最終更新日:2017/06/12
Syllabus
クリックして表示・非表示切り替え
概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)通年 開講時限 火4
開講学部・学科等
科目コード 673702400 科目ナンバー
授業名 東洋史研究法2
英文授業名 Historical Research in Asia 2
担当教員 小川 快之

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
東洋史研究1、東洋史学基礎論、東洋史概説(基礎・応用)
後続関連授業 東洋史史料講読Ⅰ~Ⅵ、東洋史学概論
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 漢文基礎力の完成

授業の概要・ねらい 〔授業の概要〕
 この授業は、「東洋史史料講読」、「東洋史学概論」と連動して実施されるもので、「東洋史研究法Ⅰ」で培った漢文読解力を更に深めると共に、3年次以降の専門教育に橋渡しする知識の習得を目的とする。毎回、任意に漢文講読を担当してもらうので、しっかり予習してくること。
 この授業では「研究法Ⅰ」以上の予習・復習が必要とされるので、しっかりこなしてくること。また、配布するレジュメや漢籍テキストは、次第に専門の度合が上がるので、気を抜かないこと。
〔授業展開〕
 幾つかのグループに分けて、検討・報告してもらうので、グループで協力して勉強してもらいたい。
到達目標 この授業の到達目標を以下のように設定する。
①漢文に文法を十分に理解して、訓点を打ち、書き下し文にすることができる。
②漢和辞典をより深く活用して、適切な現代日本語に口語訳できる。
③史料の持つ性質を十分に理解し、説明することができる。
④歴史的な背景を踏まえながら、文章の意味を理解し、説明することができる。
教科書と準備するもの 以下のものを毎時間必ず携帯してくること。
①近藤春雄『漢文の読み方』(武蔵野書房)
②『角川新字源(改訂版)』(角川学芸出版)
 ※電子辞書は、試験等における持ち込みを一切認めていないので、授業でも不許可。
③教材のレジュメや漢籍テキスト
 ※必要に応じて配布する。
参考書 必要に応じて、随時紹介する。
評価の基準 春期定期試験:40%、秋期試験:40%、小テストその他:20%、
※ただし、文学部規定に基づき、授業回数の3分の1以上の正当な理由なき欠席をした場合、「不可」とし、定期試験等への出席を認めない。なお、春期・秋期それぞれで5回を超える欠席をした場合も同様に単位にはならないので、くれぐれも欠席には気を付けること。
具体的評価方法 上記の評価基準を総合的に判断し、評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス 第16回 内容
『太平御覧』の内容とその特徴(2)・総論
授業時間外における学修(予習・復習等) 漢文の教科書を読み直し、前年度の授業内容を確認すること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 「類書」に該当する書籍には、どのようなものがあるか、具体的にそれらの書名を調べて来ること。
授業実施特記 授業実施特記
第2回 内容
「東洋史研究法1」の総復習(1)・漢文編〈その1〉 第17回 内容
『太平御覧』の内容とその特徴(3)・咎徴篇一:天~天開
授業時間外における学修(予習・復習等) 漢文の文法構造や構文の確認を事前に済ませておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 引用されている文献の撰述者・成立年代を調べてくること。
授業実施特記 授業実施特記
第3回 内容
「東洋史研究法1」の総復習(2)・漢文編〈その2〉 第18回 内容
『太平御覧』の内容とその特徴(4)・咎徴篇一:天光~天鳴
授業時間外における学修(予習・復習等) 漢和辞典の使い方を今一度確認し、『大漢和辞典』で単語を検索できるようにしておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 引用されている文献の原文に当って、そこに異同がないかどうかを調べてくること。
授業実施特記 授業実施特記
第4回 内容
「東洋史研究法1」の総復習(3)・中国史の概説的知識の確認 第19回 内容
『太平御覧』の内容とその特徴(5)・咎徴篇一:四時
授業時間外における学修(予習・復習等) 東洋史概説で用いた教科書で、事前に中国史の流れを確認しておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 災異とは、歴代王朝によって、どのような意味づけがなされており、その意味づけに変化があるのか否かを、概説書・研究書、または事典などを活用して調べてくること。
授業実施特記 授業実施特記
第5回 内容
中国書籍の分類法―「四部」分類―、「経部」の概観 第20回 内容
『太平御覧』の小テスト、「集部」の概観―総集・文集の世界
授業時間外における学修(予習・復習等) 東洋史学基礎論で既に配布してあるレジュメで、「四部」分類の概要を確認しておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 小テストは持ち込み不可なのでしっかり復習しておくこと。
「集部」とは、王朝時代に生きた文人にとって、どのような意味をもっていたのかのか、また『文選』にはどのような性格の「名文」が収録されたのかを調べて来ること。
授業実施特記 授業実施特記
第6回 内容
『論語』の内容とその特徴(1)・総論 第21回 内容
