最終更新日:2017/03/06
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)通年 開講時限 木4
開講学部・学科等
科目コード 671220300 科目ナンバー
授業名 フランス哲学研究
英文授業名 Research in French Philosophy
担当教員 西山 晃生

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード フランス哲学の諸相

授業の概要・ねらい 本授業では17世紀から現代までのフランス哲学を扱います。「精神と身体」「自由」「生命」「動物と人間」「教育」といったテーマについて考えることが目標です。古典的な文献を正確に理解することももちろん大切ですが、哲学において答えは(たとえそれがどれほど偉大な哲学者のものであっても)常に暫定的なものに過ぎません。哲学者たちの問題意識に一度は寄り添ったうえで、その続きを自分で考えてみることが重要です。教えられるだけではなく、彼らを乗り越えるつもりで臨んでください。
到達目標 1フランス哲学に関する基本的な知識を習得する。
2古典的な文献を読み解き、自分の問題意識と結びつけて考える。
教科書と準備するもの 必要ありません(プリントを配布します)
参考書 デカルト 山田弘明訳、『省察』、ちくま学芸文庫、2006
デカルト 谷川多佳子訳、『情念論』、岩波文庫、2008
ルソー 小林・井上訳、『人間不平等起源論・社会契約論』、中公クラシックス、2005
コンディヤック 古茂田茂訳、『人間認識起源論』(上)(下)、岩波文庫、1994
ベルクソン 合田・松井訳、『創造的進化』、ちくま学芸文庫、2010
評価の基準 授業で扱った思想や概念について、その概要と意義を適切に理解し、説明できること。
試験を用い、その到達度による成績評価をします。
具体的評価方法 定期試験(80%)、授業での発言、発表(20%)によって評価します。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケートの結果をふまえ、復習の時間を長めに取って授業理解度向上に努めます。
単位互換 世田谷6大学コンソーシアム
首都圏西部単位互換
その他
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス(講義の進め方、成績評価、単位取得条件などについての説明) 第16回 内容
イントロダクション 
後期の授業で主に扱う18世紀フランスの思想と社会について概説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)当科目のシラバスを読んでおくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、フィロゾーフと呼ばれる知識人たちが活動した背景について確認しておく。
授業実施特記 授業実施特記
第2回 内容
イントロダクション1  哲学という営みについて
フランス哲学の講義をする前に、そもそも哲学とはどのような営みであるか検討する。
第17回 内容
ルソー1   自然状態について  
『人間不平等起源論』の中で示された「自然状態」という概念について、その意義を探る。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、自分の哲学観をもう一度見つめ直す。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、「自然状態」がルソーの議論上どのような意義を持つか理解する。
授業実施特記 授業実施特記
第3回 内容
イントロダクション2  フランス哲学とは
17世紀以降の近代フランス哲学について、大まかな流れを概観する。
第18回 内容
ルソー2  社会の成り立ち
ルソーの社会契約論についてホッブズ、ロックなどと比較しながら考察する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、疑問点をまとめておく。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、ルソーの社会論、とりわけ「一般意志」の概念について整理する。
授業実施特記 授業実施特記
第4回 内容
デカルト1  学問の出発点
デカルトの生涯について概観し、その思想が生まれた背景を探る。
第19回 内容
ルソー3  教育のありかた
ルソーの『エミール』を手がかりに、教育について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、授業内容をまとめておく。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、ルソーの教育論について整理する。
授業実施特記 授業実施特記
第5回 内容
デカルト2  方法的懐疑と思考する「わたし」の発見
懐疑からコギトの発見にいたる過程をたどる。
第20回 内容
テーマ学習  教育について1
ルソーや啓蒙思想家たちの議論を踏まえ、教育について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、デカルトの懐疑について理解する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、各論者の立場をまとめておく。
(予習)グループワークに向け、自分の立場を明らかにしておく。
授業実施特記 授業実施特記
第6回 内容
デカルト3  明晰判明な知と神の存在証明
デカルトにおいて、外界の存在がどのように確かめられるか検討する。
第21回 内容
テーマ学習  教育について2
これまでの授業内容を踏まえ、教育についてグループごとに議論する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、デカルトにおける神の存在証明が持つ意義を理解する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)グループワークでの議論を振り返り、自分の立場を再検討する。
