第1回 |
内容
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オリエンテーション――私たちと特別支援教育
自分たちの小学校~高校時代をふり返り、特別支援教育についてどのような印象を持っていたかを話し合う。そして、本講義で何を学ぶかを知る。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:特に必要なし。 復習:履修前に自分の持っていた「障害」というものに対するイメージと、特別支援教育の対象となる様々なニーズとの違いをふりかえる。 |
授業実施特記 |
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第2回 |
内容
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【講義】戦前における障害児と教育 戦前の日本における障害児に対する取り組みについて、代表的な施設や実践家について知り、福祉的な取り組みと教育的な取り組みの双方の特徴を考える。
【発表】乳幼児期の早期発見の手立て
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:戦前の障害児教育は、どのような人々が主体となって推進されていたのかを予想してくる。 復習:戦前の障害児教育の発展の阻んだ様々な事象の中で、現代にも残されているものはないかを考える。 |
授業実施特記 |
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第3回 |
内容
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【講義】戦後初期の試み――近江学園の取り組み 戦後初期の日本において、障害児教育の先駆的な取り組みを行った糸賀一雄と、彼の設立した近江学園での教育について学ぶ。
【発表】障害者手帳(どこでどうやって取得するのか。どのような種別があるのか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:障害の重い子どもたちが教育を受けることの意味を考えてくる。 復習:公的機関と民間施設のそれぞれができることに何故違いが生まれるのかを考える。 |
授業実施特記 |
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第4回 |
内容
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【講義】就学形態の多様化 養護学校義務制を目指す取り組み、統合教育に対する1980~90年代の議論を知る。そして、教育を受ける権利を保障することと、具体的な教育の場をめぐる問題点について考える。
【発表】療育・保育(就学前にはどのような支援の場があるのか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:障害のある子どもたちが学校に通う上で、本人、保護者、担任教員、管理職、それぞれの立場で希望することと不安に思うことは何かを考える。 復習:養護学校義務制に対する賛成派・反対派それぞれの論点を整理する。 |
授業実施特記 |
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第5回 |
内容
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【講義】特別支援教育の現代的課題 インクルーシブ教育推進の中で、特別支援学校が担うべき役割を知る。また一方で、通常学校の中での障害児教育の変化について考える。
【発表】就学相談(就学先は、いつ、誰がどのように決めていくのか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:インクルーシブ教育とは何かを調べてくる。 復習:特別支援教育を進めていくために、校内や学区内での協力体制をどのように作っていくべきかをふりかえる。 |
授業実施特記 |
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第6回 |
内容
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【講義】知的障害児教育の特徴 知的障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、生活訓練的な指導と教科指導の関係について、どのような問題があるのかを考える。
【発表】障害児を育てる家族の困難(母親の就労への影響、きょうだいへの影響など) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:知的障害のある子どもたちが卒業までに身につけるべき能力はどのようなものかを考えてくる。 復習:知的障害児教育の教育目標をめぐる議論について、それぞれの立場がなぜそのような主張を行うのかを整理する。 |
授業実施特記 |
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第7回 |
内容
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【講義】聴覚障害児教育の特徴 聴覚障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、手話法と口話法の代表的な実践を知り、その意義と課題を考える。
【発表】放課後支援①――学童保育(世田谷区内には、どこにどんな施設があるか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:学校教育を手話によって行うことについて、これまでに賛成・反対それぞれどのような意見が出されてきているのかを調べてくる。 復習:学校を含む様々な公的機関において、手話による対応がどの程度取り入れられているのかを調べる。 |
授業実施特記 |
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第8回 |
内容
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【講義】視覚障害児教育の特徴 視覚障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、職業と結びついた後期中等教育の在り方について、その意義と課題を考える。
【発表】放課後支援②――習い事(障害のある子どもたちが様々な習い事に参加する上での課題とは)
