最終更新日:2017/03/10
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 月1
開講学部・学科等
科目コード 661072900 科目ナンバー
授業名 国際関係論B
英文授業名 International Relations B
担当教員 上村 信幸

授業形態 講義、アクティブ・ラーニング
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
国際関係論A
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 国際関係 グローバル化 アクター

授業の概要・ねらい 現代の国際関係は秩序と混沌が錯綜した政治空間の中にあります。主権国家は相対化の傾向を余儀なくされ、国際機構、企業、NGOなどの多様な行動主体の登場は国際関係を多元的な世界へと変えました。国際的な相互依存の深化にくわえて、情報通信技術等の進歩によるグローバル化の進展は、国際社会の中に結合する力学をつくり出しつつあります。しかし他方においては、ナショナリズムやアイデンティティ等の高まりに呼応して、世界のなかにはみずから分離しようあるいは分離させようとする力学をパラレルに生み出しつつあるのも偽らざる現状です。二つの相反する力学のせめぎ合いが、現在、世界を非常に複雑なものへと変貌させつつあります。本講では、国際関係論の基本的な枠組みや用語を概論的に分かりやすく説明しつつ、具体的な事例に基づきながら地球社会の現状と未来について一緒に考えていきたいと思います。なお、講義への理解をより深めることを目的に視聴覚教材を適宜導入します。積極的な講義への参加を期待しています。
到達目標 グローバル化時代の国際社会に生起する国際関係の諸相について理解し、その現状と課題を分析し、それぞれの問題領域における解決法について考える力を養成します。
教科書と準備するもの 上村信幸(著)『国際関係論』(北樹出版、2011年)
参考書 押村高(著)『国際正義の論理』(講談社現代新書、2008年)
細谷雄一(著)『国際秩序』(中公新書、2012年)
長有紀枝(著)『入門 人間の安全保障』(中公新書、2012年)
イアン・ブレマー(著)、北沢格(訳)『「Gゼロ」後の世界』(日経新聞社、2012年)
篠田英郎『平和構築入門』(ちくま新書、2013年)
最上敏樹(著)『いま平和とは』(岩波新書、2006年)
小松志朗(著)『人道的介入』(早稲田出版、2014年)
小暮真久(著)『20代からはじめる社会貢献』(PHP新書、2011年)
瀬谷ルミ子(著)『職業は武装解除』(朝日新聞出版、2012年)
鬼丸昌也(著)『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』(こう書房、2008年)
後藤健二(著)『ダイヤモンドより平和がほしい』(汐文社、2008)
ロメオ・ダレール(著)、金田耕一(訳)『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』(風行社、2012年)
遠藤貢(著)『崩壊国家と国際安全保障』(有斐閣、2015年)
エイミー・ガットマン(編)、添谷育志・金田耕一(訳)『人権の政治学 マイケル・イグナティエフ』(風行社、2006年)
評価の基準 以下の基準に基づき評価します。
(1)グローバル化時代における国際社会とガバナンスをめぐる諸課題について理解しようとする力がどの程度そなわっているのか。
(2)グローバル化時代における国際社会とガバナンスをめぐる諸課題を理解し、その背景、要因を認識する力がどの程度そなわっているのか。
(3)グローバル化時代における国際社会とガバナンスをめぐる諸課題を分析するための国際政治理論、国際協力論、市民社会論などを理解する力がどの程度そなわっているのか。
具体的評価方法 評価の基準に示した項目それぞれを到達割合で合計します。成績の評価は、定期試験(50%)、「manaba」講義感想レポート(30%)、及び平常点(20%)で評価します。
平常点には、講義内での発言、レポート評価と受講態度、講義への参加状況などの総合的判断に基づく評価が含まれます。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
講義ノートをとるにあたって、講義資料データの配信を併用することにより、受講生の便益を高めるための改善をおこないました。
単位互換 世田谷6大学コンソーシアム
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
講義の進め方、シラバスの使い方、成績評価の方法について説明します。
講義全体のアウトラインと国際社会の現状と課題について概説します。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)当科目のシラバスを読んでおいてください。また、教科書第5章を事前学習しておいてください。
(復習)国際社会に横たわる混沌圏をめぐる諸問題について整理しておいてください。
授業実施特記
第2回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(1)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてソマリア内戦を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)ポスト冷戦期の人道危機と国連平和執行部隊について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第3回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(2)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてルワンダ内戦を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)ポスト冷戦期の人道危機と国連の安全保障機能について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第4回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(3)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてルワンダ内戦を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)混沌圏をめぐる国連の安全保障機能について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第5回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(4)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてシエラレオネ内戦を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)子ども兵士問題に象徴される戦争犯罪について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第6回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(5)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてボスニア内戦を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)ハンチントンの「文明の衝突」論について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第7回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(6)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてコソボ紛争を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)人道的介入の是非について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第8回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(7)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてイラク戦争を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)国際社会の立場からみた保護する責任について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第9回 内容
論題Ⅳ ミクロ分析:予防外交と平和構築政策(7)
国際社会にはどのような統治メカニズムがそなわっているのか。人間の安全保障の観点から破綻国家をめぐる紛争や人道危機の問題についてシリア戦争を事例に考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から96頁までを事前学習しておいてください。
(復習)平和構築と移行期の正義について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第10回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(1)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような未来シナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第3章57頁から78頁までを事前学習しておいてください。
(復習)大量破壊兵器の非人道的影響について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第11回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(2)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような解決のシナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第6章123頁から161頁までを事前学習しておいてください。
(復習)通常兵器による非人道的影響について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第12回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(3)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような解決のシナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から97頁までを事前学習しておいてください。
(復習)公共財としての地球環境をめぐる問題について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第13回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(4)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような解決のシナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第4章79頁から97頁までを事前学習しておいてください。
(復習)世界の貧困問題と構造的暴力について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第14回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(5)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような解決のシナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)教科書第5章79頁から97頁までを事前学習しておいてください。
(復習)について論点整理しておいてください。
授業実施特記
第15回 内容
論題Ⅴ コスモポリタニズムと国際関係(6)
多様な地球的問題に直面する国際社会にはどのような解決のシナリオがあるのか。現代の国際関係に横たわる地球的諸問題を取り上げ、その現状と課題の考察をもとに問題解決の方途について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)配布資料もしくはシラバスで提示した参考文献を事前学習しておいてください。
(復習)今学期の講義で学習した内容を総復習することで論点整理しておいてください。
授業実施特記