最終更新日:2017/06/12
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 金2
開講学部・学科等 政経・経営
科目コード 632041400 科目ナンバー BAM02406
授業名 日本経済論(基礎)
英文授業名 Japanese Economy (Introductory Studies)
担当教員 中岡 俊介

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 日本型システム 高度経済成長 バブル経済 小泉構造改革

授業の概要・ねらい ※担当者変更に伴い、一部内容を変更することがあります。

戦後日本の復興から高度経済成長期を経て、バブル経済の生成・崩壊、小泉政権の構造改革までの歩みを歴史的、理論的に検討する。その過程において、日本型システムの特異性である日本型雇用システム(終身雇用・年功序列・企業内組合)とメインバンク制の生成過程や高度経済成長期の需要・供給局面分析を通じて、高度経済成長の形成要因が明らかになるであろう。さらに、バブル経済発生・崩壊・長期不況とその後の構造改革の過程において、日本経済がグローバル資本主義との関係を本格化していく状況が認識されるであろう。
今日、現代日本経済はグローバル資本主義による日本型システムの変容や高度経済成長ないしは中成長から長期にわたる低成長の時代を経過し、浮揚するか否かの厳しい局面の只中にある。その原型を見定めて、今後、日本経済はどこに誘われていくのかを認識する基本視座を得ることを目標にする。
到達目標 日本型システムと高度経済成長の関係およびグローバル資本主義の本格的稼動に対応した日本経済の構造改革の歴史的意義を説明できることが目標になる。
教科書と準備するもの 最初の授業時に指示する
参考書 『英語で学ぶ日本経済』吉野直行他、有斐閣、2010年
『Next教科書シリーズ 日本経済論』稲葉陽二他、弘文堂、2012年
『日経ビジネス 日本経済入門』日経BP社、2014年
『日本の年金』駒村康平、岩波書店(新書1501)、2014年
『新・日本経済入門』三橋規宏・内田茂男・池田吉紀、日本経済新聞出版社、2015年
評価の基準 日本型システム(日本型雇用システム・メインバンク制)と高度経済成長の関係を理解し、その後のグローバル資本主義における構造改革の意味について理解しているか否かを基準にして評価する。
具体的評価方法 授業貢献度を重視し、期末試験の実施により、総合的に評価する。期間中に1回、主題に関する新聞記事を読み、小論文を提出して戴く。可能であれば、それにもとづいて、討論会を行いたい。講義の出席者のみに資料・重要事項を示したプリント教材を配布する。なお、3分の2以上の出席を評価の前提条件とすることは言うまでもない。前期定期試験(80%)と平常点(20%)の実施により、総合的に評価する。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス:戦後日本経済の特徴
講義計画と講義内容および評価の説明
授業時間外における学修(予習・復習等) 復習:「講義の計画と内容」を熟読すること
授業実施特記
第2回 内容
Ⅰ 戦後日本の経済成長Ⅰ(1945年~1973年):戦後から第一次石油危機まで
1 第二次世界大戦直後の経済状況
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:敗戦直後の日本経済の概観を把握しておくこと
授業実施特記
第3回 内容
2 戦後から高度経済成長期へ
(1) 「朝鮮(戦争)特需」と経済復興
(2) 国土総合開発計画
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:戦後経済復興の概観を把握しておくこと
授業実施特記
第4回 内容
3 高度経済成長期:選択と集中のメカニズム
(1) 政府による資源配分 
(2) 経済の効率性と国内の不均等発展
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:国内不均等発展について検討しておくこと
授業実施特記
第5回 内容
4 先進国型経済の達成と都市部への過剰集中
(1) 先進国型経済
(2) 地域間格差の是正:新全国総合開発計画・列島改造論
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:田中角栄元首相の「日本列島改造論」について調べておくこと
授業実施特記
第6回 内容
5 <特論Ⅰ> 日本型システムの特異性:日本型雇用システムとメインバンク制
(1) 日本的雇用システム(終身雇用・年功序列・企業内組合)
(2) メインバンク制度(銀行による特定企業への継続的な資金供給)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:日本的雇用システム(終身雇用・年功序列・企業内組合)について調べておくこと
復習:日本的雇用システムとメインバンク制に関するレジュメの再読、熟考
授業実施特記
第7回 内容
6 <特論Ⅱ> 高度経済成長期の分析
(1) 需要局面からの分析
(2) 供給局面からの分析
(3) 高度経済成長の形成要因:<コラム>「三丁目の夕日」の時代
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:機会があれば、高度経済成長期の庶民に関する映像を視聴しておくこと(「ALWAYS 三丁目の夕日´64」等)
復習:「需要・供給局面分析」のレジュメの再読、熟考
授業実施特記
第8回 内容
Ⅱ 戦後日本の経済成長Ⅱ(1973年~1991年):第一次石油危機から構造改革まで
1 第一次石油危機(1973年)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:オイルショックについて調べておくこと
授業実施特記
第9回 内容
2 米国の財政危機(「双子の赤字」)とプラザ合意
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:国際経済におけるプラザ合意の経済史的意味について調べておくこと
授業実施特記
第10回 内容
3 バブルの発生
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:「バブル」の歴史について調べておくこと
授業実施特記
第11回 内容
4 バブルの崩壊と円高
授業時間外における学修(予習・復習等) 復習:バブルの発生・崩壊過程の分析に関するレジュメの再読、熟考
授業実施特記
第12回 内容
Ⅲ 戦後日本の経済成長Ⅲ(1991年~2006年):バブル崩壊以後から小泉政権下の構造改革まで
1 バブル崩壊後の現代日本経済の長期不況:円高と日系企業の海外事業展開
(1) 円高不況
(2) 日系企業の海外事業展開の加速化
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:円高不況について検討しておくこと
授業実施特記
第13回 内容
2 バブル崩壊後の現代日本経済の長期不況:不良債権問題と金融危機
(1) 不良債権問題
(2) 金融危機
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:不良債権問題について調べておくこと
復習:不良債権問題と金融危機の連関に関するレジュメを再読、熟考
授業実施特記
第14回 内容
3 構造改革:小泉政権下における構造改革(2001年~2006年)
(1) 構造改革とその評価
(2) 小泉政権における景気対策
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:小泉(純一郎)・竹中(平蔵)構造改革路線について調べておくこと
復習:「構造改革」の評価に関するレジュメを再読、熟考
授業実施特記
第15回 内容
主要論点の検討と討議
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:配布されたレジュメを一覧して、授業に臨むこと
復習:春期授業の中で特に重要と思われるテーマについて熟考すること
授業実施特記 討論会