最終更新日:2017/03/15
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 木3
開講学部・学科等 アジア
科目コード 810024300 科目ナンバー
授業名 教職論
英文授業名 Theory of Teacher Development
担当教員 前田 德弘

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目 教職に関する科目
テーマ・キーワード 成長し続ける教員とは

授業の概要・ねらい 教職のあり方について多方面から講義し、教職の意義および教員の役割や職務内容を理解し、教師に求められる資質・能力とはどのようなものかを知り、教師になるために必要な学習について自分なりの考えをもてるようになることを目指します。実践的な力の形成を目指す科目の性質上、授業の中でのグループ討論や、意見の表明が必要になるので積極的に参加してください。
到達目標 大学における学び方を含め、教師教育の観点から自己を位置づけ、専門職としての教師に向けて必要となる基礎的知識を身に付ける。
教科書と準備するもの 秋田喜代美・佐藤学編『新しい時代の教職入門』有斐閣アルマ、2015年、2052円、授業で使うので第1回の授業が始まる前までに必ず買っておいてください。最初の授業で点検します。買ってない人はその日に売店で買ってもらいます。
参考書 講義中に適宜紹介します。
評価の基準 教職につくに当たって必要な基礎的知識をもち、自分が求める教師像とそれに近づくための学習プランを述べることができる。
定期試験時の提出物と授業中の発言・予習課題・ミニレポートなどの総合評価とします。
具体的評価方法 定期試験60%、ミニレポートなど40%
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業評価の数字からみるとおおむね受け入れられている。プロジェクターの使用についての評価が高かったので、さらに教材をわかりやすく呈示するようにしたい。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
オリエンテーション 自己紹介アンケートを含む。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 シラバスを読み、教科書の目次に目を通しておくこと。以後、原則的に次時の学習に該当する教科書を読んでくること。ワークシートを配付するときは、完成させてくること。
復習 学習の目標と計画を把握しよう。
授業実施特記
第2回 内容
教職への道
 教員の日常的な仕事から教職の職業としての特徴を知り、大学における教員養成と採用までの制度的な流れを学習します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第1章「教師の日常世界へ」を読んでワークシートを完成させてくること。 資料3「教師を目指して」にも目を通しておくこと。
復習 教科書の資料にある関連法規を読んでおこう。
授業実施特記
第3回 内容
歴史のなかの教師
 現在の教師の前提として、近代以降に育成された教師の特徴と、日本人の中に形成された教師像の変遷について学習します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第9章「時代の中の教師」に対応するので、読んでおくこと。
復習 近代日本の教員の歴史を復習し、近代教育の良い点と悪い点を考えておこう。
授業実施特記
第4回 内容
教師の専門性と教員養成
 日本における教員の社会的地位と、いまも模索されている教員養成のあり方について、世界の教員との比較の中でとらえ、教職=専門職の現状と課題について学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第8章「教職の専門性」に対応するので読んでおくこと。
復習 教科書の資料にある関連法規を読んでおこう。 
授業実施特記
第5回 内容
教員の権利と義務
 教員の資格・研修・服務などの特色、教職にかかわる法的な権利と義務についてについて学習します。その後、教員に対する倫理的まなざしについて、いくつかの事例について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第8章「教職の専門性」に対応するので読んでおくこと。
復習 教員の服務に関する法規を配付するので目を通しておこう。
授業実施特記
第6回 内容
現代社会と教師
 これまでに学習してきた教員をめぐる制度的諸条件をまとめた上で、現実の教員はどのように研修を積んで実力を高めていけばいいのか、考えていきます。その際、現実的な条件となる多忙な日常の問題や、学校間格差による仕事の多様性についても学びます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 前時に配布する学校間格差のレポートを読んでくること。
復習 資料4「教職の今を探る」の図を見ながら、日本の教員の特長をつかみ、自分がどのような研修を積んでいくべきか考えよう。
授業実施特記
第7回 内容
教師の生活
 初任教員が日常世界と教師として成長していく過程を学びます。初任教員の書いた文章や、座談会から現実の多様な学校現場を知り、様々な困難を持つ生徒への対応を考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第6章「生涯を教師として生きる」、第10章「教師の仕事とジェンダー」に対応するので読んでおくこと。
復習 授業のなかで指示する。
授業実施特記
第8回 内容
授業をつくる(1)
 専門家として授業をするときにどういう視点が必要かを教科書に載っている実践記録を通して考え、教員が養うべき力量について学習します。はたして、授業はマニュアル化できるでしょうか。 
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第2章「授業をつくる」に対応するので読んでくること。
復習 授業時間内に指示する。
授業実施特記
第9回 内容
授業をつくる(2)-授業の専門家になるために 
 協働で教材研究をし、同じ教案で授業に臨んだ二人の教師の事例から、「反省的授業」という考え方について学び、授業についての考え方を深めます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第3章「授業から学ぶ」に対応するので読んでくること。
復習 授業時間内に指示する。参考文献 稲垣忠彦・佐藤学『授業研究入門』岩波書店
授業実施特記
第10回 内容
現実の授業と学力問題
 現実の中学・高校の授業では、これまで見てきたような授業と異なり、一方的に効率よく教えこもうという授業が多いのが現実です。学校間格差が広がる中での多様な学力問題について考えます。文科省の学力観の変遷、学力低下問題、PISA学力なども扱います。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 あらかじめ配布された課題を読み込んでくること。
復習 授業で配付した資料を読んで学力問題について自分なりの意見を持てるようになろう。
授業実施特記
第11回 内容
生徒を育む(1)
 子どもを育むという観点から生徒指導を考えます。「生徒に寄り添う」と言うことの意味について、理論的に言われていることを学ぶとともに、現実に実践するときの難しさについて考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の第5章「子どもを育む」に対応するので読んでくること。
復習 授業時間内に指示する。
授業実施特記
第12回 内容
生徒を育む(2)
 実践的な問題として、子どもたちの問題の中で最大の関心事である「いじめ問題」について考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 典型的ないじめ事件の資料を前時に配付するので、読んで課題をやってくること。
復習 授業後に配布する読み物を読んで、いじめについてさらに考えよう。
授業実施特記
第13回 内容
同僚と学校をつくる
 教員の組織の中で同僚とともに学校をつくる事例を学びます。教師を成長と学校文化の関わりについて確認した上で、学校文化の違いを明らかにした研究を紹介します。同調圧力とのつきあい方、若手教員ができる学校づくりなどについても考えます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の第7章「同僚とともに学ぶ」に対応するので読んでくること。
復習 配付した資料をよく読んでさらに考えよう
授業実施特記
第14回 内容
教育改革と教師の未来
 急速な現代社会の変化のなかで、何を目的として教育改革が行われているのか。教員はどのようなスタンスでこれと向き合うべきか、教師の未来についてかんがえます。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 第11章「教育改革と教師の未来」に対応するので読んでおくこと。
復習 授業の中で指示します。
授業実施特記
第15回 内容
まとめ一講義のまとめとあわせて、これからの自分自身の学び方に関してそれぞれに整理を行います。

授業時間外における学修(予習・復習等) 授業内でテストを行うので、春期の講義を総括しておくこと。
授業実施特記