最終更新日:2017/02/21
統計学(基礎統計)
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 月2
開講学部・学科等 法・政経・文・経営
科目コード 130101100 科目ナンバー
授業名 統計学(基礎統計)
英文授業名 Introduction to Statistics
担当教員 坂本 智幸

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 数理統計学(基礎),数理統計学(応用)
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 記述統計;確率の公理;確率変数;確率分布

授業の概要・ねらい 近年,普段の生活の中でデータとの関わる機会が増加していると思います.さらに,経済・経営学をはじめ,法律・政治学から文学に至るまで統計学が分析手段として利用されています.例えば,裁判の判例を統計分析したり,統計学を利用して著者を推測する計量言語学などがあります.統計データに関する正しい知識と理解は不可欠なものとなりつつあると同時に,皆さんがこれから専門科目の学習・研究に取り組む上でも大いに役立ちます.
そこで,本講義では,統計学の基礎的な事項を体系的に解説するとともに,統計データの特徴や利用上の留意点について学んでいきます.具体的には,記述統計の使い方(データの代表値やバラつきの尺度,グラフによるデータの要約方法).また,講義中に持参してもらった電卓やスマートフォン,タブレットPCを利用し統計データの処理方法を実践してもらい,理解を深めて下さい(電卓等の用意は事前にアナウンスします).
また,統計データの運用方法の一端を身につけてもらうために,講義の中で表計算ソフトを使った簡単なデータの要約方法を解説します.また,統計学の持続的な学習には,目標を持つ事は有益です.例えば,出題範囲が記述統計となっている「統計検定3級」は本講義の中心的な話題と一致しますので,取得に向けて講義を活用するのも良いでしょう.
到達目標 本講義を通じて,主に①統計の利用と記述統計の使い方,及び②統計学(秋期)の話題の中心となる推測統計学の理解に不可欠な代表的な確率分布である正規分布の確率の求め方について習得してもらいます.
教科書と準備するもの [1] 広田すみれ(2005)『読む統計学 使う統計学』,慶應義塾大学出版会
参考書 以下のテキストは,授業時間外の自習で利用する際に有益です.これらの中から,読みやすいと感じるものを手に取ってみると良いと思います.[1]は統計検定3級を受験する人向けのテキストです.講義では,統計検定3級から出題される問題も扱っていきます.[2],[3]は数式を極力使わず統計学を説明しているテキストです.[3]は,数学を用いて分かりやすく説明しています.数学への関心がある学生には有益です.この中には絶版となっているものもあるので,図書館を利用するなど各自対応して下さい.

[1] 日本統計学会 編(2012)「日本統計学会公式認定 統計検定3級対応 データの分析」,東京図書株式会社
[2] 加納悟 訳(2001)『新・涙なしの統計学』,サイエンス社(原著D. ロウントリー(2000) ”Statistics without Tears: An Introduction for Non-Mathematicians”, Penguin; New Ed edition) .
[3] 松原望(2009)『わかりやすい統計学 第2版』,丸善株式会社
[4] 山根太郎(1978)『統計学』,東洋経済新報社
評価の基準 ①代表的な記述統計の性質を理解している.②与えられデータに対して,グラフによるデータの要約を行うことが出来る.③データの代表値やバラつきの尺度を計算し,解釈する事が出来る.
具体的評価方法 中間試験,期末試験,及び任意で提出するレポートの内容に基づき総合的に評価します.
A)中間試験 30%
B)期末試験 60%
C)(任意提出の)レポート 10%

授業評価アンケート
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今後,授業アンケートに基づき授業内容の改善を行います.
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特記 毎回,コメントシートを配布します.その日の講義において生じた疑問点や講義の進め方などに関する意見を記入してもらいます.特に重要な疑問点については,次回講義で解説を行います.また,講義への意見については今後の講義の参考にしていきます.

