最終更新日:2017/04/04
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 月5
開講学部・学科等 理工
科目コード 641004800 科目ナンバー SEM03830
授業名 環境工学
英文授業名 Environmental Engineering
担当教員 佐々木 美弥

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 環境・公害・対策技術・地球温暖化・循環型社会・化学物質管理

授業の概要・ねらい 環境問題は、身近なことから地球環境まで多岐にわたって複雑化している。高度成長時代に発する公害問題だけでなく、社会・経済を含む人類の生存の基盤であり、環境に関する理念や技術は日々新たに更新され進歩している。この講義では、地球全体で起こっている環境問題を理解していただき、これらを引き起こしてきた初期の公害問題の歴史や、課題解決のための法規の制定、技術開発、政策的意思決定の変遷を振り返ることによって、持続可能な社会を形成していくための取組みを紹介していく。また、環境コミュニケーションの一つの手段である環境報告書を読み解くことにより、社会の環境対策動向の理解を深める。各種理工学系の受講者が、将来を見据え、自ら社会人として仕事や生活を通じて環境問題を解決すべく、基本的な知識を網羅的に理解し、新たな製品の創造や社会環境のしくみづくりに役立てることを目指している。
到達目標 (1)現在の環境問題のうち、特に理工学に関わる問題の全体像を理解する。
(2)公害問題から地球環境問題に至るまでの環境問題の歴史を理解する。
(3)各種環境問題について、主要な対策技術を理解する。
(4)環境問題に起因する法規制や政治的意思決定の概要を理解する。
(5)環境コミュニケーションの各種手法を理解する。
教科書と準備するもの 使用しない
参考書 必要に応じて指示する
評価の基準 (1)現在の環境問題について、特に理工学の観点から、公害問題から地球環境問題に至る歴史を説明することができる。
(2)各種環境問題について、主要な対策技術を理解し説明できる。
(3)環境問題に起因する法規制や政治的意思決定の概要を説明できる。
(4)環境コミュニケーションツールとしての環境報告書を読み解くことができる。
具体的評価方法 授業内での態度や発言内容、レポートの評価、授業内小テストで総合的に判断する。
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実施していない。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
この講義の到達目標および全15回の講義の進め方を説明する。
また、現在の地球環境問題に関して基本的知識を解説し、これらの発生から現在に至るまでの歴史の概要を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスをもとに授業の全体計画を理解しておく。
授業実施特記
第2回 内容
日本の環境問題に関して、過去、現在についての歴史と現状について解説し、変遷に関する知識を深める。また、将来にわたってどのように解決していくべきかを話し合う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)日本の環境問題の変遷について理解する。
(予習)地球温暖化について調べる。
授業実施特記
第3回 内容
地球温暖化について、化学的側面や、緩和策、国際的な取り組みなどについて解説するとともに、フロン問題やエネルギーと環境に関する関わりを基本的な知識として深める。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)地球温暖化についての化学的側面およびエネルギーとの関わりを理解する。
(予習)循環型社会について調べる。
授業実施特記
第4回 内容
循環型社会形成について、モノを使うことによる環境負荷の考え方、廃棄物に関わる国内外の問題、不法投棄の問題などに関する基本的な知識を解説し、将来の循環型社会について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)循環型社会について、廃棄物に関わる国内外の問題について理解する。
(予習)化学物質管理に関して調べる。
授業実施特記
第5回 内容
化学物質管理について、リスクとリスク評価、リスク管理・コミュニケーションや災害廃棄物などについて基本的な知識を深める。製品に関する化学物質管理と製品を作る工程で発生する化学物質管理について解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)化学物質管理に関する過去の環境問題について調べる。
(予習)環境配慮型製品について調べる。
授業実施特記
第6回 内容
環境配慮型製品について、エアコンを中心にさまざまな製品を紹介する。環境配慮型製品を創造するための基本的な設計概念などの理解を深める。また、環境配慮に関する法規を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)身近な製品について、環境配慮していることを調べる。
(予習)典型7大公害について調べる。
授業実施特記
第7回 内容
7大公害の概要を理解し、その中で「大気汚染問題」「水質汚濁問題」について解説し、大気や水に関しての保全に関して、施策を含めて知識を深める。各種法規制の基礎を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)現在、係争中の「大気汚染問題」「水質汚濁問題」について調べる。
(予習)土壌汚染問題について調べる。
授業実施特記
第8回 内容
7大公害のうち、「土壌地下水汚染問題」「地盤環境問題」について解説し、土壌地下水汚染対策や地盤沈下対策などについて知識を深める。また、各法規制の基礎を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)土壌地下水対策、地盤沈下対策について理解する。
(予習)騒音・振動・悪臭問題について調べる。
授業実施特記
第9回 内容
7大公害のうち、「騒音問題」「振動問題」「悪臭問題」に関して解説し、都市生活型公害について発生の傾向、対策について知識を深める。また、各法規制の基礎を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)7大公害全体の現社会への関連性を調べる。
(予習)身近な廃棄物問題について調べる。
授業実施特記
第10回 内容
廃棄物問題に関して、「廃棄物処理法」「PCB特措法」などの廃棄物に関する法規の解説や、災害時に発生する廃棄物問題を通じて、廃棄物問題の複雑性の理解を深める。また、日本国土の狭さなどを考えた場合の身近な問題として考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)各自治体での廃棄物の処理方法を調べる。
(予習)工場を想定した環境リスクを洗い出す。
授業実施特記
第11回 内容
一般工場のリスクについて概要を解説した後、特定の工場例を示して、今迄の環境問題と法規に照らし合わせたリスクを受講者自身で洗い出し発表する。発表をもとに受講者全員で補完していく。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)各洗い出しについて再度法規を調べて確認する。
(予習)ISO14001に関して調べる。
授業実施特記
第12回 内容
工場が有している環境構造物に関して解説を行う。そのほか、製品などの提供を行うときに要求される認証制度(ISO14001および新ISO14001)について解説する。また、企業内の監査システムの一例を示す。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)新ISO14001の要求事項について概要をまとめる。
(予習)生物多様性保全について調べる。
授業実施特記
第13回 内容
生物多様性保全の意義について解説する。生物多様性国際会議や愛知目標の内容と各企業の取り組みを紹介する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)生物多様性ピラミッドを身近の生物で作る。
(予習)企業の環境報告書を調べる。
授業実施特記
第14回 内容
企業の環境活動に関して解説した後、各媒体を通じたコミュニケーション方法で、企業の環境活動を知る。また、企業の環境人材育成について解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)企業の環境活動に関してベンチマークする。
(予習)今迄の内容を確認する。
授業実施特記
第15回 内容
講義で解説した内容について、主要項目を纏めて解説する。将来理想とする地球環境について話し合い、受講者個人でできることや、提案できることを発表する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)発表を通じて相互に受講者同志で新しい発見をしたことを確認する。
授業実施特記