最終更新日:2017/03/15
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期,(週1コマ)秋期 開講時限 水3,水1,水2,木2
開講学部・学科等 体育
科目コード 810003700 科目ナンバー
授業名 教育心理学
英文授業名 Educational Psychology
担当教員 吉川 政夫

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目 教職に関する科目
テーマ・キーワード 児童・生徒の全人的発達支援、発達、学習、人格、適応、知能、生徒指導、教育評価

授業の概要・ねらい 教育における教師の役割(教育活動)は、児童・生徒の全人的な発達の援助にある。そして、教師の具体的な役割(教育活動)は、「学習指導」と「生徒指導」である。授業では、教師のこうした役割を遂行するために必要な教育心理学について理解を深めることを授業のねらいとする。
授業における受講生の到達目標は、1)「学習指導」と「生徒指導」に必要な教育心理学に関する理論と技法を理解し、説明することができる、2)それらの理論と技法を教育実践において使えるように自らの中に取り込み、行動化できる、である。
到達目標 授業の到達目標は、1)「学習指導」と「生徒指導」に必要な教育心理学に関する理論と技法を理解し、説明することができる、2)それらの理論と技法を教育実践において使えるように自らの中に取り込み、行動化できる、である。
具体的には、教育心理学の主要テーマである「教育と発達」、「教育と学習」、「知能」、「人格と適応」、「教師の生徒指導」、「知能」、「教育評価」に関する知識と技能について理解、説明でき、教職の現場において活用できることを受講生に求める。
教科書と準備するもの 特に指定しない。
参考書 渡辺雅之、豊田弘司、教育心理学Ⅰ:発達と学習、サイエンス社、2011年、2200円+税
授業の中で、必要な資料を配布する。
評価の基準 評価の基準は、到達目標が十分達成できている、かなり達成できている、達成できている、ある程度達成できている、達成が不十分である、である。受講生の到達目標の達成度を、評価の基準に照らし、授業時間内の小課題レポート、期末試験、自主レポートに基づいて評価する。
具体的評価方法 授業時の課題レポート(3回実施予定)、期末試験を評価の基本とする。それ以外に、授業期間中に自主レポートの提出を求める。自主レポートとは受講生が興味関心を持った教育心理学に関するテーマについて自主的に提出するレポートである。自主レポートの提出回数に制限はない。自主レポート評価点(10%)を授業時間内の課題レポート評価点(40%)と期末試験評価点(50%)に加算した総合得点により成績を評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
板書を簡潔にわかりやすく書くこと、受講生の学修への動機づけを高め学修行動の質の向上を心掛ける。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
授業全体の内容と進め方に関するガイダンスを行う。
教育心理学の課題である「教育と発達」、「教育と学習」、「人格と適応」、「教育評価」等の概略について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 受講前と受講後にシラバスを熟読し、授業内容と進め方について理解、把握する。シラバスに目を通し、毎授業の内容を確認し受講すること。
参考書を購入して目を通し、授業理解に役立てることを推奨する。
授業実施特記
第2回 内容
教育と発達(1)
「発達とは何か」について解説する。
「人間発達の特徴」、「発達の4側面ー身体・運動、認知(知能)、感情・情緒、パーソナリティと社会性」について説明する。
生涯発達の視点から、「生涯にわたる発達の過程」および「生涯発達を規定する要因」について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と発達(1)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第3回 内容
教育と発達(2)
発達現象を理解・説明する「発達の原理」、「発達段階」、「遺伝と環境」等について説明する。受講生が発達現象を説明する理論について自ら考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と発達(2)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第4回 内容
教育と発達(3)
幼児期、児童期の身体・心理・行動の発達的特徴について説明する。「幼児期、児童期の発達の特徴」、「幼児期、児童期の発達課題」、「幼児期、児童期の運動・スポーツの発達」、「子どもの発達と運動指導のポイント」等について講義する。
受講生は自分自身の幼児期、児童期について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と発達(3)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業内課題レポートの作成準備をすること。
授業実施特記
第5回 内容
教育と発達(4)
青年期の心理・行動について説明する。
「思春期・青年期の特徴」、「青年期の発達課題」、「自我同一性の獲得と拡散」、「モラトリアム人間と自己愛人間の出現」、「現代における青年の危機を招く状況とそれらへの対応」を論じる。
受講生は自分自身の青年期の生き方について考える。