『文選』の内容とその特徴(1)・「出師表」:総論
授業時間外における学修(予習・復習等) 何種類かの『論語』の翻訳を対照して、どうして訳文の違いが生じたのかを考えてくること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 「出師表」を書いた蜀漢をめぐる政治状況を調べてくること。
授業実施特記 授業実施特記
第7回 内容
『論語』の内容とその特徴(2)・子路篇 第22回 内容
『文選』の内容とその特徴(2)・「出師表」:臣亮言~有所広益
授業時間外における学修(予習・復習等) ひとまず従来の翻訳から離れ、『論語』の本文を漢和辞典を使って自分自身で現代日本語に翻訳してくること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 諸葛亮の執政体制の特徴を調べてくること。
授業実施特記 授業実施特記
第8回 内容
『論語』の内容とその特徴(3)・陽貨篇 第23回 内容
『文選』の内容とその特徴(3)・「出師表」:将軍向寵~可計日而待也
授業時間外における学修(予習・復習等) 孔子は魯の国政にどのような形で参加使用としたのか、当時の魯国の権力構造を踏まえて考えてくること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 諸葛亮の言っている前漢の隆盛と後漢の衰亡の真偽を概説書などを活用して調べて来ること。
授業実施特記 授業実施特記
第9回 内容
『論語』の内容とその特徴(4)・子張篇 第24回 内容
『文選』の内容とその特徴(4)・「出師表」:臣本布衣~而忠陛下之職分也
授業時間外における学修(予習・復習等) 孔子の学問の系譜について、『論語』の各篇から調べてくること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 「三顧の礼」という〈伝説〉について、概説書などを活用して調べて来ること。
授業実施特記 授業実施特記
第10回 内容
『論語』の小テスト、「史部」の概観―「二十四史」を中心として 第25回 内容
『文選』の内容とその特徴(5)・「出師表」:至於斟酌損益~不知所言
授業時間外における学修(予習・復習等) 小テストは持ち込み不可なのでしっかり復習しておくこと。
また「正史」とは、如何なる性質を持つ歴史書であるかを、東洋史学基礎論で既に配布してあるレジュメで確認しておくこと。
授業時間外における学修(予習・復習等) 「出師表」を書いた諸葛亮の立場ではなく、上奏され読まされる皇帝の劉禅の立場から読み直すと、どうなるか? 受講者それぞれが考えておくこと。授業中に発表してもらいます。
授業実施特記 授業実施特記
第11回 内容
『新五代史』の内容その特徴(1)・総論 第26回 内容
『文選』の小テスト、石刻資料の内容とその特徴(1):総論
授業時間外における学修(予習・復習等) 『旧五代史』が読まれなくなり、完全に散佚した一方で、『新五代史』が幅広い読者を獲得するに至った理由を把握しておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 小テストは持ち込み不可なのでしっかり復習しておくこと。
石刻資料には、どのようなものがあるかを『中国歴史研究入門』(名古屋大学出版会)などで調べておくこと。
授業実施特記 授業実施特記
第12回 内容
『新五代史』の内容とその特徴(2)・伶官伝①:伝序 第27回 内容
石刻資料の内容とその特徴(2)・後漢「曹全碑」:君諱全~礼無遺闕
授業時間外における学修(予習・復習等) 『新五代史』の中で伝序を持つ列伝がいくつあるか調べておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 曹全の系譜を調べ、整理しておくこと。
授業実施特記 授業実施特記
第13回 内容
『新五代史』の内容とその特徴(3)・伶官伝②:前半 第28回 内容
石刻資料の内容とその特徴(3)・後漢「曹全碑」:是以郷人為諺曰~復挙孝廉
授業時間外における学修(予習・復習等) 「伶官」とは何であり、歴代「正史」でこれを扱ったものがいくつあるかを調べておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) 後漢の地方行政と、碑陰に名前が連ねられている者たちの肩書に関して調べておくこと。
授業実施特記 授業実施特記
第14回 内容
新・旧『五代史』の内容とその特徴(4)・伶官伝③:後半 第29回 内容
石刻資料の内容とその特徴(4)・後漢「曹全碑」:七年三月~中平二年丙辰造
授業時間外における学修(予習・復習等) 欧陽脩がこの列伝を通じて、後唐について何を主張したかったかを考えてくること。 授業時間外における学修(予習・復習等) 後漢末の政治的動きを概説書などで確認しておくこと。
授業実施特記 授業実施特記
第15回 内容
『新五代史』の小テスト、「子部」の概観―何でもありの“思想書”、『太平御覧』の内容とその特徴(1)・類書という〈類聚体〉記録集成 第30回 内容
石刻資料の小テスト、まとめ
授業時間外における学修(予習・復習等) 小テストは持ち込み不可なのでしっかり復習しておくこと。
また「類書」とは、如何なる性質を持つ歴史書であるかを、東洋史学基礎論で既に配布してあるレジュメで確認しておくこと。
そして、春期に行った授業内容の全体を見直し、定期試験に備えること。
授業時間外における学修(予習・復習等) 小テストは持ち込み不可なのでしっかり復習しておくこと。
そして、秋期に行った授業内容の全体を見直し、定期試験に備えること。
授業実施特記 授業実施特記