授業の概要・ねらい |
[授業の狙い]
このミクロ経済の講義では、「市場構造と消費者:需要と供給の分析」を中心にミクロ経済学の基礎を学ぶ。講義の目標として、近代経済学の学習に不可欠な初歩的な数学の分析ツールに親しみ分析力と論理的思考力を身につけることである。本講義では、『ミクロ経済学 改訂版』(成文堂、多部田直樹)の教科書に沿って学習していく。本講義では、簡単な「経済モデル」の理解とそれを現実的ミクロ経済の諸問題の解決に向けて応用していくことに力点が置かれる。また、この入門的なミクロ経済学の受講をきっかけに、各自で公務員試験(あるいは教員採用試験)や経済学関連の資格にチャレンジする動機づけとなることが期待される。 |
到達目標 |
講義の到達目標(経済学A・Bの1年間の講義を通じて)は、以下の3点を挙げる。
① 高校までの基礎学力をつけること!特に、経済学は数学的能力が必要となるので、経済学を学習するための数学の基礎(分数、少数の計算、文字式の計算、連立方程式、一次関数、二次関数、三次関数、指数関数、そして初歩的な微分)を学び、各自で使いこなせることができる。
② 経済学的に物事を考えるための経済理論の基礎を身につけること。そのためには、みんなが日ごろから経済の諸問題に対して「なぜ、どうして」の問題意識を持ち、仮説を立てて、講義で学んだ基本的な経済モデルとデータを当てはめて、その仮説を検証する習慣を身に着けることができるようになること。
③ 身の回りの経済・ビジネスの情報を得るための基礎的な経済学の専門用語を理解し、自分でも経済問題をテーマとした文章が書けるようになることができること。 |
教科書と準備するもの |
『ミクロ経済学 改定版』多部田直樹(成文堂)[2016年3月刊] ならびに、オプション(ボーナス)課題を提出する学生は、講義開始後に、課題のための教材情報をプリントにてお知らせする。
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参考書 |
講義中に、適時知らせる。なお、指定した教科書の脚注に、参考文献を数多く挙げているので関心のある学生は、それらの文献も参照されたい。
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評価の基準 |
① 経済学の系譜を理解できること。
② 実証的分析と規範的分析の違いを理解できること。
③ 因果関係を理解するうえで、相関関係と因果関係の違いを理解し、自分でもデータを集めて規則性をみつけることができること。(⇒データから、各自で規則性を見出すことが、仮説を立てるための第一歩となる。)
④ 需要曲線と供給曲線を各自で描いて、市場経済でどのようなことが起こるかを説明できること。(具体的には、価格調整や数量調整のメカニズム、消費者余剰や生産者余剰の意味することの理解できるようになること。)
⑤ 需要の価格弾力性、所得弾力性、交差弾力性の計算値が示す経済学的意味を理解すること。(必需品と贅沢品の違い、正常財と劣等財の違いを理解したうえで、価格の変化と需 要量や売上との関係を理解できるようになること)。 |
具体的評価方法 |
必修演習課題の提出(1回、25%)、定期試験(75%)、ボーナス(オプション)課題(10%程度)とする。 なお、提出課題は、時間厳守とする。
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第1回 |
内容
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経済学とは何か(教科書第1章1、2) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:シラバスをよく読んでおくこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第2回 |
内容
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経済学は科学か(教科書第1章4,6,7) |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第3回 |
内容
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実証分析に親しもう(教科書第1章4,9):仮説の立て方と検証法について学ぶ[その1] |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第4回 |
内容
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実証分析に親しもう(教科書第1章4,7、8、9):仮説の立て方と検証法について学ぶ[その2] |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の 講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第5回 |
内容
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経済学の系譜(教科書第1章5):マルクス経済学と近代経済学の諸学説をざっくり学ぼう |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第6回 |
内容
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経済学に必要な数学をざっくり学ぼう(教科書pp.330)[その1]~小中高で学んだ算数・数学の復習 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第7回 |
内容
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経済学に必要な数学をざっくり学ぼう(教科書pp.330)[その2]~小中高で学んだ算数・数学の復習 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第8回 |
内容
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市場における需要と供給について(教科書第2章1,2,3,4)[その1]:需要曲線と供給曲線について |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第9回 |
内容
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市場における需要と供給について(教科書第2章1,2,3,4)[その2]:需要曲線と供給曲線のシフト要因について |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第10回 |
内容
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市場における需要と供給について(教科書第2章6)[その3]:ワルラス的調整機構とマーシャル的調整機構から見た市場の安定について |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第11回 |
内容
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需要と供給の分析(応用)~上限価格規制と下限価格規制について |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第12回 |
内容
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需要の価格弾力性と売上(収入)の関係について(教科書第2章8)[その1] |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第13回 |
内容
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需要の価格弾力性と売上(収入)の関係について(教科書第2章8)[その2] |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第14回 |
内容
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その他の弾力性について:需要の所得弾力性、需要の交差弾力性、供給の価格弾力性について |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:教科書該当箇所を読み、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書および講義ノートを見直し、今回学んだ内容を理解する。分からない点は次回の講義開始時に質問できるようにしておく。 |
授業実施特記 |
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第15回 |
内容
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春学期に学習したミクロ経済学の講義の総まとめ(教科書第1章、第2章を中心に)~学生からの質疑応答形式をとる |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習:春学期に学んだことを見直し、疑問点を明確にして講義に臨むこと。 復習:教科書、講義ノートを十分見直して、春学期に学んだことの総復習をし、定期試験に備えること。
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授業実施特記 |
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