最終更新日:2017/06/12
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 火3
開講学部・学科等
科目コード 672105300 科目ナンバー
授業名 東洋史概説B
英文授業名 Introduction to Asian History B
担当教員 小川 快之

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
東洋史概説(基礎)、東洋史研究法1、東洋史学基礎論
後続関連授業 東洋史学概論、東洋史研究法2、東洋史史料講読Ⅰ~Ⅵ
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 「東洋」をめぐる世界の歴史を考える

授業の概要・ねらい この科目は、東洋史研究法Ⅰ・東洋史学基礎論などとならぶ基礎講義科目群の一部で、歴史学における基礎入門講義です。「東洋史学」における研究分野のうち、特に中国の歴史あるいはその周辺領域の歴史に見られる特徴を、時代の流れに即して総合的に概括します。
この「概説(応用)」では、東アジアを中心とする地域の歴史について、岸本美緒『中国の歴史』(ちくま学芸文庫、2015年)を読み解くことを通じて、世界史的な視点からその独自性と人類社会の普遍的な営みを概観・考察し、古代から近現代に繋がる「問題史」の諸相を広く理解させることを到達目標とします。
到達目標 この授業の到達目標を、以下のように設定します。
①世界史上の東洋史の特性を理解し、説明できる。
②東洋史における中国の役割を周辺地域との関わりで理解し、説明できる。
③テーマ史を通じて、中国各時代の特色を理解し、説明できる。
④教科書に書かれた事柄を、予習・復習を通じてより深く理解し、説明できる。
教科書と準備するもの 岸本美緒『中国の歴史』(ちくま学芸文庫、2015年)
※あらかじめ、教科書の関係部分は全て読んでおくこと。大学における授業姿勢として当然のことですが、基礎的かつ個別具体的な事象に関しては、既に学生自身が予習の上、理解しているものという前提で授業を展開します。
※その他、必要に応じてプリント配布。
参考書 ①寺田隆信『物語 中国の歴史』(中公新書):再履修の学生(2年次)
②山口修『新訂版・中国史を語る』(山川出版社):再履修の学生(3年次)
③堀敏一『中国通史』(講談社学術文庫):より詳しく個別的問題が検討されています。
④漢和辞典の『角川新字源・改訂版』(角川学芸出版):授業中に漢字の意味を調べてもらうために使います。東洋史学専攻の学生にとって、携帯用の「漢和辞典」は不可欠ですが、引きやすさではこれが最も優れています。なお、基本的に色々な授業における指示・指導はこの辞書で行います。
⑤高等学校「世界史B」教科書:東アジア史の学習に不安な場合は、まずこちらで確認下さい。また批判的に検討する際にこの内容に触れます。
⑥その他:必要に応じて、随時授業中に紹介します。
評価の基準 定期試験:80%
毎時間に実施する「授業の小まとめ」など::20%
※ただし「文学部便覧」記載の学則規定に基づき、授業回数の3分の1以上の正当な理由なき欠席をした場合は、「欠席(評価認定せず)」とし、試験への出席を認めません。よく注意して下さい。
具体的評価方法 上記の評価基準により、総合的に評価します。
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特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
「東洋」史とは何か?
授業時間外における学修(予習・復習等) この授業の開始までに、少なくとも高等学校『世界史B』の教科書を読んでおくこと。
授業実施特記
第2回 内容
中国をめぐる国際関係(1):万里長城で分けられる南北の世界
授業時間外における学修(予習・復習等) 中国の地域区分である、華北、華中、華南、江南、四川、関隴などの用語を混同することなく認識できるように、事前に辞書・事典・地図などで確認しておくこと。
授業実施特記
第3回 内容
中国をめぐる国際関係(2):モンゴル帝国以後のユーラシア世界とウエスタン・インパクト(西洋の衝撃)
授業時間外における学修(予習・復習等) モンゴル帝国の成立以前と以後では、大きく何が変化したのかを教科書で確認しておくこと。
授業実施特記
第4回 内容
中国をめぐる国際関係(3):漢字・朝貢・冊封と東アジア
授業時間外における学修(予習・復習等) 中国の文字がどういう必要性で外国に受容され、またどういう目的で外国が中国に「臣従」したのかを教科書で確認しておくこと。
授業実施特記
第5回 内容
中国世界の特色(1):儒教・道教・仏教をめぐる政治と社会
授業時間外における学修(予習・復習等) 儒教が道教・仏教と根本的にどう違うのか、教科書の関係個所を読みながら、確認・考察しておくこと。
授業実施特記
第6回 内容
中国世界の特色(2):官僚・外戚・宦官
授業時間外における学修(予習・復習等) 中国が歴代「法治」ではなく、「人治」であると言われる理由を、官僚・外戚・宦官というキーワードから教科書で確認し、考察しておくこと。
授業実施特記
第7回 内容
中国世界の特色(3):行政制度
授業時間外における学修(予習・復習等) 中央と地方での行政制度の特徴を、教科書の関係個所を読みながら、確認・考察しておくこと。
授業実施特記
第8回 内容
中国世界の特色(4):科挙と文化
授業時間外における学修(予習・復習等) 科挙という試験制度の特徴と、それが社会や文化の展開にいかなる働きかけをしていたかを、教科書の関係個所を読みながら、確認・考察しておくこと。
授業実施特記
第9回 内容
中国世界の特色(5):徴税制度
授業時間外における学修(予習・復習等) 個別人身支配を前提とする徴税制度が、歴史の展開と共にどのように変化したかを、教科書の関係個所を読みながら、確認・考察しておくこと。
授業実施特記
第10回 内容
中国世界の特色(6):中国の民衆反乱
授業時間外における学修(予習・復習等) 民衆反乱を起こした指導者・幹部たちが、どのような階層の出身であり、各時代の反乱が如何なる理由で起こされたものであるかを、教科書の関係個所を読みながら、確認・考察しておくこと。
授業実施特記
第11回 内容
中国と対峙する周辺世界(1):ユーラシア遊牧民の興亡
授業時間外における学修(予習・復習等) 北アジア・中央ユーラシアに勃興した遊牧帝国の系譜とその役割を、高等学校『世界史B』の教科書などを通じて、事前に確認しておくこと。
授業実施特記
第12回 内容
中国と対峙する周辺世界(2):朝鮮の歴史的特色
授業時間外における学修(予習・復習等) 朝鮮半島とその周辺地域に興亡した政権の移り変わりと社会の特性を、高等学校『世界史B』の教科書などを通じて、事前に確認しておくこと。
授業実施特記
第13回 内容
中国と対峙する周辺世界(3):中国南方地域とベトナム・台湾
授業時間外における学修(予習・復習等) 海上交易のネットワークにおいて、華南以南と台湾がいかなる役割を担っていたかを、高等学校『世界史B』の教科書などを通じて、事前に確認しておくこと。
授業実施特記
第14回 内容
中国と対峙する周辺世界(4):チベット文化圏
授業時間外における学修(予習・復習等) チベット仏教を通じて、ダライ・ラマとモンゴルがいかなる結びつきをもっていたかを、高等学校『世界史B』の教科書などを通じて、事前に確認しておくこと。
授業実施特記
第15回 内容
総括・まとめ
授業時間外における学修(予習・復習等) これまでの授業内容を確認するとともに、世界史上における「東洋」の歴史的位置について、考察できるようにしておくこと。
また定期試験に向けて、十分にノートの整理を済ませておくこと。
授業実施特記