最終更新日:2017/03/02
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)通年 開講時限 木3
開講学部・学科等
科目コード 671220400 科目ナンバー
授業名 ドイツ哲学研究
英文授業名 Research in German Philosophy
担当教員 相原 博

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
哲学概論・倫理学概論・西洋哲学史
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 19世紀のドイツ哲学・ショーペンハウアー・ニーチェ

授業の概要・ねらい 19世紀のドイツを代表する哲学者、アルトゥール・ショーペンハウアーとフリードリッヒ・ニーチェの哲学を学ぶ。本講義では、主要な著作ごとにショーペンハウアーとニーチェの哲学を理解することを目指す。彼らは意志の哲学者として、生の苦悩と向き合いながら哲学し続けた。その哲学は今日も重要な示唆を含んでいる。授業は基本的に講義形式であるが、受講生によるグループディスカッションも行う。教員との意見交換も重視するので、積極的な参加を期待する。
到達目標 ①ショーペンハウアーとニーチェの哲学について、その特徴および意義を理解するとともに、概略を説明することができる。
②19世紀のドイツ哲学について基礎的知識を修得する。
教科書と準備するもの 教科書は使用しない。適宜プリントを配布する。
参考書 遠山義孝『ショーペンハウアー』、清水書院、1986年
工藤綏夫『ニーチェ』、清水書院、1967年
その他、必要に応じてプリントを配布する。
評価の基準 ①ショーペンハウアーとニーチェの哲学について、その概略を説明することができる。
②19世紀のドイツ哲学について基礎的知識を修得できている。
以上の2点に着目し、試験を用いてその到達度による成績評価をする。
なお単位取得のためには、全授業回数の3分の2以上の出席が必要である。
具体的評価方法 授業での発言と発表(20%)、小レポート(30%)、定期試験(50%)
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケートでの意見を踏まえ、わかりやすい説明を心がけたい。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
授業の進め方、評価方法などについて説明する。
春期の授業のアウトラインとショーペンハウアーの哲学の概要を説明する。
第16回 内容
秋期のためのガイダンス
授業の進め方などについて再説明する。
秋期の授業のアウトラインとニーチェの哲学の概要を説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスを事前に読んでおく。
(復習)授業で解決できなかった疑問点を整理しておく。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスを事前にもう一度読んでおく。
(復習)春期の授業で解決できなかった疑問点を整理しておく。
授業実施特記 授業実施特記
第2回 内容
ショーペンハウアーの生涯
誕生から晩年まで、ショーペンハウアーの生涯について講義する。
第17回 内容
ニーチェの生涯
誕生から晩年まで、ニーチェの生涯について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)哲学者とその哲学との関係について予め考えておく。
(復習)ショーペンハウアーの生涯についてまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)哲学者とその哲学との関係について予め考えておく。
(復習)ニーチェの生涯についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第3回 内容
ショーペンハウアーの根本思想
『意志と表象としての世界』について、認識論と形而上学、さらに美学および倫理学を講義する。
第18回 内容
ニーチェの根本思想
ニーチェの思想の時代区分、およびニヒリズムと「神の死」の教えについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ショーペンハウアーの哲学について予め調べておく。
(復習)意志と表象との二元論についてまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ニーチェの哲学について予め調べておく。
(復習)ニーチェの思想の展開についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第4回 内容
『根拠の原理の四つの根について』
根拠の原理の四つの形態、および客観的世界の成立について講義する。
第19回 内容
『悲劇の誕生』
ニーチェによるギリシア悲劇の評価、および「ディオニュソス的なもの」と「アポロ的なもの」との対立について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『根拠の原理の四つの根について』(1813年)を予め読んでおく。
(復習)根拠の原理それぞれの内容についてまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『悲劇の誕生』(1872年)を予め読んでおく。
(復習)ギリシア悲劇についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第5回 内容
『視覚と色彩について』
ゲーテの『色彩論』とショーペンハウアーの『視覚と色彩について』について講義する。
またディスカッションについて説明する。
第20回 内容
『反時代的考察』
『反時代的考察』の概要、および歴史哲学について講義する。
またディスカッションについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『視覚と色彩について』(1816年)を予め読んでおく。
(復習)色彩について、ゲーテとショーペンハウアーの考え方の違いをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『反時代的考察』(1873~76年)を予め読んでおく。
(復習)歴史と生との関係について、ニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第6回 内容
ディスカッション(1)
ショーペンハウアーの見解を手がかりに、幸福をテーマとして受講生と議論する。
第21回 内容
ディスカッション(3)
ニーチェの見解を手がかりに、愛をテーマとして受講生と議論する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)グループで発表できるように、予め自分の意見や考えをまとめておく。
(復習)幸福について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)グループで発表できるように、予め自分の意見や考えをまとめておく。
(復習)愛についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 レポート提出 授業実施特記 レポート提出
第7回 内容
『意志と表象としての世界』(1)
『意志と表象としての世界』における認識論を講義する。
第22回 内容