授業計画
第1回 内容
ガイダンスと統計学のイントロダクション

統計データの調査方法や,様々な統計データとその特徴を紹介するとともに,統計分析の利用方法や誤った使い方について事例を用いて説明します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
講義に向けた準備は特にありません.シラバスを読んできてください.
復習:
統計を使った事例,統計から何が言えるのかについて,自分なりに考えてみてください.
授業実施特記
第2回 内容
統計学の目的

統計学を利用する意義と活用事例を学びます
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第1章を参照.

復習:
広田(2005)の第1章の確認.
授業実施特記
第3回 内容
母集団と標本①

母集団と母集団から取り出された標本との間の関係について説明します.毎回取り出された標本はそれ以前の標本と一致しないことを学びます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第1,2章を参照.

復習:
広田(2005)の確認.日本統計学会 編(2012)の第1,13 章参照.
授業実施特記
第4回 内容
母集団と標本②

標本の取り出し方次第では,誤った(偏った)結論を導く可能性がある事を事例を通じて学び,偏りのない標本を抽出する方法を紹介します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第1,2章を参照.

復習:
広田(2005)の確認.日本統計学会 編(2012)の第14,15章を参照.
授業実施特記
第5回 内容
データの記述する①

いくつかのデータの種類を紹介します.このような特徴からグラフを使いどの様に要約すると良いかを学びます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第3章を参照.

復習:
広田(2005)の第3章の確認.日本統計学会 編(2012)の第2-4章を参照.
授業実施特記
第6回 内容
データの記述する②

前回に続きデータの要約方法を学びます.効果的なグラフによる要約事例を紹介します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第3章を参照.

復習:
広田(2005)の第3章の確認.日本統計学会 編(2012)の第2-4章を参照.
授業実施特記
第7回 内容
データの特性量①

与えられたデータから度数分布表→ヒストグラムと作成し,データの全体像を把握する方法を学びます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第4章を参照.

復習:
広田(2005)の第4章の確認.日本統計学会 編(2012)の第5-8章を参照.
授業実施特記
第8回 内容
これまでの復習と中間テスト

第1回講義から第7回講義の中で特に重要な点を復習し,第9回以降の話題の理解に繋げます.また,最後に20分程度の試験を実施します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第1-3章と第4章の第2節までを参照.

復習:
中間テストで回答できなかった問題に該当するノートや広田(2005)を確認すること.
授業実施特記
第9回 内容
データの特性量②

数値(記述統計量)を使って全体像を把握する方法を学習する.まずは代表値について学習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第4章を参照.

復習:
広田(2005)の第4章の確認.日本統計学会 編(2012)の第5-8章を参照.
授業実施特記
第10回 内容
データの特性量③

散らばりを表す記述等計量について学習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第4章を参照.

復習:
広田(2005)の第4章の確認.日本統計学会 編(2012)の第5-8章を参照.
授業実施特記
第11回 内容
変数間の関係①

散布図と相関について学習します.また,変数の標準化も学習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第5章を参照.

復習:
広田(2005)の第5章の確認.日本統計学会 編(2012)の第9,10章を参照.
授業実施特記
第12回 内容
変数間の関係②

相関関係を数値を使って表す方法(相関係数)を学びます.相関とと相関係数の関係を学びます.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第5章を参照.

復習:
広田(2005)の第5章の確認.日本統計学会 編(2012)の第9,10章を参照.
授業実施特記
第13回 内容
確率と確率変数①

毎回抽出された標本が異なることを学びました.この様に統計データは非確定的なデータを利用していることが多いです.そこで,まずは,非確定的な現象の表し方を学習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第7章を参照.

復習:
広田(2005)の第7章の確認.日本統計学会 編(2012)の第11,12章を参照.
授業実施特記
第14回 内容
確率と確率変数②

確率分布(確率変数がどの様な規則性で確率を持つかを表したもの)について学習します.幾何分布・2項分布の特徴を理解マスターします.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
広田(2005)の第7章を参照.

復習:
広田(2005)の第7章の確認.日本統計学会 編(2012)の第11,12章を参照.
授業実施特記
第15回 内容
総復習

これまでの学習内容を復習します.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:
これまでのノートを確認し,自分の理解度と疑問点を整理しておくこと.

復習:
広田(2005)の確認,及びこれまでのノートを確認.
授業実施特記