最終更新日:2017/03/26
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 木2
開講学部・学科等 政経
科目コード 632037700 科目ナンバー
授業名 財政学(基礎)
英文授業名 Public Finance (Basis)
担当教員 石川 欽也

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
租税論
後続関連授業 財政学(課題)
教職課程科目
テーマ・キーワード 資源配分と財政(市場の失敗と予算を中心に)、所得再分配と財政(価格政策と補助金の功罪)

授業の概要・ねらい この講義では、標準的なテキストの構成に従い、政府の経済活動につき(1)資源配分の視点、(2)所得再分配の視点、(3)経済安定の視点、(4)これらの活動を裏付ける財源という4点から講義します。このうち、春期では、上記(1)、(2)を中心に講義展開をします(秋期は上記(3)(4)を講義)。
具体的には(1)予算を中心とした政府活動の全体像の把握と日本の財政の抱える課題、(2)公共財の経済理論、(3)政府活動の拡大の最大の要因である所得再分配政策歳を中心的に学習します。
到達目標 1 我が国の予算の概要が習得できている。
2 公共財の特性などが理解できている。
3 所得再分配政策について必要な課題と対策について説明することができる。
教科書と準備するもの 図説日本の財政(東洋経済新報社)(各年版)
参考書 関連リンク財務省などのホームページで講義で説明するデータは入手可能です。
評価の基準 1 我が国の予算の概要が習得できている。
2 公共財の特性などが理解できている。
3 所得再分配政策について必要な課題と対策について説明することができる。
以上の3点に着目し、原則として期末テストによりその到達度による成績評価を行う。
具体的評価方法 評価基準それぞれについて、原則として期末テストで評価する。なお、以下に該当すれば、不合格にします。
1 講義中の私語、携帯電話などの使用。
2 学生証による出席と出席カードの不一致。
就職活動は公欠扱いになりませんから注意してください。 
関連リンク 日本の財政関係資料(財務省HP),財政投融資レポート(1)意義など,財政投融資レポート(2)機能など,財務省 日本の財政を考える(サイト)
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケート結果を踏まえ講義内容を適宜修正する。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
授業の進め方、シラバスの利用法、財政学の講義の全体像(関連科目など)を説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 事前にシラバスをよく読んでおくこと。
授業実施特記
第2回 内容
市場の役割と失敗
市場(価格)機能の意義と重要性を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)標準的なミクロ経済学の該当箇所を適宜参照すること。
(復習)市場機能が働くための前提条件についてまとめておくこと。
授業実施特記
第3回 内容
市場の役割と失敗
市場機能が失敗するケースとして外部性、公共財の存在を中心に講義し、なぜ、政府が必要か考察する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第2回講義時で講義した前提条件を再度予習しておくこと。
(復習)外部性、公共財の意義についてまとめておくこと。
授業実施特記
第4回 内容
政府の活動(1)予算の概要
平成29年度予算の概要について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)関連リンクにある財務省HPから今年度予算の説明箇所を事前に打ち出しておくこと
(復習)歳出項目と歳入の基本的な説明をA4用紙1枚でまとめておくこと。
授業実施特記
第5回 内容
政府の活動(2)財政の歩み①
政府活動の拡大要因について理解を深めるため我が国の財政の歴史を2回にわけて講義する。前半は終戦後から高度経済成長期において財政が我が国経済に果たした役割を中心に説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)関連リンクにある財務省HPから関連箇所を事前に打ち出しておくこと
(復習)ドッジラインの基本的内容、経済成長期における財政の果たした機能を復習しておくこと。
授業実施特記
第6回 内容
政府の活動(3)財政の歩み②
財政の歴史として、後半は高度経済成長期以降の財政が我が国経済に果たした役割をその見直しの必要性を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)先週の講義の復習。
(復習)オイルショックなどの重要な経済危機とその後の財政収支の悪化要因を関連づけA41枚の用紙で説明できるようにすること。
授業実施特記
第7回 内容
政府の活動(4)財政投融資
政府の活動のうち、金融部分を占める財政投融資の役割などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)関連リンクにある財務省HPから関連箇所を事前に打ち出しておくこと
(復習)租税などを財源に行政サービスを給付する場合と将来の返済を前提に資金を融通する場合を区分し、どのような分野で財政投融資が活用されているかまとめること。
授業実施特記
第8回 内容
公共財の理論(1)
公共財の意義、特徴などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)公共財と私的財を非競合性、非排除性の視点から比較した表をを作成すること。
授業実施特記
第9回 内容
公共財の理論(2)
公共財の最適供給について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)先週の講義の復習
(復習)リンダール均衡のメリットとデメリットを比較した表を作成すること。
授業実施特記
第10回 内容
公共財の理論と実際
高速道路の建設を例に、政策の費用と効果の検証の必要性について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし
(復習)高速道路の価格設定の根拠を復習しておくこと。さらに、費用対効果の考え方を他の事例(医療分野など)にも応用できるようにしておくこと。
授業実施特記
第11回 内容
所得再分配(1)
所得再分配政策の必要性と政策手段について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)所得(財産)の格差の是正の必要性とその弊害を中心に復習しておくこと。
授業実施特記
第12回 内容
所得再分配(2)
所得再分配政策の評価について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし
(復習)限られた予算をどのように使うことが効率的かという視点で講義内容を復習すること。
授業実施特記
第13回 内容
所得再分配(3)
所得再分配政策として使われる価格政策の有効性について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。ただし、代表的なミクロ経済学のテキストで余剰分析を理解しておくこと。
(復習)最低賃金制を例に有効性と弊害をA41枚に整理しておくこと。
授業実施特記
第14回 内容
所得再分配(4)
所得再分配政策として使われる補助金の有効性について講義する。

授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)特になし。
(復習)コメ農家などへの補助金の有効性と弊害をA41枚で整理しておくこと。
授業実施特記
第15回 内容
まとめ
これまでの授業内容の復習を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)試験の準備をしてください。
(復習)特になし。
授業実施特記