最終更新日:2017/03/29
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 火2
開講学部・学科等 理工
科目コード 642005000 科目ナンバー SEE03891
授業名 マイクロ波・光工学
英文授業名 Microwave and Optical Engineering
担当教員 岡崎 浩司

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
電磁気学に関連する科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 電磁波 マイクロ波 分布定数 回路

授業の概要・ねらい おおむね1〜30GHzの周波数の電磁波をマイクロ波と呼び、電子レンジや携帯電話、衛星放送、レーダなどに用いられている。この周波数領域においては、回路の寸法が波長と同程度になるので、通常の交流理論はあてはまらず、分布定数的な取扱いが必要となる。本科目では分布定数線路、整合や反射、散乱行列などの考え方を習得した上で、マイクロ波伝送線路、共振器、各種回路およびそれらの応用について習得することを目的とする。
到達目標 マイクロ波帯以上の周波数を有する電磁波や回路の取り扱いとして、分布定数的な考えを用いた高周波伝送線路や回路の設計や解析をすることができ、様々なマイクロ波応用システムの考え方を理解できる。
教科書と準備するもの 必要に応じて資料を配布するが、参考となる図書を別途揃えることが望ましい。
参考書 中島将光著、「マイクロ波工学 基礎と原理」、森北出版株式会社
評価の基準 分布定数の考え方を理解し、インピーダンス整合などに応用できる。(80%)
散乱行列、F行列などを用いて、周波数特性を有する回路を解析できる。(80%)
学んだ伝送線路や各種回路などについて、原理や動作などを説明できる。(60%)
具体的評価方法 評価の基準に示した項目それぞれの到達割合を合計する。
成績の評価は試験を2回(中間試験、定期試験)、演習問題の提出(毎回)を実施し、
中間試験、期末試験(75%)、演習問題の提出(25%) で評価する。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
自ら学ぶ意欲をもって取り組んでください。
難しいと感じたら、質問してください。そのままにしておいても何も解決しません。
壁を越えると理解が一気に深まると思います。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
マイクロ波光工学の概要と基礎知識の確認(概ね1〜30GHzの周波数の電磁波をマイクロ波と呼び、電子レンジや携帯電話、衛星放送、レーダ等に用いられている。これらを概観するとともに、学ぶにあたって必要となる基礎知識(デシベル、複素数演算等)を復習する。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:デシベル、複素数演算などについて復習する。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第2回 内容
分布定数線路I(マイクロ波帯では、波長と、線路や回路部品の寸法が同程度になるので分布定数回路として扱う必要がある。分布定数線路について、その基礎(伝搬定数、進行波、反射波など)について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:分布定数線路について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第3回 内容
分布定数線路II(伝送線路で重要な、エネルギーをいかに効率よく負荷に供給するためのインピーダンスの整合について学ぶ。分布定数線路上のインピーダンスや整合の度合いを表す、反射係数と透過係数、定在波比などについて学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:インピーダンス整合について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第4回 内容
スミスチャートI(回路のインピーダンス、反射係数などを求めたり、整合回路を設計したりする際、現在でもスミスチャートとして広く用いられている。この、水橋博士やP.H.Smithが考案したスミスチャートについて学び、その概念を習得する。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:スミスチャートの考え方について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第5回 内容
スミスチャートII(前回に引き続き、スミスチャートについて学ぶ。簡単な整合回路の設計などを通してその利用方法を習得するとともに、反射係数や定在波比などの測定法について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:スミスチャートの使用法やスミスチャートを用いた整合回路設計について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第6回 内容
散乱行列(マイクロ波工学を学ぶ上で散乱行列の概念は非常に重要である。s行列、z行列、y行列、F行列およびそれらの変換などについて学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:s行列、z行列、y行列、F行列(ABCD行列)について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第7回 内容
復習と整合回路(分布定数線路、スミスチャート、散乱行列などについて復習した上で、整合回路の設計について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:分布定数線路、スミスチャート、散乱行列などについて復習する。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第8回 内容
平面波、TEM波、TE波とTM波と導波管(電波の伝搬軸方向に電界成分も磁界成分も存在しない波をTEM波(電気磁気的横波)もしくは平面波と呼ぶ。また、伝搬方向に磁界成分のみがあり電界成分がないものをTE波、伝搬方向に電界成分のみがあり磁界成分がないものをTM波と呼ぶ。これらについて学ぶとともに、導波管と導波管内を伝送する電磁波について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:平面波、TEM波、TE波とTM波について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第9回 内容
伝送線路(マイクロ波を伝送するには、一般的には同軸線路が広く用いられ、またICなどではマイクロストリップ線路などが用いられる。同軸線路、マイクロストリップ線路、表皮効果などについて学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:同軸線路、マイクロストリップ線路について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第10回 内容
マイクロ波共振器(集中定数回路ではコイルとコンデンサを使用した共振回路で同調回路を構成するがマ、イクロ波やミリ波領域においては、分布定数線路の特徴を活かした共振器や、導波管構造を用いた空洞共振器などが用いられる。これら共振器について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:共振について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第11回 内容
分岐回路および結合器(マイクロ波電力の分配や合成などに用いられるT分岐、マジックT、方向性結合器などについて学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:マイクロ波電力の分配や合成に用いられる回路について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第12回 内容
マイクロ波素子および回路I(受動回路としてフィルタ,アイソレータなど,また,能動素子としてガンダイオード、クライストロン、マグネトロン、進行波管などの素子について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:フィルタ、アイソレータについて調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第13回 内容
マイクロ波素子および回路II(能動素子としてトランジスタやFET,また送受信機を構成するアンテナ、増幅器や周波数変換器などの機能回路やマイクロ波帯ICについて学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:送受信機に用いられる回路について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第14回 内容
マイクロ波応用、光工学(マイクロ波・ミリ波帯を使用したレーダ、衛星放送、通信システム、GPSなどについて学ぶ。さらにTHz帯や光領域への応用について学ぶ。)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:マイクロ波や光を用いた応用について調べる。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記
第15回 内容
マイクロ波応用と総復習(これまで学んだことを復習する)
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習:これまでに学んだことを復習する。
復習:授業内で出題した演習問題を中心に復習する。
授業実施特記