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:目の見えない子どもたちがイメージしにくい概念とはどのようなものかを予想してくる。 復習:視覚障害児者の社会生活において、移動の補助(介助者、盲導犬など)が果たす役割とその課題について考える。 |
授業実施特記 |
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第9回 |
内容
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【講義】肢体不自由児教育の特徴 肢体不自由児の教育方法の基礎を学ぶ。また、校舎のバリアフリー化などの物理的な対応で乗り越えられるもの、乗り越えられないものについて考える。
【発表】寄宿舎(特別支援学校の寄宿舎とはどのようなものか。近隣ではどの学校にあるか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:肢体不自由児と呼ばれる子どもたちの中には、どのような子どもたちが含まれるのかを調べてくる。 復習:肢体不自由児教育において寄宿舎の果たす役割について考える。 |
授業実施特記 |
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第10回 |
内容
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【講義】病弱・虚弱児教育の特徴 病弱・虚弱児の教育方法の基礎を学ぶ。また、医療的ケアの必要性や担い手を知り、学校教育ができることの範囲とその問題点について考える。
【発表】高等部卒業後①――継続的な学び(専攻科、オープンカレッジ) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:入院中の子どもたちの教育の仕組みについて調べてくる。 復習:教師としての立場から、医療的ケアの意義と課題を整理する。 |
授業実施特記 |
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第11回 |
内容
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【講義】言語障害児教育の特徴、情緒障害児教育の特徴 言語障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、各年齢における言語障害児教育対象児の割合の差を知り、その意味について考える。 情緒障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、学校内での位置づけの在り方について考える。
【発表】高等部卒業後②――就労(障害のある青年と仕事をつなぐための取り組みにはどのようなものがあるか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:「ことばの教室」とは何か、自分の地元ではどこにあるのかを調べてくる。 復習:言語障害児教育や情緒障害児教育の教育制度内での位置づけについて、今後どうあるべきかを考える。 |
授業実施特記 |
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第12回 |
内容
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【講義】自閉症児の教育 自閉症児および広汎性発達障害児の教育方法の基礎を学ぶ。また、自閉系の障害を持つ児童・生徒に多く見られる感覚過敏について知り、学校生活でどのような問題が生じるかを考える。
【発表】障害者年金(どこでどのように申請するのか。いくらくらいもらえるのか) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:自閉症およびその周辺に位置する自閉系の障害の定義について、どのように変わりつつあるのかを調べてくる。 復習:自閉症の子どもにとって安心できる教室とはどのようなものかを考える。 |
授業実施特記 |
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第13回 |
内容
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【講義】学習障害児、および注意欠陥・多動性障害児教育の特徴 学習障害児、および注意欠陥・多動性障害児の教育方法の基礎について学ぶ。また、早期発見の難しさとそれが引き起こす問題について知る。
【発表】親元を離れて(一人暮らしをする際の困難、グループホームなど) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:二次障害とは何かを調べてくる。 復習:学習障害や注意欠陥・多動性障害について、未診断の子どもたちに教師はどのように対応していくべきなのかを考える。 |
授業実施特記 |
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第14回 |
内容
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【講義】特別支援教育の海外動向 日本の特別支援教育に影響を与えるアメリカ合衆国の特別支援教育について学ぶ。その上で、アメリカ合衆国とは異なる主張を行う、オセアニア諸国やアジア諸国の特別支援教育について知り、日本は諸外国から何を学ぶべきなのかを考える。
【発表】成年後見制度(成年後見制度とは何か。その意義と課題とは) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:好きな国を一つ選んで、そこでの障害児教育・特別支援教育のことを調べてくる。 復習:日本の特別支援教育の特徴を他国との比較によって整理する。 |
授業実施特記 |
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第15回 |
内容
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【講義】まとめ 講義で学んだこと、身に付けたことをふり返り、今後どのような学びを継続していく必要があるか考える。
【発表】老年期の問題 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:特に必要なし。 復習:現在の特別支援教育の課題を今後どのように発展していくべきかについて考える。 |
授業実施特記 |
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