最終更新日:2017/03/24
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 火5,金5
開講学部・学科等 法・政経・理工・文・経営
科目コード 120100700 科目ナンバー
授業名 社会学A
英文授業名 Sociology A
担当教員 坂下 雅一

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 社会学B
教職課程科目
テーマ・キーワード 国境をまたぐヒトの移動(観光、留学、「出稼ぎ」など)による社会変容

授業の概要・ねらい 今、人間社会は、政治経済社会のあらゆる面で劇的な変化の時代を迎えつつあるようです。20年後、皆さんは今では想像もつかないような世界を生きているかもしれません。
このような大きな変化の潮流のうち、この講義(社会学A・B)では春期と秋期を通して、主に「国境をまたぐヒトの移動」を動因とする社会変容について学んでゆきます。このテーマで、直ぐに連想されるのは「移民」や「難民」でしょう。しかし、この講義では「移民・難民」の範疇に収まらない「観光」や「留学」までを扱うことに加えて、そもそも「難民」と「移民」は社会学的には明確に峻別できないという考えから、「国境をまたぐヒトの移動」という大きな捉え方をしています。
 春期は、観光・留学・「出稼ぎ」等に関わる社会事象について学習します。前半は「国境をまたぐヒトの移動」に関わるテーマについて幅広く学び、後半は「移民」や「外国人労働者」に関するより個別具体的なテーマを取り上げます。
到達目標 「国境をまたぐヒトの移動」にまつわる人間社会の変化について、社会学の知識や思考法を用いて、分析的に考え、論じることことができるようになる。
教科書と準備するもの 特定の教科書は使いません。テーマ毎に随時読むべき文献を指定します。
参考書 講義の中で随時紹介します。
評価の基準 講義で学んだ知識や社会学的な思考法を使いこなすことができる。
具体的評価方法 学期の中盤に、1回小論文を書いてもらう他、個々の授業の中で出す様々な課題について書いて提出してもらいますが、こうした提出物の数が著しく少ない場合は、評価の対象としない場合があります。この点をクリアした人については、学期末試験の採点を中心に、授業への姿勢や各種提出物の提出状況を加味して成績を決めます。成績判断の目安は期末試験90%、授業への姿勢・提出物の提出状況10%です。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業の多くは、最初に映像作品(ドキュメンタリー・テレビ番組など)を見て貰った上で、そこで取り上げられた事象を理解するために必要な知識・思考法(モノの見方)について講義形式で説明してゆく形態となります。講義中の提出物はコメントシートも兼ねるようにし、授業の理解度や要望等などを適時把握し、授業に反映させる形にします。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
オリエンテーション

授業の趣旨、内容、進め方、成績評価の基準等について説明します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義の内容を復習した上で、講義内で提示する次回講義予習用参考文献の指定箇所読む。参考文献の例:嘉本 伊都子2008『国際結婚論!?―歴史編』法律文化社
授業実施特記
第2回 内容
社会学的思考法入門-「あたりまえ」のマインドコントロールから離れる

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する「グローバル化」に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第3回 内容
グローバル化とは?-時空間圧縮の議論を中心に

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に講義内で提示する次回講義予習用参考文献の指定箇所読む。参考文献の例:梶田孝道著1993『統合と分裂のヨーロッパ』岩波書店
授業実施特記
第4回 内容
「国境をまたぐヒトの移動」-概論と視点(モノの見方)

この回の講義では「国境をまたぐヒトの移動」について分析的に考える際に必要な思考法について学びます。重要なポイントは、「ヒトの移動」がもたらす社会変容というのは移動先の受入社会だけに生じるものではなく、出身社会、そして受入社会と出身社会を循環的に移動しながら生きる移動者自身の意識や生活形態も変容させるものだということです。この点を意識化するために必要な4つの視点(グローバル、ナショナル、リージョナル、トランスナショナル)のとり方について学習します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として講義内で提示する「訪日観光客」に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第5回 内容
観光・留学がもたらす社会変容-日本への観光・留学を事例に

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する日本育ちの「日系南米人」の子どもたちに関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第6回 内容
「人種」「民族」とは1-日本育ちの日系南米人の視点から学ぶ

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する「ハーフ」に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第7回 内容
「人種」「民族」とは2-「ハーフ」の視点から学ぶ


授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると同時に小論文の執筆内容を構想する
授業実施特記
第8回 内容
小論文

ここまでの講義で取り上げたテーマについて小論文を書いてもらい、理解度を確認します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 自分が書いた小論文のテーマについて再検討した上で、次回講義予習用参考文献の指定箇所読む。参考文献の例:原田泰2015『ベーシック・インカム - 国家は貧困問題を解決できるか』中公新書
授業実施特記
第9回 内容
「移民」に関わる現代国家の制度と機能

学期後半は、「外国人労働者」や「移民」に関する事象を取り上げます。この回の講義では、現代国家の「移民選別」機能について、「福祉国家」「出入国管理」「シティズンシップ」の三つのキーワードを軸に学んでゆきます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として講義内で提示する「出稼ぎ家事労働者」に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第10回 内容
「出稼ぎ家事労働者」をめぐる国家政策

前回講義で学習した内容の具体的事例として香港やシンガポールで働く「出稼ぎ家事労働者(家政婦さん、お手伝いさん)」について取り上げます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義予習用参考文献の指定箇所読む。参考文献の例:宮島喬・佐藤成基・小ヶ谷千穂編著2015『国際社会学』有斐閣
授業実施特記
第11回 内容
グローバル・トランスナショナルな視点から見た「出稼ぎ家事労働」

ジェンダーの観点からの「出稼ぎ家事労働者」研究の中で発達した、「グローバル」や「トランスナショナル」な視点からの研究アプローチ。それが浮かび上がらせた家事労働者の「出稼ぎ」の構造と生活世界の様相について学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として講義内で提示する「外国人労働者」「移民」に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第12回 内容
移民をめぐる日本の制度・政策の歴史と現況

第12回~15回の講義は「外国人労働者」「移民」をめぐる日本の状況について学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する「日系南米人」労働者に関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第13回 内容
日本型格差社会における移民の脆弱性-「日系南米人」労働者を事例に

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する「実習生」などに関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第14回 内容
日本型「労働力輸入政策」の現況


授業時間外における学修(予習・復習等) 講義内容を復習すると共に次回講義の予習として授業内で提示する「多文化共生」などに関する新聞・雑誌記事を読んでおく
授業実施特記
第15回 内容
日本型「多文化政策」の行方

授業時間外における学修(予習・復習等) 講義の内容を復習した上で、期末試験に向けた予習をする
授業実施特記