受講生は授業内課題レポートを作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と発達(4)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記 学修した「教育と発達」について授業内課題レポートの作成と提出を求める。
第6回 内容
教育と学習(1)
「学習とは何か」について論じる。「学習とは何か」について定義し、学習理論の「連合説:試行錯誤学習、古典的条件づけ学習、オペラント条件づけ学習」、「認知説:洞察学習、サイン・ゲシュタルト説」、「社会的観察学習理論(モデリング理論)」について説明する。
受講生は学習理論について学び、説明できるようにする。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と学習(1)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第7回 内容
教育と学習(2)
学習の開始と達成に重要な役割を果たす「学習の動機づけ」について論じる。
講義内容は「動機づけとは何か」、「動機づけと競技成績」、「学習された無力感」、「自己効力感と学習」、「動機づけと原因帰属」、「動機づけの方法」、「達成動機づけ」についてである。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と学習(2)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第8回 内容
教育と学習(3)
運動学習における「集中法と分散法」、「全習法と分習法」、「転移」、「イメージトレーニング」について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と学習(3)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業内課題レポートの作成準備をすること。
授業実施特記
第9回 内容
教育と学習(4)
「教授ー学習過程」について講義する。
内容は「教授ー学習過程の特質」、「さまざまな教授法(発見学習、プログラム学習、有意味受容学習)」、「ピグマリオン効果」、「適性処遇交互作用」、「自己学習能力」についてである。受講生は授業内課題レポートを作成する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教育と学習(4)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記 学修した「教育と学習」について授業内課題レポートの作成と提出を求める。
第10回 内容
人格と適応(1)
「人格とは何か」、「適応と不適応」、「不安が児童・生徒の身体、認知、学習、人格に及ぼす影響」、「欲求不満」、「葛藤」、「防衛機制」、「ストレスと心身の健康」について説明する。
不適応問題への反応と対処に関する、子どもから大人までの現代人の特徴について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 人格と適応(1)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第11回 内容
人格と適応(2)
人格理論として、フロイトの「心理・性的発達段階理論」、クレッチマーやユングの「人格類型論」、ギルフォードらの「人格特性論」について」説明する。
人格検査(矢田部・ギルフォード性格検査)を実施する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 人格と適応(2)の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記 人格検査を実施し、その結果に基づき受講生は自己の人格分析をレポートにまとめ提出する。
第12回 内容
教師の生徒指導
「現代の中学生の心理と行動の特徴」、「生徒の問題行動への教師の対応」、「教師のリーダーシップ」について講義する。
児童・生徒の不適応問題のうち、特に「不登校」と「いじめ」について、その実態、原因、対処法について論じる。
授業時間外における学修(予習・復習等) 「教師の生徒指導」の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第13回 内容
知能
知能について講義する。内容は「知能のはたらき」、「知能の測定」、「ピアジェの発達理論」である。
授業時間外における学修(予習・復習等) 「知能」の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第14回 内容
教育評価
「教育評価とは」、「教育評価の方法(相対評価、絶対評価、形成的評価)」、「学力評価」、「人格評価」、「教育統計」について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 「教育評価」の授業内容に関して参考書の該当の章を予習し、配布資料を復習すること。
授業実施特記
第15回 内容
授業全体のまとめ
教育心理学の主要テーマである「教育と発達」、「教育と学習」、「知能」、「教師の生徒指導」、「教育評価」の授業内容について振り返り、重要なポイントを指摘して授業全体のまとめとする。
授業時間外における学修(予習・復習等) 授業で取り上げた教育心理学のすべての領域について振り返り、自分なりにまとめを行うこと。
授業の「到達目標」に対して自己の学修結果を自己評価すること。不足があれば、自己学修によって補うこと。
授業実施特記