最終更新日:2017/04/09
Syllabus機械工学概論
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 水5
開講学部・学科等 理工
科目コード 641032900 科目ナンバー SEM01700
授業名 機械工学概論
英文授業名 Introduction to Mechanical Engineering
担当教員 相澤 収

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード

授業の概要・ねらい  機械工学は応用科学の一つであり、あらゆる種類の機械を設計・製作し、運転・保守するための基礎となる工学であり、広範囲にわたる内容を含む。
 
 この科目は1年次に開講されているので、機械工学を初めて学ぶ学生を対象とし、身近な事例として自動車をとりあげ、平易で理解しやすい講義内容とする。しかし、学年上位の学生も履修可能であるので、そのような学生には、演習等の課題において配慮し、すでに学んだ分野の基礎知識を確実にするとともに応用力が身に付くようにする。

 最初は、機械工学の基礎を理解するために必要となる単位系、数学(最も基本的な必要最小限の範囲)および物理学(主として力学分野の基礎)について講義し、機械工学に接続する導入教育とする。

 次に機械工学の基本となる物理的な分野として、機械力学、材料力学、熱力学および流体力学の基礎を学び、各力学の入門の知識を習得する。

 後半は、実際の機械などと関連付けて、機械材料、機構学、機械設計法および機械製作法について基礎を学ぶ。
到達目標 機械工学全般を概説する中で実社会での事例を平易に解説したレジメを講義前に配布し平易に解説し、それに沿った設問形式のレポートを学生に自筆で回答させ、提出させる事でポイントとなる材料力学、流体力学、熱力学、機械製作法の基本を理解することができるようになることを到達目標とする。
教科書と準備するもの 宮本ほか監修「初めて学ぶ機械工学」日刊工業新聞
参考書 1)門田著「図解 やさしい機械工学」技術評論社
2)小野ほか著「絵とき 機械工学のやさしい知識」オーム社
評価の基準 教科書および参考書に沿ったレジメを講義の初めに毎回配布し、その内容に沿った設問からなるレポート
を月末の講義に配布し、翌週に回収し採点し理解度を判断する。
講義出席日数も評価する。
具体的評価方法 講義中での評価 
 全講義出席を50点満点とし、出席数/全講義数=出席点
 レポート全4回提出の評価 各12.5点満点 x 4回=レポート点
とし、100点満点で出席点50%+レポート点50%とする。
授業評価アンケート
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受講生へメッセージ
本年度は特に授業の理解度を深めるために4回のレポート以外に材料力学、流体力学、熱力学の講義終了後の翌週に理解度を深めるために復習の狙いでレジメを製作し、学生に配布し、レポートの要点として学生の理解を促す。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス、機械工学の役目 教科書 1章
教科書、レポートに関する説明
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)シラバスを読む。(復習)機械工学に登場する基本的な記号、単位を取り上げたレジメを配布し、第2回以降の講義に備える。
授業実施特記 秋期講義で配布する全4回のレポートの件の説明。配点に関しても説明。
第2回 内容
力と運動 教科書 2章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)エネルギーと運動の関係。(復習)配布したレジメのポイントとなる直線運動、回転運動、等速、加速、単振動を整理する。
授業実施特記
第3回 内容
機械力学 教科書 4章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)一般物理と機械工学の違いを認識するために材料の特性とは何かを考える。(復習)配布したレジメとなる材料強度、応力ーひずみ特性、弾性域、塑性域を整理する。
授業実施特記
第4回 内容
材料力学(1) 教科書 5章 前半
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)材料の基本として金属の特性、弾性域、塑性域を理解する。(復習)配布したレジメの中で特に弾性係数の理解。
授業実施特記
第5回 内容
材料力学(2)教科書 5章 後半
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)引っ張り、圧縮から曲げを考慮した部材の形状による違いを認識する。(復習)配布したレジメの中で特に断面二次モーメントの理解。レポートNo.1の作成。
授業実施特記 初回レポートを配布。次週に提出させる。
第6回 内容
流体力学 教科書 6章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)流体とは液体だけでなく気体も含まれることを認識する。(復習)配布したレジメのポイント、特にベルヌーイの定理、レイノルズ数の理解。
授業実施特記
第7回 内容
熱力学 (1)教科書 7章 前半 参考書1)3章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ボイル・シャルルの法則とは何か。(復習)配布したレジメのポイント。熱力学の法則、ジュールの実験、仕事の熱等量などの理解。
授業実施特記
第8回 内容
熱力学 (2)教科書 7章 後半 参考書1)3章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)P-V線図とは何か。(復習)配布したレジメのポイント。ボイルシャルルの法則、可逆機関、定容サイクル、定圧サイクル、内燃機関の熱効率の理解。レポートNo.2の作成。
授業実施特記 2回目のレポート配布。翌週に回収。
第9回 内容
機械材料 (1)参考書 1)1章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)材料の機械的特性と材料試験の関係。(復習)配布したレジメのポイント。材料の機械的特性、測定方法の理解。
授業実施特記
第10回 内容
機械材料 (2)参考書 2)1章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)金属以外の材料の範囲。(復習)配布したレジメのポイント。鋼、アルミ、その他非鉄金属、樹脂、セラミックスの特性理解。
授業実施特記
第11回 内容
機構学 教科書 3章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)エンジンの構造、メカとは。(復習)配布したレジメのポイント。リンク、ジョイント、カム、歯車の基本の理解。レポートNo.3の作成。
授業実施特記 3回目のレポート配布。翌週に回収。
第12回 内容
機械設計法 (1) 参考書 2)2章 前半
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)応力とひずみの関係とは。(復習)配布したレジメのポイント。応力と変形、はりの計算の基本の理解。
授業実施特記
第13回 内容
機械設計法 (2) 参考書 2)2章 後半
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)機械要素部品とは何か。(復習)配布したレジメのポイント。機械要素、軸、ねじ、歯車などの特性、選択の理解。
授業実施特記
第14回 内容
機械製作法 参考書 2)3章
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)自動車の構成部品とは。(復習)配布したレジメのポイント。プレス、切削、鍛造、溶接、射出成形などの理解。レポートNo.4の作成。
授業実施特記 4回目レポートの配布。回収は最終講。
第15回 内容
機械工学の応用 教科書 8章
教科書とは別にCAEに関して説明する。代表的な有限要素法のソフトウエアとしてABAQUSを用いた解析事例などを紹介する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 配布したレジメのポイント。全体のまとめ、機械における最も重要な「壊れない」「効率」などのポイント、これからの技術と基本技術のバランス、学生への応援メッセージ。
授業実施特記 採点に関する申し渡し。