最終更新日:2017/02/06
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 金3
開講学部・学科等 経営・政経
科目コード 633023900 科目ナンバー BAM02209
授業名 企業戦略論
英文授業名 Corporate Strategy
担当教員 田淵 泰男

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業 経営学総論Ⅰ
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 競争戦略論
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 戦略、企業戦略、ドメイン、多角化戦略、事業ポートフォリオ戦略、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント

授業の概要・ねらい 企業戦略は、企業全体の将来のあり方に関する戦略です。その内容は、企業の中の諸事業を全体としてどのようにバランスおよび統合するか、新しくどのような事業に進出するか、将来にわたってどのような企業を形成していくかなどに関わる戦略です。主要な項目は、ドメインの定義(将来の事業領域を選択決定)、多角化戦略、事業ポートフォリオ戦略です。この授業は、これら主要3項目について順次解説し、それらを体系的に把握するとともに、理論的かつ実際的に理解することを狙いとしています。
到達目標 到達目標を分野別に示します。
①経営戦略、企業戦略、競争戦略(事業戦略)について、それぞれの定義と相違点が説明できる。
②企業戦略においてドメインを定義することの意義・役割とその効果が説明できる。
③優れたドメインを設定するための考え方としてどのような理論があり、どうしてそれが重要であるかを説明できる。
④企業が多角化戦略を選択する根拠が説明できる。
⑤多角化戦略を類型化し、それらの選択の相違が経営成果におよぼす影響について説明できる。
⑥事業ポートフォリオ戦略の前提をなす考え方と理論が説明でき、それに基づきポートフォリオ・マトリックスが作成ができる。
⑦「金のなる木」「花形製品」「問題児」「負け犬」について、各々の特徴および戦略指針が説明できる。
⑧事業ポートフォリオ戦略における成功と失敗パターンが説明でき、ポートフォリオを利用した戦略事業展開の課題と目標が説明できる。
教科書と準備するもの 重要な内容はすべてパワーポイントとプロジェクターをつかってスクリーンに表示する(教科書は利用しない)
参考書 適宜紹介する
評価の基準 定期試験と授業に対する取り組み姿勢
具体的評価方法 定期試験80%、授業に対する取り組み状況20%で評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケート集計後の授業に反映させるとともに、当科目は春期科目のため秋期の後続関連授業に反映させる。また、翌年度の授業計画において考慮する。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
経営戦略の概念、経営戦略の体系とは何か
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)当科目のシラバスにおける「授業の概要・ねらい」「到達目標」および「授業計画」をよく読んでおくこと。
(復習)当科目全15回の内容・項目を予め示したプリントを配布するので、全体像を整理しておく。「戦略」概念と「経営戦略」概念の理解度を確認しておく。
授業実施特記
第2回 内容
企業戦略とは何か、その重要課題を整理する
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)前回の授業における経営戦略の体系を確認しておくこと。
(復習)企業戦略論全般から抽出すべき重要論点と、それらがどのような関連をもつか整理しておく。
授業実施特記
第3回 内容
企業戦略におけるドメインの定義①
ドメインの定義とは何か
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)企業戦略論において、ドメインの定義の位置づけを前回の授業を基に確認しておくこと。
(復習)ドメインについて、数学、物理学、生物学、それらと経営学における相違点を調べてメモしておく。経営学および経営戦略論におけるドメインの定義の必要性を確認しておく。
授業実施特記
第4回 内容
企業戦略におけるドメインの定義②
事例研究、日米比較
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)日本企業のドメインの実例について調べておくこと。
(復習)代表的なドメインの定義の実例から、実際の企業の飛躍的成長のためにドメインの定義がどのような戦略的な意義をもっていたかを確認しておく。
授業実施特記
第5回 内容
企業戦略におけるドメインの定義③
優れたドメイン定義の考え方
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ドメインを定義することの必要性と戦略的な意義について整理しておくこと。
(復習)企業を実際に成長に導き、戦略的に成功することができるドメインの定義とはどのようなものかを、理論的、実証的、方法論的な3つの観点から整理しておく。
授業実施特記
第6回 内容
企業戦略におけるドメインの定義④
3次元によるドメインの定義
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ドメインを定義するためには、どのような方法があり得るのかを考えておくこと。
(復習)ドメインを定義するための方法として、2次元と3次元による方法の異同および3次元による方法論の利点を確認しておく。
授業実施特記
第7回 内容
多角化戦略①
拡大化戦略と多角化戦略の異同
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)多角化戦略とは何かを調べておくこと。
(復習)拡大化と多角化の異同、および拡大化の3つのタイプを整理しておくこと。
授業実施特記
第8回 内容
多角化戦略②
なぜ企業は多角化するのか
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)多角化とは何か、その定義を確認しておくこと。
(復習)多角化戦略の難しさとリスクを確認したうえで、それでも企業が多角化に取り組む理由を実例に即して考えてみる。
授業実施特記
第9回 内容
多角化戦略③
多角化戦略の類型化とそれが経営成果に及ぼす影響
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)多角化がもたらす経営成果について考えてみること。
(復習)多角化戦略を分類する基準について、定量面・定性面に区分して確認しておく。収益性に対して高い成果をもたらす多角化戦略のタイプと成長性に対して高い成果をもたらす多角化戦略のタイプについて、それぞれ授業時に配布した実証研究例のプリントを基に確認しておく。
授業実施特記
第10回 内容
事業ポートフォリオ戦略①
経験曲線効果、製品ライフサイクルと資金需給
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)企業が多角化したことによって、どのような経営問題・課題が生じるか考えてみること。
(復習)2つの理論が、それぞれ企業のキャッシュフローの動向について、どのように説明することができる理論であるかを確認しておく。
授業実施特記
第11回 内容
事業ポートフォリオ戦略②
市場成長率-シェア・マトリックス
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)マーケットシェアと市場成長率が、それぞれ企業にどのような影響を及ぼすかを考えておくこと。
(復習)市場成長率とシェアからなる製品ポートフォリオ・マトリックスがどのように作成されるのか、どのような戦略的な課題を解決するために有用なのか、戦略上の示唆はどのようなものであるのかを確認しておく。
授業実施特記
第12回 内容
事業ポートフォリオ戦略③
戦略指針と戦略代替案
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)PPMが企業の戦略や行動にどのような影響を及ぼすことになるのかを考えておくこと。
(復習)PPMが企業の戦略選択・決定にどのように作用するかを確認しておくこと。
授業実施特記
第13回 内容
事業ポートフォリオ戦略④
成功パターンと失敗パターン
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)PPMをどのように利用すれば企業にとってよい成果をもたらすのかを考えておくこと。
(復習)典型的な成功パターンと失敗パターンが存在する基本的な理由を確認し、それをもたらす重要な要因を確認しておく。
授業実施特記
第14回 内容
事業ポートフォリオ戦略⑤
競合企業のポートフォリオ分析
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)他社のポートフォリオを分析することの必要性を考えておくこと。
(復習)競合企業の資金創出源および多額の投資を必要とする事業をそれぞれ分析する際のポイントを確認し、競合企業の資金的な可能性をポートフォリオから推測する意義と方法を確認しておく。
授業実施特記
第15回 内容
企業戦略論の総まとめ
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第1回の授業で配布した全15回の授業内容・項目のプリントを再確認しておくこと。
(復習)定期試験対策を行っておくこと。
授業実施特記