最終更新日:2017/03/13
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 金5
開講学部・学科等
科目コード 672304500 科目ナンバー
授業名 自然地理概説A
英文授業名 Introduction to Physical Geography A
担当教員 佐々木 明彦

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 地球を取り巻く自然環境を総合的に理解する

授業の概要・ねらい 自然地理概説A・Bを通して,地球を取り巻く自然環境を自然地理学の枠組みの中で理解する。地理学は空間分析の学問であり,自然環境と人間生活との関わりを面的にとらえることを目的とするので,その土台のひとつとなる自然環境の基礎知識をこの自然地理概説を通じて習得することを目標とする。
春期の自然地理概説Aでは,地球の歴史や地球の構造など,惑星としての地球,あるいは太陽と地球との関係という観点から,我々の生活する地球をみていく。そして,地球をとりまく大気中で生じる諸現象について気象・気候学的視点から解説する。また,気象や気候に関連した自然災害・環境問題にも言及する。
到達目標 惑星としての地球を正しく理解する。大気中で生じる現象を理解する。
教科書と準備するもの 教科書の指定はなし。講義の際に資料プリントを配付する。プリントは再配布しないので,やむを得ず欠席する場合は,各自で対処すること。
参考書 講義の際に随時紹介する。
評価の基準 地球の構造と大気の現象について十分に理解できていること。
具体的評価方法 定期試験で100%評価する。ただし,所定以上の欠席をした者は,試験の受験資格がなく,単位の認定を受けることができないので十分に注意すること。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
講義の内容を理解しやすいように,図と写真を多く提示し,なるべく多くの事例を紹介したいと思います。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス:自然地理学とは
自然地理学ではどんなことを勉強できるのか,自然地理学の学問的枠組みについて理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 自然地理学の学問的枠組みについて整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第2回 内容
惑星としての地球
地球はいかにして誕生し,現在に至ったのか,他の惑星との共通点や相違点も含めて理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 惑星としての地球の特徴を整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第3回 内容
地球の大きさ
地球はどのように計測されてきたかを学ぶ。また,緯度・経度,標準時子午線と時差などにもとづいて地球の大きさや空間的な認識,時間について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 世界の任意の2地点を選定して距離や時差を測定し,地球の大きさついての理解を深める。
授業実施特記
第4回 内容
地球の構造
岩石圏と大気圏(水圏を含む)からなる地球を立体的にみる。岩石圏の構造はどのようにして明らかにされたか,大気圏にはどのような特徴があるか,などについて理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 地球の岩石圏の構造が明らかにされた経緯を整理し,説明できるようにする。また,大気圏の構造がいかにして成立しているかを整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第5回 内容
気象と気候
大気中では様々な時間・空間スケールの大気現象が生じており,「気象」と総称される。これを自然地理学的な観点でとらえる場合は「気候」とよばれる。おのおのの要素を例に両者の違いを理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 気象と気候それぞれのとらえかたを整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第6回 内容
地球のエネルギー収支と大気大循環
気候区分の理解には地表でのエネルギー収支の理解が不可欠である。ここでは太陽からの放射と地球からの放射についてのメカニズムを学び,併せて大気中の熱の輸送についても理解を深める。
授業時間外における学修(予習・復習等) 地球の地域ごとの気温分布をエネルギー収支および大気大循環の観点から説明できるようにまとめる。
授業実施特記
第7回 内容
世界の気候区分
経験論的な気候区分と成因論的な気候区分の方法について通覧し,世界の気候区分について理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) ケッペンとアリソフの気候区分について整理し,説明できるようにする。
授業実施特記
第8回 内容
日本の気候区分
世界の気候区分のなかで日本の気候の位置を理解する。季節や空間的特性による気候の区分についても理解を深める。
授業時間外における学修(予習・復習等) 日本の気候区分にケッペンとアリソフの気候区分をあてはめて考える。
授業実施特記
第9回 内容
地域スケールの気候
ヒートアイランドなどの都市気候や海陸風,盆地や山地で発現する気候など,局地的に生じる気候のメカニズムについて理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 局地気候について整理し,その発現メカニズムを説明できるようにする。
授業実施特記
第10回 内容
水循環と水資源
水文学的観点から地表水及び地下水の循環メカニズムを理解するとともに,日本および世界における降水量の分布や日本および世界での資源としての水の利用の実態を知る。
授業時間外における学修(予習・復習等) 世界における水資源賦存量を整理する。
授業実施特記
第11回 内容
降雪現象と積雪現象
降雪をもたらす気象擾乱がいかにして起こるか,降雪の地域特性と併せて理解する。また,積雪の時間・空間的な分布や積雪の物理的・化学的特性,雪圧や積雪クリープ,雪崩などの現象についても理解を深める。
授業時間外における学修(予習・復習等) 降雪の地域特性が生じる理由をまとめる。また,積雪の挙動についても整理して,説明できるようにする。
授業実施特記
第12回 内容
気候の変化・変動
自然史の中での気候の変化・変動はどのような概念であるかを学び,実際にとらえられてきた気候の変化・変動の実態や自然環境の変化についても理解を深める。
授業時間外における学修(予習・復習等) 過去の気候変動を明らかにしてきた方法をまとめる。また,それによって明らかになった気候変動の実態を整理する。
授業実施特記
第13回 内容
エルニーニョ現象と南方振動
エルニーニョ現象と南方振動を大気と海洋が密接に連動した現象の代表ととらえ,それらの相互作用のメカニズムを理解するとともに,日本への影響を考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) エルニーニョ/ラニーニャ現象と南方振動の特性を整理し,両者の連動について理解を深める。
授業実施特記
第14回 内容
地球的規模で発生する環境問題
人為的な気候変動は生じているか,地球温暖化問題や酸性雨,オゾンホールなどを例に考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 地球規模で発生している環境問題の実態について整理し,それらの原因ついてまとめる。
授業実施特記
第15回 内容
自然災害
台風,梅雨・秋雨などによる気象災害を事例にとりあげ,そのときの気象の実態を理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義で紹介した事例以外の気象災害を調べ,その気象的な背景を理解する。
授業実施特記