第1回 |
内容
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ガイダンス:授業の概説、授業の進め方、教科書、評価の仕方などについて説明する。 使用する教科書の序章を参考に、経済学史を学ぶ意義について説明する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 シラバスを読んでくること。 復習 教科書の序文を読み直し、経済学史を学ぶ意義についてまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第2回 |
内容
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分配について1 経済についての考察に関して記録が残っている資料のうち、古いものの1つであるアリストテレスの分配についての考察からはじめる。正義の問題として考察されていることに注目する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の15~24頁を読んでおくこと。 復習 アリストテレスの分配論の特徴をまとめておくこと。
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授業実施特記 |
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第3回 |
内容
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分配について2 分配について、中世の神学者トマス・アキナスの分配論、さらに地主、労働者、資本家の三階級社会が成立した古典派経済学の時代のリカードの差額地代論について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の24~30頁を読んでおくこと。 復習 リカードの差額地代論について自分で説明できるようにまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第4回 |
内容
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分配について3 分配について、資本家と労働者の分配についてマルクスの分配論について講義する。労働者の貧困を解消するためにマルクスが進めた分析について、「剰余価値」の概念を中心に説明する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の30~32頁を読んでおくこと。 復習 授業で触れたマルクスの分析について整理しておくこと。
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授業実施特記 |
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第5回 |
内容
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分配について4 正義にかなった分配のし方として、ピグーの提唱した厚生経済学について講義する。経済的厚生を目的としたその理論と、それに対する批判について説明する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の33~38頁を読んでおくこと。 復習 厚生経済学の原理とそれに対する批判を、自分の言葉で説明できるように整理しておくこと。 |
授業実施特記 |
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第6回 |
内容
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分配について5 正義にかなう分配について、現代の議論として、新厚生経済学と呼ばれるカルドアの「補償原理」、バーグソンらの社会的厚生関数、さらにはアローの「社会的選択理論」、政治学者ロールズや哲学者ノージックの正義論などについて講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書38~48頁を読んでおくこと。 復習 分配に対する、経済学者、政治学者、哲学者それぞれの主張を整理してまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第7回 |
内容
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再生産と価値について1 15世紀から18世紀にいたる時代がいかなるものであったかを考察し、経済システムが再生産されていることを主張したアダム・スミスの思想の時代的背景について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書49~54頁を読んでおくこと。 復習 15~18世紀の経済にかかわる特徴を整理しておくこと。 |
授業実施特記 |
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第8回 |
内容
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再生産と価値について2 現代にも大きな影響があるスミスの思想について、原文に触れながら学ぶ。「同感」や「利己心」についての議論を中心に、自由主義につながる所説について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書54~58頁を読んでおくこと。 復習 授業で扱ったアダム・スミスの原文をよく読んで内容を理解し、整理しておくこと。 |
授業実施特記 |
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第9回 |
内容
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再生産と価値について3 再生産と価値について、アダム・スミスの価格決定論、ミルの停止状態、さらにはマーシャルの収穫逓増の議論について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書58~67頁を読んでおくこと。 復習 再生産についてスミス、ミル、マーシャルの議論を整理しておくこと。 |
授業実施特記 |
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第10回 |
内容
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再生産と価値について4 リカードが投下労働価値説を採用したのに対し、マルサスは支配労働価値説を採用した。二つの労働価値説は、やがて限界革命によって消滅することとなった。両者の考え方について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の68~74頁を読んでおくこと。 復習 投下労働価値説と支配労働価値説について内容を整理しておくこと。 |
授業実施特記 |
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第11回 |
内容
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生存について1 18世紀から19世紀にかけての重商主義の時代、支配階層と民衆の関係は家父長主義的であった。古典派経済学はこれを批判し、支配階層がそれを受け入れたのに対し、民衆は独自の経済観念「モラル・エコノミー」もっていた。「モラル・エコノミー」とはどのようなものか、講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の75~85頁を読んでおくこと。 復習 「モラル・エコノミー」についてまとめておくこと。
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授業実施特記 |
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第12回 |
内容
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生存について2 モラル・エコノミーは、東南アジアの農村でも19世紀から20世紀初頭に至るロシアの農村共同体ミールにおいても見られた。モラルエコノミーの原理とは何か、またロシアの農村共同がたどった道について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の83~89頁まで読んでおくこと。 復習 モラルエコノミーを支える原理についてまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第13回 |
内容
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生存について3 マルサスの人口論、ウェッブ夫妻のフェビアン社会主義、福祉国家の理念を表明した「ベヴァリジ報告」について講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の90~98頁まで読んでくること。 復習 生存について議論した三者について整理してまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第14回 |
内容
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政府について1 公共経済学の誕生について、講義する。相対的な後進国フランスの状況、「消費者余剰」と呼ばれる概念を体系化したデュピュイ、社会を一つの会社にすることを主張したサン・シモンについて考察する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の99~117頁まで読んでおくこと。 復習 フランス思想家たちの特徴的な考察についてまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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第15回 |
内容
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政府について2 ロシア革命の以後の社会主義経済計算論争、公共選択論、政府の膨張、ハイエクの知識論など、現代につながる政府の役割についての議論を講義する。 |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習 教科書の117~127頁を読んでおくこと。 復習 キーワードとなるものについてまとめておくこと。 |
授業実施特記 |
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