最終更新日:2017/03/10
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 金3
開講学部・学科等
科目コード 661069300 科目ナンバー
授業名 契約法B
英文授業名 Contract Law B
担当教員 青木 仁美

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業 民法財産法入門
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
民法財産法入門
後続関連授業 不法行為法
教職課程科目
テーマ・キーワード 実社会との接点と通じて民法を学ぶ 民法・債権各論・契約法

授業の概要・ねらい 本講義では、名前の通り、契約に関する法に焦点を当てます。契約と一口にいっても、私達の生活の中では毎日様々な契約が行なわれています。コンビニでガムを買う売買契約やアパートを借りる賃貸借契約、アルバイトをするための雇用契約など、さっと考えるだけでも多くの契約が思い浮かぶと思います。これら各種の契約を規律するためのルールが契約法です。本講義では、それぞれの契約がもつ基本的な特徴を理解し、各契約類型相互間の異同を学びます。その上で、各契約類型に特有の問題点を扱いながら、なぜそのような問題が生じるのか、そしてその問題はどのように解決されるべきかを学ぶことを通して、それぞれの契約がもつ特徴のさらなる深い理解を目指します。前期では、まず、皆さんがもっとも身近であろう売買契約を題材に、契約の締結から履行に至るまでに起こりうる問題に焦点をあて、それらの問題がどのように解決されるべきかを学びます。後期では、各個別の契約類型に焦点をあて、それぞれの契約に特有の問題を、その契約がもつ特徴との関連を意識しながら、分析検討をしていきます。
到達目標 個々の具体的な事例問題の分析を通して、それぞれの契約がもつ特徴についての理解を深める。そして、具体的な事例問題の解明にあたっては、それぞれの法理論がどのような理屈で主張されているのか、そして何を目的として主張されているのかということを学んでもらえたらと思っています。六法は必携ですが、細かい知識を暗記ないし習得することよりも、それぞれの理論がもつ理論的側面と実質的価値判断の側面を理解できるよう努力してください。
教科書と準備するもの 潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅰ契約法・事務管理・不当利得 第2版』(新世社、2009)
もっとも、他の債権各論の教科書で既に使用しているものがある、あるいは他に使いたいものがあれば、それを使ってもかまいません。

不法行為に関しては、講義の際に別途指定します。

最新版六法(小型のものでかまいません)
参考書 テーマにあわせて適宜指示します。
評価の基準 評価の基本は前期・後期に行う定期試験での成績です。
また、授業への参加については、発言の強制はしませんが、授業の参加に積極的であればそれも評価の対象にします。
具体的評価方法 主に前期・後期に行う定期試験の成績。前期試験50%、後期試験50%
授業への参加は上記の通りです。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
難しい概念についても、身近な例を用いながら、できるかぎりわかりやすく解説します。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
贈与契約1.贈与契約とは何か、売買契約との違いから贈与契約の基本的な特徴を学び、それがどのように贈与契約独自のルールへと生かされているかを学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:贈与契約における当事者の債務の内容、贈与契約に適用される準則について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第2回 内容
贈与契約2.贈与契約の考察から、「契約とは何か」を問います。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:贈与契約と売買契約における当事者の債務の違いをまとめるべく、各自、使用する教科書の中から、贈与契約の贈与者の債務と売買契約の売主の債務の内容をまとめている箇所探して一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第3回 内容
賃貸借契約1.賃貸借契約の基本的な特徴を使用貸借契約との比較から考察し、借地借家法の基本的な点について理解を深めます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:賃貸借契約における当事者の債務の内容、賃貸借契約に適用される準則について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第4回 内容
賃貸借契約2.賃貸借契約に特有の問題を事例を使って考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:敷金の法的性質と賃借人の債務について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第5回 内容
賃貸借契約3.賃貸借契約に特有の問題(特に借地借家法)を事例を使って考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:借地借家法とは何か、どのような準則があるかについて、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第6回 内容
賃貸借契約4.賃貸借契約が社会の中でどのような形で使われているのか、サブリース契約など、賃貸借契約がビジネス事業として用いられている場面を考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:サブリース契約とは何かについて、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。教科書に該当箇所がない場合には、インターネットでどのようなものであるかを検索してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第7回 内容
サブリース契約について、どのようなことが問題となったか、具体的な場面を用いて検討を加えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:サブリース契約で、何が問題になったか。各自、インターネット検索を通じて、サブリース契約が用いられる典型例を把握するとともに、バブル崩壊後にどのような問題が生じたかを検索して探してきてください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第8回 内容
消費貸借契約。消費貸借契約の基本的な特徴を賃貸借契約・使用貸借契約との比較から考察し、消費貸借契約に特有の問題を事例を使って考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:消費貸借契約の当事者の債務の内容について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第9回 内容
委任契約。委任契約の基本的な特徴を雇用契約・請負契約と比較しながら考察し、委任契約に特有の問題を事例を使って考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:委任契約の当事者の債務の内容及び委任契約に適用される準則について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第10回 内容
委任契約2.受任者の義務について、具体例を用いて、考察します。それを通して、委任契約の特殊性を学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:委任契約の受任者の義務にはどのようなものがあるか、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第11回 内容
請負契約1.請負契約の基本的な特徴を雇用契約・委任契約と比較しながら考察し、請負契約に特有の問題を事例を使って考察します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:請負契約の当事者の債務の内容及び請負契約に適用される準則について、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第12回 内容
請負契約2.請負人の担保責任としてどのようなものがあるか、また、どのような理由で設計された責任であるかを学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:請負人の担保責任とはどういうものかについて、各自、使用する教科書の該当箇所を一読してください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第13回 内容
不当利得。不当利得という制度について、その基本的な点を学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:不当利得とはどういう場面を扱っているか、その典型例を把握すべく、各自、使用する教科書の該当箇所を一読の上、典型例をまとめてきてください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第14回 内容
不当利得2.不当利得制度の基礎を前提に、契約が解除された後の清算関係について学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:給付利得とはどういう場面を念頭においているか、各自、給付利得が対象とする典型例を教科書から探し、それをノートにまとめておいてください。
復習:講義の内容をまとめるように。講義中に配布された資料を基にして復習に時間を割いてください。
授業実施特記
第15回 内容
これまでの授業のまとめ
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:これまでの講義のノートを見返し、わからなかったところを明らかにしてきてください。
復習:これまでの講義の内容を見直すように。
授業実施特記