最終更新日:2017/03/28
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 木2,水1
開講学部・学科等 政経
科目コード 632034300 科目ナンバー BAM02401
授業名 マクロ経済学(基礎)
英文授業名 Macroeconomics (Basis)
担当教員 永冨 隆司

授業形態 講義
e-learning利用 その他:板書,レジュメ配布による講義形式
担当形態 単独
関連する授業 マクロ経済学 (構造と分析)
応用マクロ経済学
専門ゼミナールⅠ(永冨)
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
特になし (大学で初めて経済学を学び始める1年次生,および入門段階の2年次生等を主対象として開講される科目であるため)
後続関連授業 マクロ経済学 (構造と分析)
専門ゼミナールⅠ(永冨)
応用マクロ経済学 (マクロ政策) 
応用マクロ経済学 (期待と物価)
教職課程科目
テーマ・キーワード マクロ経済学と経済政策

授業の概要・ねらい  「経済学」を学ぶと社会の出来事や移り変わりを色んな視点から見つめることができるようになる.本講義では,そうした学問的な多様な視座を伝えるとともに,柔軟な思考力を養うことを目的としている.年間を通じて受講すれば,「マクロ経済学」のものの考え方を身につけることができる.
 春期は,「経済学的なものの考え方」の基本を身につけるため,マクロ経済学の基礎概念と経済政策の考え方を講義する.これは,同じ情報(ニュース)であっても受け手の立場や視点が異なると情報の持つメッセージ性や社会へのインパクトが大きく変わってしまうことを認識できるようになること,またそうした様々な視点から見つめ,考えることができる力を身につけることが目的である.
 この講義は,「マクロ経済学」を初めて学ぶ1年次生,および「マクロ経済学」を専攻していない他学部・他学科の学生が理解できるように基礎的な事柄を繰り返しつつ,ゆっくりと丁寧に進めていく.頭の中で視覚的なイメージ(世界観)を構築しやすいように図を用いたり,考え方の段階的なプロセスが理解できるようにフローチャートを用いたりするので,受講者は「経済学的なものの考え方」を無理なく自然に身につけることができる.卒業前にもう一度「経済学」という学問の考え方や視座を学んでみたいと感じている3年次生以上の学生にとっても十分益するところがあるであろう.
 この講義を通して,大学で学ぶ「マクロ経済学」という学問の世界を覗いてみて欲しい.また,大学での勉強の仕方や成果の出し方のコツなども学び取ってもらえたら嬉しい.そして,「自分もやればできる」という自信を付けて欲しい.
到達目標  1. 身の回りの人間関係や日常生活から広く地域社会や国,そして世界の動きにまで興味・関心を広げることができる.
 2.「マクロ経済学」という学問の考え方に慣れる.
 3. 1つの物事(社会の現象)を様々な方向から見つめ,考える習慣を身につける.
 4. 「マクロ経済学」の基本モデルを理解し,経済政策の有効性に関する理解を深める. 
教科書と準備するもの 「マクロ経済学」 Ola Olsson 著, (石山・加藤・黒岩・中岡・永冨 共訳), 成文堂, 2017年.
参考書 1.「平成不況」 松本 他著 文眞堂 2010年.
2.「マクロ経済学 Ⅰ Ⅱ」.N. G. Mankiw 著 足立・地主・中谷・柳川 訳 東洋経済新報社 2011年.
3.「マクロ経済学 Ⅰ Ⅱ」,C.I.Jones 著 宮川・荒井・大久保・釣・徳井・細谷 訳 東洋経済新報社 2011年.
4.「日本経済の進歩と将来」 諏訪貞夫 編著 成文堂 2007年.
5.「入門マクロ経済学(第5版)」 中谷 巌 著 日本評論社 2007年.
6.「入門マクロ経済学(第2版)」 井堀利宏 著 新世社 2003年.
7.「マクロ経済学」 宮尾龍蔵 著 新世社 2005年.
8.「基礎コース マクロ経済学」 岩田規久男 著 新世社 2004年.
9.「マクロ経済理論」、T.R.Michl 著、上遠野 武司 他訳、学文社、2004年.
評価の基準  マクロ経済学の基礎的な考え方を習得し,自分で説明することができる力が身についていること(100%).
具体的評価方法  単位認定は,学則上,基本的には定期試験の結果で評価(100点満点=100%)することになっているが,本講義ではレポートの提出についても加点評価を行う.
 ただし,レポートの提出は任意(自由)とする.提出しなくても減点などは一切行わない.
関連リンク ドキュメント国士舘 ,大学新聞 (随想録1) ,大学新聞 (随想録2) ,大学新聞 (随想録3) ,大学新聞 (随想録4)
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
 後でゆっくりと見直しができるように,レジュメや講義内容の要点プリントを配布していくことにしたい.「経済学」の考え方を身につけることができるように,図と思考のプロセス(考え方の段階的な流れ)を表したフローチャートを示していくようにする.概念を図やフローチャートで表すことで,頭の中に経済学的な世界観(空間)を構築していけるようになる.
単位互換
特記 (政経学部)履修後は,専門ゼミナールⅠ(永冨),および応用マクロ経済学の講義に接続する

