最終更新日:2017/02/20
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週2コマ)春期,(週2コマ)秋期 開講時限 木3,木4,水3,水4
開講学部・学科等 理工
科目コード 645021000 科目ナンバー SES02701
授業名 地学実験
英文授業名 Laboratory Work on Earth Science
担当教員 泉 賢太郎

授業形態 実験・実習・実技
e-learning利用 その他:
担当形態 複数
関連する授業 地球科学A,地球科学B
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 地球科学,実験,野外実習

授業の概要・ねらい 地質調査を中心とした野外調査のための基礎的な知識・技術を修得する.また室内では自ら採集したサンプルを処理し,その詳しい観察を行うことによって観察力を鍛える.コンピュータを用いてデータの解析や実験レポートの作成を行うことで,論文作成や研究活動に必要なコンピュータ利用スキルの基礎を身につけることも目的である.
実験設備の都合により,受講人数は各期24名を上限とする.受講希望者がこれを超えた場合は(1)理科教職免状取得希望者,(2)基礎理学系学生がこの順で優先的に受講できる(詳細は4月の履修ガイダンス時に指示する).
到達目標 岩石を中心とした地質試料のサンプル処理および観察に興味を持って取り組める.偏光顕微鏡を用いて一般的な鉱物を鑑定でき,特徴的な組織に気づくことができる.観察したことをコンピュータを使用して実験レポートにまとめることができる.
教科書と準備するもの とくになし.必要に応じてプリントを配布する.
参考書 天野一男ほか「フィールドジオロジー入門」共立出版(2,160円)
評価の基準 地質試料のサンプル処理および観察に興味を持って取り組めるか.
観察したこと考察を,パソコンも使用して実験レポートにまとめることができるか.
具体的評価方法 平常点40%,実験への参加度・貢献度30%,成果物(レポート)の評価30%
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業評価アンケートの指摘に応じて配布資料等を修正します.
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
地学実験の目的と流れ
地質学・地球科学に関する調査と実験の基本的な手法を理解する.設備や用具,実験室の使い方を覚える.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:シラバスを読み,実験の内容や進行に関する質問を用意してくる.
復習:実験の流れを踏まえ,実験に関係する「地球科学」の内容を復習する.
授業実施特記 以下の授業計画は,天候その他の事情により順序が入れ替わることがある.
第2回 内容
岩石・鉱物の観察
肉眼による岩石の分類を学ぶ.実体顕微鏡を用いて鉱物の観察を行う.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:岩石と鉱物について各自興味がある点を整理してくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第3回 内容
岩石の密度の測定
様々な岩石の密度を測定し,密度に違いがあるのはどのような要因によるかを考察する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:岩石の密度は何と関係があるか調べてくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第4回 内容
薄片作成(1)
偏光顕微鏡の原理を学び,観察のための岩石薄片作成工程を体験する(岩石試料の切断,チップ作成,研磨,スライドガラスへの接着).
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:一般的な顕微鏡の使い方について,これまでに習ったことを復習してくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第5回 内容
薄片作成(2)
岩石薄片作成工程を体験する(試料の二次切断,研磨,カバーガラスの接着).作成した薄片を観察する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:屈折率について習ったことを復習してくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第6回 内容
鉱物・化石の観察とスケッチ
実体顕微鏡および偏光顕微鏡を用いて鉱物および化石の観察を行う.また,自然科学の技法としてのスケッチの基礎を身に付ける.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:これまでのレポートを読み返し,岩石の何を観察したいか考えてくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第7回 内容
地形図・地質図・空中写真の読み方
野外調査に向けて,地形図や地質図を用いて現地の地質学的な情報を学ぶ.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:等高線の読み方について,これまでに習ったことを復習してくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第8回 内容
粒度表の作成
堆積物が様々な粒度をなす粒子から構成されることを理解する.現地調査に用いる粒度表を作成する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:堆積岩について知っていることを復習してくる.
復習:実験レポートを作成する.
授業実施特記
第9回 内容
野外実習
和泉多摩川周辺で第四系の地層の観察と化石と堆積物の採集を行う.
授業時間外における学修(予習・復習等) 野外調査に必要な装備・道具を準備してくる(詳細は授業中に指示する).
復習:採集した試料を整理して電子ファイルにまとめる.
授業実施特記
第10回 内容
堆積物の観察
前回採集した堆積物について粒度計を用いて,レキや砂の粒度を測定する.また,実体顕微鏡を用いて堆積物中に含まれる微化石の観察を行う.観察結果はコンピュータで記録・管理し,続く群集解析とレポート作成の準備をする.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:野外調査を行った地層について知っていることを復習してくる.
復習:実験内容を整理してレポートの材料としてまとめておく.
授業実施特記
第11回 内容
化石の観察
野外実習で採集した化石の室内でのクリーニング作業と化石の観察・同定を行う.観察結果はコンピュータで記録・管理し,続く群集解析とレポート作成の準備をする.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:二枚貝について知っていることを復習してくる.
復習:実験内容を整理してレポートの材料としてまとめておく.
授業実施特記
第12回 内容
化石群集の解析
各種統計的な手法を用いて,現地調査で得た貝化石群の解析を行い,水深の情報を復元する.解析にはコンピュータの表計算ソフトウェアを利用する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:生物群集という概念について調べてくる.
復習:実験内容を整理してレポートの材料としてまとめておく.
授業実施特記
第13回 内容
化石群集の解析
各種統計的な手法を用いて,現地調査で得た貝化石群の解析を行い,緯度の情報を復元する.解析にはコンピュータの表計算ソフトウェアを利用する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:野外調査を行った地層が堆積した時代について調べてくる.
復習:実験内容を整理してレポートの材料としてまとめておく.
授業実施特記
第14回 内容
成果のまとめ
野外調査の成果をレポートにまとめる.コンピュータを用いて,地図・グラフ・写真などの電子ファイルを適切に取り扱い,体裁の良いレポートを作成する.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:レポート原稿をできるだけ執筆し,考察とまとめを考えてくる.
復習:追加データを含めるなどしてレポートを修正する.
授業実施特記
第15回 内容
レポートの修正と再提出.
天候や採取試料の品質などの都合により追加実験が必要であれば行う.
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:レポート原稿をできるだけ執筆し,考察とまとめを考えてくる.
復習:全ての実験の振り返りを各自行う.
授業実施特記