授業実施特記 授業実施特記
第7回 内容
デカルト4  思考するものと延長するもの
デカルトにおいて、精神と物体(身体)は本質的に異なりつつ事実上は合一していることを確認する。
第22回 内容
コンディヤックと観念学派1  感覚について
モリヌークス問題とコンディヤックの諸著作を通じて18世紀の認識論、感覚論を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、いわゆるデカルト的二元論とはどのようなものか理解する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、モリヌークス問題に関する各論者の立場を確認する。
授業実施特記 授業実施特記
第8回 内容
デカルト5  情念について
『情念論』の検討を通じてデカルトにおける道徳哲学の可能性を探る。
第23回 内容
コンディヤックと観念学派2  学問について
コンディヤックと観念学派の諸著作を通じて18世紀および19世紀初頭の学問論を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、デカルトにおける情念の仕組みと効用について理解する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、学問に関する各論者の立場を確認する。
授業実施特記 授業実施特記
第9回 内容
デカルト6  まとめ 
デカルト哲学について総括する。
第24回 内容
メーヌ・ド・ビランとラヴェッソン1  身体論
メーヌ・ド・ビランとラヴェッソンの諸著作から、身体に関する議論を概観する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、デカルト哲学の背景、展開、意義について理解する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、両哲学者の身体論についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第10回 内容
テーマ学習  動物と人間1
デカルト以降のフランス哲学における動物と人間の関係についての議論をたどる。
第25回 内容
メーヌ・ド・ビランとラヴェッソン2  習慣について
メーヌ・ド・ビランとラヴェッソンの諸著作から、習慣に関する議論を概観する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、各論者の議論をまとめておく。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、両哲学者の習慣論についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第11回 内容
テーマ学習  動物と人間2
前回に引き続き、フランス哲学における動物と人間の位置づけを研究する。
第26回 内容
ベルクソン1  時間と自由
ベルクソン哲学の根幹である「持続」の概念を導入する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、各論者の議論をまとめておく。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、「持続」概念と自由な行為との関係についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第12回 内容
テーマ学習  動物と人間3
動物と人間に関する現代の議論を検討する。
第27回 内容
ベルクソン2  精神と身体
ベルクソンの身体論、知覚論、記憶論などを通じて経験のあり方を考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、各論者の議論をまとめておく。
(予習)グループワークに向け、自分の立場を明らかにしておく。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、記憶に関するベルクソンの議論をまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第13回 内容
テーマ学習  動物と人間(4)
これまでの授業内容を踏まえ、動物と人間の関係についてグループごとに議論する。
第28回 内容
ベルクソン3  生命をめぐって  
生物の進化と知性の起源をめぐるベルクソンの議論を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)グループワークでの議論を振り返り、自分の立場を再検討する。 授業時間外における学修(予習・復習等) (復習)プリントを読み直し、ベルクソンの生命論についてまとめる。
授業実施特記 授業実施特記
第14回 内容
研究発表
講師または受講者の研究発表を行う。
第29回 内容
研究発表
講師または受講者の研究発表を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)発表者は発表時間20~30分程度の内容を準備すること。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)発表者は発表時間20~30分程度の内容を準備すること。
授業実施特記 授業実施特記
第15回 内容
まとめと試験
これまでの授業内容をまとめ、試験を行う。
第30回 内容
まとめと試験
これまでの授業内容をまとめ、試験を行う。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)試験に向けた準備をすること。疑問点がある場合は質問できるようにまとめておくこと。 授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)試験に向けた準備をすること。疑問点がある場合は質問できるようにまとめておくこと。
授業実施特記 授業実施特記