授業計画
第1回 内容
【大学で学ぶ「経済学」という学問の世界】
「経済学」を学ぶ目的と意味(経済学の体系的な学び方)
「経済学」の9つの視点とは?
本講義の目的と位置付け
高校までの教科勉強と大学での学問研究の違い
年間講義と評価方法等に関するガイダンス
第16回 内容
この科目は春期開講科目のため,秋期分は該当シラバスを参照のこと
授業時間外における学修(予習・復習等) 講義計画のガイダンスのため,特になし(授業開始前の準備指示) 授業時間外における学修(予習・復習等)
授業実施特記 授業実施特記
第2回 内容
経済問題と「経済学」の基本問題
「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」に分かれる「経済学」の中身とは?
「マクロ経済学」の誕生物語とダイナミックな変遷
授業時間外における学修(予習・復習等) 「経済学」に関するガイダンスのため,特になし(授業開始前の準備指示)
授業実施特記
第3回 内容
日常の「時間」と経済学における「時間」の違い
「短期」と「長期」という視点
「時間」概念を変えると違って見える社会の構造
授業時間外における学修(予習・復習等)  頭と心に「経済学」的な「時間」と「空間」の世界観を新たに構築したいため,先入観はない方がよい.そのため,予習は敢えて無しとする.(授業開始前の準備指示)
授業実施特記
第4回 内容
【需要という世界 Ⅰ】 総需要と財市場の均衡
  ① 総需要とは何か? 財市場とは何か? 均衡という概念について
  ② 経済主体(消費者・企業・政府)の経済活動(消費・投資・政府支出・純輸出)とマクロ経済変数の相互関係を知る.
  ③ バラマキ財政と信頼性の喪失
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.


※ テキストの読みやすさは一人一人異なるため,参考書については参考文献の中から自由に決めてよい.上記の文献以外でも構わない.大学の図書館に数十冊入れておいたので,各自がじっくりと読み込めそうな「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」の参考書を1冊ずつ自由に決めてもらいたい.
授業実施特記
第5回 内容
  ③ IS曲線という世界観
  ④ 財政政策と為替レートの影響を考える
  ⑤ 増税しても日本の財政赤字は悪化の一途
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第6回 内容
【需要という世界 Ⅱ】 貨幣市場の均衡と利子率の決定
  ① 貨幣市場とは何か?
  ② 貨幣の需要と人間の心理
  ③ 金融市場と貨幣の供給について見てみる
  ④ 金融政策の動向について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第7回 内容
  ⑤ LM曲線という世界観
  ⑥ 利子率に対する金融政策の影響について学ぶ
  ⑦ 利子率に対する物価の影響について学ぶ
  ⑧ 政策による物価引き上げと生活への影響
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第8回 内容
【需要という世界 Ⅲ】 マクロ経済政策分析をやってみる
  ① IS曲線とLM曲線を統合した世界観
  ② IS-LMモデルからわかる社会の動向と政策効果
      1. 財政政策の影響  
      2. 為替レート変動の影響
      3. 金融政策の影響
      4. 物価変動の影響
  ③ 歳出膨張とインフレ政策がもたらす将来不安
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第9回 内容
【需要という世界 Ⅳ】 為替相場制度とマクロ経済政策の有効性
  ① IS-LMの世界観に「制度」という新しい要素を1つ入れると・・・何が見えるか?
  ② 世界の為替相場制度と日本の為替相場制度
  ③ 固定為替相場制度の下での財政・金融政策の効果について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第10回 内容
  ④ 変動為替相場制度の下での財政・金融政策の効果について考えてみる  
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.

授業実施特記
第11回 内容
  ⑤ 固定為替相場制度の下での為替介入政策の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第12回 内容
  ⑥ 変動為替相場制度の下での為替介入政策の影響について考えてみる
 
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第13回 内容
  ⑦ 固定為替相場制度の下での保護主義的な貿易政策(輸入数量制限,関税引き上げ,非関税障壁)の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第14回 内容
  ⑧ 変動為替相場制度の下での保護主義的な貿易政策(輸入数量制限,関税引き上げ,非関税障壁)の影響について考えてみる
授業時間外における学修(予習・復習等)  本シラバス記載の教科書「マクロ経済学」の該当箇所(テーマの章),講義時に配布したレジュメに目を通して理解を深めておく.また,復習の際に疑問等が出てきた場合はメモしておき,次回講義時に質問を受け付けたい.
授業実施特記
第15回 内容
春期講義のまとめ
学習相談
授業評価アンケートの実施
授業時間外における学修(予習・復習等) 春期期間中に配布したプリントを見直す.
授業実施特記