ後に、国際的な観点から日本経済の現状を踏まえて経済政策(財政政策、金融政策など)について学習する。具体的には、欧米における財政・金融政策の事例も取り上げながら、日本のマクロ経済政策にどのような影響を及ぼすのかも考える。また、供給サイドの変動(サプライ・ショック)に対処すべく、1980年代初頭にアメリカやイギリスで行われたサプライサイド・エコノミクスの概要についても学習する。本講義を通じて、近代経済学の学習に不可欠な初歩的な数学を用いた分析力と論理的思考力を身につけてもらうことにある。マクロ経済学の分析に不可欠な種々の「経済モデル」の理解をし、国際的な観点から日本が抱えるマクロ経済的諸問題の解決に向けた考察ができる力の養成に努める。なお、この入門的なマクロ経済学(欧米の1~2年生向けの標準的なマクロ経済学のレベル)の学習をきっかけに各自で公務員試験、教員採用試験、経済関連の資格にチャレンジする動機付けとなることが期待される。
到達目標 講義の到達目標(経済学A・Bの1年間の講義を通じて)は、以下の3点を挙げる。
① 高校までの基礎学力をつけること!特に、経済学は数学的能力が必要となるので、経済学を学習するための数学の基礎(分数、少数の計算、文字式の計算、連立方程式、一次関数、二次関数、三次関数、指数関数、そして初歩的な微分)を学び、各自で使いこなせることができる。
② 経済学的に物事を考えるための経済理論の基礎を身につけること。そのためには、みんなが日ごろから経済の諸問題に対して「なぜ、どうして」の問題意識を持ち、仮説を立てて、講義で学んだ基本的な経済モデルとデータを当てはめて、その仮説を検証する習慣を身に着けることができるようになること。
③ 身の回りの経済・ビジネスの情報を得るための基礎的なマクロ経済学の専門用語を理解し、自分でも経済問題をテーマとした文章が書けるようになることができること。
④ 日本のマクロ経済的状況を欧米やアジア諸国の経済状況を踏まえて、国際的に比較検討できるようになること。
教科書と準備するもの 教科書については、講義開始時にお知らせします。
参考書 講義中に適時にお知らせします。
評価の基準 ① マクロ経済学で頻繁に使われる経済指標、GDP、物価指数、失業率、インフレーション率、デフレーション率などを理解できるようすること。更には、時系列データの比較で必要となる物価調整を行った後の計測値、即ち、実質値などの計算の仕方などができるようになること。この過程で名目値と実質値の違いを理解できるようになること。諸外国の経済諸指標のデータも把握して、国際比較をして日本経済の立ち位置や世界経済の変化が日本経済に与えた影響をデータから読み取れるようになること。
② 財市場の分析において、ケインズの45度線モデルを自分で図示し、均衡となる国民所得を計算できるようになること。
③ 貨幣市場の分析を通じて、利子率と貨幣供給(マネー・サプライ)の関係を理解できるようになること。
④ 財市場の均衡からIS曲線を導けるようになることと、貨幣市場の均衡からLM曲線を導けるようになること。これらの曲線を使ってIS-LM分析ができるようになること。
⑤ 総需要曲線(AD)と総供給曲線(AS)を図示して、物価水準(P)と国民所得(Y)の関係を理解することができること。なお、総需要ー総供給の分析に際し、IL-LM曲線から総需要曲線を導出することと、労働市場と生産関数の関係から総供給曲線を導出できるようになること。
⑥ 需要サイドの政策として、財政政策(フィスカル・ポリシー)と金融政策(マネタリー・ポリシー)を理解したうえで、欧米の財政・金融政策比較しながら、日本の経済の現状と改善策を各自で提言できるようになること。
⑦ 供給サイドの変動(サプライ・ショック)に対処するためのサプライサイド・エコノミクスの概要を理解できるようになること(具体的には、1980年代初頭のイギリスやアメリカの事例、2000年代初めの小泉政権下の規制緩和やIT革命などサプライ・サイドの変化がっマクロ経済に及ぼした影響などを考察する)。
具体的評価方法 必修演習課題の提出(1回、25%)、定期試験(75%)、ボーナス(オプション)課題(10%)となる。なお、課題の提出は時間厳守とする。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
授業評価で「自分はあまり勉強していないので、講義が難しい、あるいは、講義が分からない」などとコメントされた学生に対する助言として、講義を聞き流しするのではなく、その日の講義内容を各自で十分に復習することが望まれる。講義で5~6割程度理解したら、残りの4~5割は各自で復習して理解に努めてほしい。復習しても分からない点は、次回の講義開始時かオフィスアワーで質問をして、分からないままにしないでほしい。ミクロ・マクロ経済理論は数学的思考力が求められ、分からないままにして次のステップに進めません。学生の講義に対する質問には、真摯に対応いたします。また、この講義では、講義ノートや配布プリント中心で行いますので、出席しないと講義についていけません。まずは、講義に出席すること!!
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
マクロ経済とは(全体像の把握、ミクロ経済学との違いを知る):時系列データの取り扱いにあたり、実質値と名目値の違いと計算の仕方について
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:シラバスを読むこと。
復習:講義ノートなどを見直して、疑問点を明確にして次の講義開始時に質問ができるようにすること。
授業実施特記
第2回 内容
財市場分析Ⅰ(ケインズの45度線モデル)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第3回 内容
財市場分析Ⅱ(ケインズの45度線モデル続き)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第4回 内容
財市場分析Ⅲ(ケインズの45度線モデル続き)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第5回 内容
貨幣市場分析Ⅰ(貨幣市場の均衡、古典派[マネタリスト]vsケインジアン)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第6回 内容
貨幣市場分析Ⅱ(貨幣市場の均衡、古典派[マネタリスト]vsケインジアンの続き)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第7回 内容
財政政策と金融政策について(国内政策の観点から考える)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第8回 内容
財政政策と金融政策について(国際比較の観点から考える):開放(国際)マクロ経済学入門
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第9回 内容
IS-LM分析:IS-LM曲線の導出
授業時間外における学修(予習・復習等) 教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第10回 内容
IS-LM曲線分析の応用と総需要曲線(AD)の導出
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第11回 内容
総供給曲線(AS)の導出~労働市場、生産関数との関連について、更には、供給サイドの変動がマクロ経済に及ぼす影響についての考察(アメリカなどにみられるIT革命が雇用や供給サイド、更にはマクロ経済に及ぼす影響なども考察する)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第12回 内容
総需要(AD)-総供給(AS)分析からみた経済政策の有効性について
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第13回 内容
金融政策と日銀(中央銀行)の役割について
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第14回 内容
財政政策と金融政策の有効性について~流動性の罠とクラウディング・アウト、諸外国の政策事例も取り上げる
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の講義で指摘された項目を教科書あるいは参考書を用いて事前に読んでおくこと。
(復習)教科書および講義ノートを見直し、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に質問できるようにしておく。
授業実施特記
第15回 内容
グローバルな(国際的な)観点から見た日本経済の現状と経済政策について(まとめにかえて)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)なし。
(復習)定期試験準備に向けて、秋学期に学んできたことの総復習を教科書、参考書、講義 ノートを参照して、各自で行うこと。
授業実施特記