最終更新日:2017/01/29
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 木3,木4
開講学部・学科等 理工
科目コード 646002600 科目ナンバー SES02303
授業名 代数学A
英文授業名 Algebra A
担当教員 関口 勝右

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
特になし
後続関連授業 特になし
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 代数学への入門

授業の概要・ねらい
かつての代数学の研究方法は主に式の変形、計算方法の工夫による問題の解法であった。しかし、
この方法を用いた考察の限界に伴い、現代代数学は主な研究対象を代数構造を有する集合の考察に移した。
また、それに伴い概念の抽象化が行われた。その代表的なものが整数(有理数)全体のなす集合の構造を一般化した環(体)などの概念である。
 本講義では代数学の最大の研究対象である整数環を主な題材として話を進める。
 まず、その基本的な計算技術と、そこから導ける結果について学ぶ。次に整数全体の集合が環と呼ばれる代数構造を持つこと、イデアルと呼ばれる部分集合が定義され、それが不定方程式の解法に役立つこと等を学び、具体的計算から集合論的考察への橋渡しを行う。更に、環論、体論など現代代数学の基本的な概念を紹介し、代数学全般への認識を持たせる。



到達目標 ①イデアル等の抽象的な概念についての理解を深めるとともに、それらを使いこなせること。
②上記抽象的概念の具体例を理解し、応用問題に対応できること。
教科書と準備するもの 適宜資料を配付する。
参考書 無し
評価の基準 春期試験 有、レポート 有

合同式等の具体的な計算の技術を習得出来たか?
イデアル、剰余類等の抽象的な概念を理解できたか?
これらの両方を試験等で判定する。
具体的評価方法 春期試験 70点、レポート 30点。 
合計で60点以上を合格とする。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
毎回、結果が発表され次第対応する。毎年受講生の到達度、苦手分野は異なるのでそれに応じて説明等も変えるところがあります。理解できないときはいつでも質問してください。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
代数学入門
代数学で学ぶことの紹介
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスを読んでおくこと
(復習)予備知識で不足している部分について学習しておくこと
授業実施特記 講義の全体像をイメージしてみること
第2回 内容
整数の基本性質
整数環の定義と説明/除法/k進法/ガウスの関数
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)2進法等について調べておくこと

(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 講義内容の問題演習を各自が行い、概念への理解を深めることが重要である。
第3回 内容
整数の整除性(I)
約数の集合/ユークリッドのアルゴリズム
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)整数の基本性質について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第4回 内容
整数の整除性(II)
最大公約数/最小公倍数/互いに素な整数
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ユークリッドのアルゴリズムについて復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 講義内容の問題演習を各自が行い、概念への理解を深めることが重要である。
第5回 内容
素数(I)
素数と合成数/初等整数論の基本定理
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)背理法について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第6回 内容
素数(II)
有理数の素因数分解とその応用
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)素数(I)について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第7回 内容
不定方程式の整数解について(I)基本的な解法
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ユークリッドのアルゴリズムについて復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 講義内容の問題演習を各自が行い、概念への理解を深めることが重要である。
第8回 内容
不定方程式の整数解について(II)イデアルの考えを用いて
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)不定方程式の整数解について(I)を復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第9回 内容
イデアル入門(I)(イデアルの基本性質)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)イデアルの定義をよく理解しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第10回 内容
イデアル入門(II)(単項イデアル環)
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)イデアルの基本性質をよく理解しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第11回 内容
合同式(I)
合同式の定義と基本性質
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)整数の整除性について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 講義内容の問題演習を各自が行い、概念への理解を深めることが重要である。
第12回 内容
合同式(II)
整数環の類別/剰余類
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)合同式の定義と基本性質について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第13回 内容
環入門
環の定義と基本性質、具体例
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)整数環について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第14回 内容
体入門
体の定義と基本性質、具体例
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)環について復習しておくこと
(復習)講義で提示した演習問題を解いておくこと。
授業実施特記 概念への理解を深めるために、問題演習を随時取り入れる。
第15回 内容
総合演習
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)14回目までを復習しておくこと
(復習)講義全体の流れを自分で考えてみること
授業実施特記 講義全体の流れや繋がりを総復習する。