最終更新日:2017/02/15
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 月1,月2
開講学部・学科等 政経
科目コード 632038000 科目ナンバー
授業名 金融論(貨幣理論)
英文授業名 Money and Banking (Monetary theory)
担当教員 川村 哲章

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 金融 証券市場 

授業の概要・ねらい 社会を豊かにしてきた金融取引という視点から金融について学ぶ。証券市場を中心とする市場システムについて学び、金融取引の阻害要因がいかにして取り除かれるのかについて理解し、それがいかに社会の発展につながるのかを見る。
到達目標 「社会を豊かにしてきた金融」という視点を持ち、そこから金融取引の、過去、現在、未来のさまざまな現象について原理的な説明ができる。
教科書と準備するもの 川西諭 山崎福寿著『金融のエッセンス』有斐閣ストゥディア 1900円+税
参考書 適宜指示します。
評価の基準 金融についての基本的な知識をもっている。「社会を豊かにしてきた金融」という視点を持ち、そこから金融取引の、過去、現在、未来のさまざまな現象について原理的な説明ができる。
具体的評価方法 定期試験期間中に、社会を豊かにしてきた金融という視点から、金融取引の阻害要因がどのうよなうもので、どのようにしてそれが取り除かれてきたか、原理的な説明ができるかどうかを問う試験を実施します。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
理解の進んだ学生のために応用問題を積極的に提示していきたい。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス:授業の概要、授業の進め方、教科書、評価のしかたについて説明
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 シラバスをよく読んでくること。
復習 授業の概要について把握する。 
授業実施特記
第2回 内容
市場システムの役割1
金融取引を阻害する阻害する要因について説明し、それが市場システムによっていかに克服されるのかについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の130~135頁を読んでおくこと。
復習 金融取引を阻害する要因について整理しておくこと。
授業実施特記
第3回 内容
市場システムの役割2
 市場システムが、貸し倒れリスクの原因の一つである不確実性の問題に対して、分散投資や投資信託というしかたで対処していることについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の135~135頁を読んでおくこと。
復習 分散投資、投資信託、これらの言葉についてまとめておくこと。
授業実施特記
第4回 内容
市場システムの役割3
 市場システムにおいて、貸し倒れリスクを緩和するために、情報の非対称性という問題に対してなされる、証券取引所による上場審査、開示情報の会計監査、価格情報の公開などの働きについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の137~147頁を読んでおくこと。
復習 証券取引所の働きを整理するとともに、その組織についてもまとめておくこと。
授業実施特記
第5回 内容
金融の歴史1
銀行や市場のシステムがいつごろ誕生しどのように発展してきたかについて講義する。株式会社の誕生と事業リスクを分担する仕組みについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の148~153頁を読んでおくこと。
復習 株式会社の誕生と発展についてまとめておくこと。
授業実施特記
第6回 内容
金融の歴史2
日本の金融システムの歴史について学ぶ。日本の金融システムの形成に多大な貢献をした渋沢栄一の活躍、近代化、銀行乱立、昭和金融恐慌などについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の153~157頁を読んでおくこと。
復習 日本の金融システムの発展について歴史的な流れを把握し、まとめる。
授業実施特記
第7回 内容
金融の歴史3
戦後の日本の金融システムについて学ぶ。戦後の護送船団方式、金融ビックバンについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の158~165頁を読んでおくこと。
復習 授業で挙げられた項目についてよく整理し、それぞれにどんな原理が働いているのか理解してまとめること。
授業実施特記
第8回 内容
金融の歴史 現在
 現代の金融システムにおける特徴を講義する。証券化をはじめとする高度な金融商品の開発やその影響、社会的責任投資と呼ばれる投資活動への動きなどを説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の165~168頁を読んでおくこと。
復習 教科書にあげられている事例を整理するとともに、現在の金融の動きとして注目されているものについてまとめる。
授業実施特記
第9回 内容
証券価格と収益率の関係
 さまざまな証券の価格と収益率がどのように決まるか学んでいく。まず、企業にとっては最も身近でかつ重要な手形について、手形とは何か、手形決済のメリットとは何かについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の169~176頁を読んでおくこと。
復習 手形決済のメリットについてまとめておくこと。また、証券の価格と収益率が、基本的に反比例の関係になっていることについてまとめておくこと。
授業実施特記
第10回 内容
証券の理論価格の求め方
 手形の理論価格、利付債の理論価格、株式の理論価格の求め方について講義する。現在価値、資本コストについて説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の177~187頁を読んでおくこと。
復習 教科書の例題を説きなおし、理論価格を実際に求めてみること。
授業実施特記
第11回 内容
証券価格の収益率の決まり方
 証券の収益率の絶対的な水準は、どのようにして決まるのか。資金の需要曲線と供給曲線、さらに資金需要増加と資金供給増加が収益率に与える影響、収益率の連動について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の188~202頁までを読んでおくこと。
復習 資金の需要曲線と供給曲線についてまとめておくこと。
授業実施特記
第12回 内容
金融取引に潜む危険 なぜ難しい金融取引
 金融取引の難しさについて、行動経済学と呼ばれる分野での研究から、自己規律問題や投資家たちの不合理行動について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の204~222頁をひととおり読んでおくこと。
復習 キーワードになる、自己規律の問題、コミットメント、ディスポジション効果、サンクコストについてまとめておくこと。
授業実施特記
第13回 内容
金融の歴史 バブルの歴史
 資産の価格が、理論価格から大きく離れて高騰してしまう現象、バブルについて過去の事例からその実態について学ぶ。
授業時間外における学修(予習・復習等) 教科書の223~233頁をよく読んでおくこと。
過去のいくつかのバブルについてまとめ、共通する要素について整理しておくこと。
授業実施特記
第14回 内容
なぜバブルは起こるのか?
 高騰のメカニズムを、バブルの発生、経済変動が大きいバブルに発展する条件、群衆の熱狂というステップに分けて説明する。さらに暴落のメカニズムについて講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の234~243頁を読んでおくこと。
復習 バブルの起こる仕組みについて段階的にまとめておくこと。
授業実施特記
第15回 内容
バブルとどう向き合うべきか?
 バブルの発生の可能性を理解したうえで、対処する方法について考える。株式投資はしない、リスクを分散する、割高・割安を見極めるなど、具体的な方法について検討してみる。また、バブルを抑制する政策について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習 教科書の244~251頁を読んでおくこと。
復習 あげられるいくつかの項目について整理しておくこと。
授業実施特記