『人間的な、あまりに人間的な』(1)
『人間的な、あまりに人間的な』について、自由精神および理性批判を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『意志と表象としての世界』(1819年/1844年)の第一巻を予め読んでおく。
(復習)主観と客観との関係について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『人間的な、あまりに人間的な』(1878~80年)を予め読んでおく。
(復習)自由精神についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第8回 内容
『意志と表象としての世界』(2)
『意志と表象としての世界』における形而上学を講義する。
第23回 内容
『人間的な、あまりに人間的な』(2)
『人間的な、あまりに人間的な』について、キリスト教批判および遠近法主義を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『意志と表象としての世界』(1819年/1844年)の第二巻を予め読んでおく。
(復習)現象と物自体との区別について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『人間的な、あまりに人間的な』(1878~80年)を予め読んでおく。
(復習)遠近法主義についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第9回 内容
『意志と表象としての世界』(3)
『意志と表象としての世界』における美学を講義する。
第24回 内容
『喜ばしき知恵』(1)
『喜ばしき知恵』について、さまざまなアフォリズムおよび道徳批判を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『意志と表象としての世界』(1819年/1844年)の第三巻を予め読んでおく。
(復習)美の経験と意志の否定について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『喜ばしき知識』(1882年)を予め読んでおく。
(復習)道徳批判についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第10回 内容
『意志と表象としての世界』(4)
『意志と表象としての世界』における倫理学を講義する。
またディスカッションについて説明する。
第25回 内容
『喜ばしき知恵』(2)
『喜ばしき知恵』について、伝統的形而上学の批判と「力への意志」の教えを講義する。
またディスカッションについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『意志と表象としての世界』(1819年/1844年)の第四巻を予め読んでおく。
(復習)同情の倫理学について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『喜ばしき知識』(1882年)を予め読んでおく。
(復習)「力への意志」についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第11回 内容
ディスカッション(2)
ショーペンハウアーの見解を手がかりに、友情をテーマとして受講生と議論する。
第26回 内容
ディスカッション(4)
ニーチェの見解を手がかりに、善をテーマとして受講生と議論する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)グループで発表できるように、予め自分の意見や考えをまとめておく。
(復習)友情について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)グループで発表できるように、予め自分の意見や考えをまとめておく。
(復習)善についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 レポート提出 授業実施特記 レポート提出
第12回 内容
『自然における意志について』
ショーペンハウアーの自然哲学、および目的論批判について講義する。
第27回 内容
『ツァラトゥストラはこう言った』(1)
『ツァラトゥストラはこう言った』について、「神の死」とニヒリズムを講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『自然における意志について』(1836年)を予め読んでおく。
(復習)物自体としての意志と自然との関係について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『ツァラトゥストラはこう言った』(1883~85年)を予め読んでおく。
(復習)ニヒリズムについてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第13回 内容
『倫理学の二つの根本問題』
ショーペンハウアーの倫理学、およびカント批判について講義する。
第28回 内容
『ツァラトゥストラはこう言った』(2)
『ツァラトゥストラはこう言った』について、超人と永遠回帰の教えを講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『倫理学の二つの根本問題』(1841年)を予め読んでおく。
(復習)道徳的行為の動機について、ショーペンハウアーの考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『ツァラトゥストラはこう言った』(1883~85年)を予め読んでおく。
(復習)超人と永遠回帰についてニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第14回 内容
『余禄と補遺』
『余禄と補遺』によるショーペンハウアー哲学の普及について講義する。
第29回 内容
『善悪の彼岸』と『道徳の系譜学』
『善悪の彼岸』と『道徳の系譜学』について、近代哲学の批判および道徳批判を講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『余禄と補遺』(1851年)を予め読んでおく。
(復習)優れたエッセイストである、ショーペンハウアーの様々な考えをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)『善悪の彼岸』(1886年)と『道徳の系譜学』(1887年)を予め読んでおく。
(復習)奴隷道徳と貴族道徳について、ニーチェの考えをまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第15回 内容
試験と授業のまとめ
春期に学んだ内容を復習する。
また定期試験について説明する。
第30回 内容
試験と授業のまとめ
秋期に学んだ内容を復習する。
また定期試験について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)春期に学んだショーペンハウアーの哲学の内容について復習しておく。
(復習)これまでの授業を振り返り、試験に向けて自ら学習する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)秋期に学んだニーチェの哲学の内容について復習しておく。
(復習)これまでの授業を振り返り、試験に向けて自ら学習する。
授業実施特記 授業実施特記