最終更新日:2018/01/18
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2018 (週1コマ)春期 開講時限 水5
開講学部・学科等 大学院
科目コード 041004300 科目ナンバー
授業名 ロボット設計学
英文授業名 Robot Design
担当教員 神野 誠

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
基礎ロボット工学
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード ロボット工学、機構学、機械要素設計、材料力学、機械力学、制御工学

授業の概要・ねらい 本授業では、ロボットの要求仕様や設計仕様が与えられた時に、機構系に特徴のある優れたコンセプトを創造し、運動学や制御方法などを考慮したうえでの、アクチュエータや機械要素の選定、動力伝達機構の具体化など、ロボット本体の概念設計から、基本設計・詳細設計までを行うことができるようになるための知識を習得する。
到達目標 ロボットの創造設計に必要な知識を習得する。具体的には、
①ロボット設計の各段階で実施するべき内容を理解する。
②要求仕様に対して、ロボットの駆動系の構成を考え、動力伝達機構機を具体化する手法を習得する。
③ロボット設計における各種設計計算手法を習得する。
教科書と準備するもの 必要に応じプリントを配布する。
参考書 ①ロボティクス、日本機械学会、丸善、2,052円
②わかりやすい ロボットシステム入門―メカニズムから制御,システムまで―(改訂2版)、松日楽・大明、オーム社、2,700円
➂ロボット工学の基礎(第2版)、森北出版、2,700円
④絵ときでわかるロボット工学(第2版)、オーム社、2,700円
⑤入門ロボット工学、森北出版、2,100円
評価の基準 ①ロボット設計の各段階で実施するべき内容を理解できている。
②要求仕様に対して、ロボットの駆動系の構成を考え、動力伝達機構機を具体化する手法を習得できている。
③ロボット設計における各種設計計算手法を習得できている。
④①〜③に関して、発表、レポート、小テスト、定期試験などにより、ロボットの創造設計に必要な知識を習得できているかを判断する。
具体的評価方法 授業内の発言、発表、小テスト、課題、態度などによる平常点(70%)、定期試験(30%)で評価する。
授業評価アンケート
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今年度から始まる授業のためアンケートフィードバックはない。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
「ガイダンス」
ロボット設計学の進め方、授業概要、評価方法について説明する。
「ロボット設計事例紹介」
実際のロボットの設計事例を紹介することで、本授業での到達目標を示す。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボット設計のシラバスを確認しておくこと。
(復習)紹介したロボット設計事例についての感想をまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第2回 内容
「ロボット開発とロボット設計の流れ」
企業におけるロボットの開発の流れを説明する。要求仕様の把握と設計仕様の設定、基本設計、詳細設計、製作設計、部品製作、組立、評価までのロボット開発における設計の流れを説明するとともに、設計の重要さについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)要求仕様や設計仕様とは何かを調べておくこと。
(復習)上流設計ポイントについてまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第3回 内容
「ロボットの機能と性能と概念設計」
ロボット設計のスタート時に理解するべきこと、注意するべきことを把握する。ロボットの開発・設計の目的、ロボットに必要な機能と性能、制約条件(運転条件、対環境条件)を理解することの重要さについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)概念設計とは何かを調べておくこと。
(復習)既存のロボット(産業用ロボット、宇宙ロボットなど何でもよい)の仕様を調査し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第4回 内容
「ロボットのセンサとアクチュエータ」
ロボットで用いられるセンサとアクチュエータについて、どのようなものがあり、どのような特徴があるか、使用する場合の注意点などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットに用いられているセンサとアクチュエータにどのようなものがあるか調べておくこと。
(復習)講義で紹介したもの以外のロボット用センサまたはアクチュエータについて、その原理と特徴を調査し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第5回 内容
「動力伝達機構要素(1)」
回転運動機構要素(減速機、歯車、ベルト、チェーン)、直線運動機構要素(ボールねじ、カム)、支持要素(軸受け、ガイド)、制御要素(ブレーキ、クラッチ)、補助要素(カップリング、締結)などについて説明する
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力伝達機構要素にどのようなものがあるか調べておくこと。
(復習)講義で紹介したもの以外の動力伝達機構要素について、その原理と特徴を調査し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第6回 内容
「動力伝達機構要素(2)」
運動の配分、差動機構、動力源の配置について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)差動機構について調べておくこと。
(復習)既存のロボット(産業用ロボット、宇宙ロボットなど何でもよい)について、モータの配置を調査または想像し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第7回 内容
「動力伝達機構の構成」
具体的に動力伝達機構要素がどのように構成され、ロボット関節を駆動しているのか、構成例とその特徴を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力伝達機構要素の組合せについて調べておくこと。
(復習)既存のロボット(産業用ロボット、宇宙ロボットなど何でもよい)について、動力伝達機構の構成を調査または想像し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第8回 内容
「ロボットの運動と力学」
座標変換、回転行列、順運動学、逆運動学、静力学、動力学などロボットの運動と力学について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットの運動と力学について調べておくこと。
(復習)ロボットの運動と力学に関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第9回 内容
「ロボット設計における材料力学」
ロボットの動力伝達要素および構造部材などの強度設計および選定方法について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)材料力学の授業で学習した材料の強度について復習しておくこと。
(復習)強度設計関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第10回 内容
「ロボット設計における機械力学」
ロボットの位置精度、応答性などの制御性に影響を及ぼす剛性と振動について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)機械力学の授業で学習した材料の剛性について復習しておくこと。
(復習)剛性と振動に関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第11回 内容
「所要動力の算定方法 (モータの選定方法)」
回転動作、直線動作、車輪動作などについて、所要動力の算出方法を具体例により説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)動力伝達機構の構成の講義の内容を復習し、モータ選定に関して、考慮するべき項目を検討しておくこと。
(復習)モータ選定に関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第12回 内容
「コントローラの構成と制御」
ロボット本体のアクチュエータ、センサとコントローラの関係および制御方法の基本について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットコントローラの構成について調査しておくこと。
(復習)コントローラの構成と制御に関する課題を行うこと。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第13回 内容
「ユーザインタフェース設計と意匠設計」
操作者による操作や人とのコミュニケーションをともなうロボットで特に重要となるユーザインタフェース設計および意匠設計について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ロボットのインタフェースについて調査しておくこと。
(復習)既存のロボット(産業用ロボット、宇宙ロボットなど何でもよい)について、ユーザインタフェース設計と意匠設計を調査し、その特徴をまとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第14回 内容
「製作設計のポイント」
部品製作、組立・調整など製作を考慮したロボット設計のポイントについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)部品の加工方法について調査しておくこと。
(復習)既存のロボット(産業用ロボット、宇宙ロボットなど何でもよい)について、製作設計に関してどのような工夫がなされているか調査し、まとめること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出
第15回 内容
「次世代ロボットの設計とロボット設計学総括」
次世代ロボットの設計について考える。最後にロボット設計学の一連の講義を総括する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)次世代ロボットの設計について考えておくこと。これまでの講義内容を再確認すること。
(復習)試験に向けて理解を深めること。
授業実施特記 授業内小テスト実施またはレポート提出