最終更新日:2017/03/08
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 月3
開講学部・学科等 政経
科目コード 631036200 科目ナンバー
授業名 行政学総論(基礎)
英文授業名 Public Administration (Basis)
担当教員 平石 正美

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 行政学総論(応用)
教職課程科目 教職に関する科目
テーマ・キーワード 国民が主役となる「行政とは何か」を考える

授業の概要・ねらい さまざまな社会問題の解決が行政に求められているのが、現代的な特徴のひとつである。しかし、すべての問題への課題解決能力が行政にあるわけではない。では、なぜ行政が権力を持つようになったのか、その権力の源は何か、行政の機能や責任とは何かといった基本的な問題に触れながら、行政に期待すべきこととその限界、協力すべきこととその役割などを現代的な視点から検討していきたい。
さらに応用編においては、新たな社会変動の要素である情報が政府や行政に与える影響や可能性についても講義していく。
到達目標 現代社会の諸問題を、政策担当者とサービス受給者という違った視点から検討・分析できるようにします。  
具体的には、1.身近な問題を制度や社会的な視点で考えるようにする。
      2.新たな21世紀の視点で行政の役割を再検討できるようにする。
      3.電子化などの新たな社会形成の可能性や課題を考察できるようにする。
教科書と準備するもの 平石他共著『現代行政のニュートレンド』北樹出版
参考書 西尾勝『行政学』有斐閣
平石他『日本の公共経営』北樹出版
その他適宜、講義内容に応じて指示します。
評価の基準 次の点から評価をします。
1)社会的な問題に対する関心が高まったか
2)新たな視点で行政の役割を再検討できるようなったか
3)行政学の理論を応用できるようになったか
具体的評価方法 試験の成績(60%)、レポート(15%)、授業態度(25%)で基礎評価し、発言やレポートの内容を加点して、総合評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケートでの意見をふまえ、できるだけ分かりやすい講義やレジュメの作成になるよう工夫します。
単位互換 世田谷6大学コンソーシアム
首都圏西部単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
現代における行政学とオリエンテーション
 1)行政学とは何を勉強するものか?
 2)行政をめぐる様々な議論とその考え方
 3)西欧民主主義と日本型民主主義の違いと行政スタイル
授業時間外における学修(予習・復習等) 第1回は、行政学とは何を考える学問であるかを中心に話すため、現代社会の課題や問題点を新聞などで調べて授業に臨んで欲しい。

復習としては、西欧民主主義と日本の民主主義の形成の違いと、そこから派生する行政との距離感の違いを分かるように再確認して欲しい。
授業実施特記
第2回 内容
行政に対する認識と課題の検討
 1)学生の思う行政の役割像と課題
 2)マスコミが報じる行政像
 3)世論から見た課題の再検討
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、「一般国民は行政に何を期待するのか」「どの程度の期待をもつのか」「政治家の公約と行政の限界」をマスコミ等の資料から調べておいて欲しい。

復習としては、国民やマスコミがなぜ過剰な期待を行政によせるのかをまとめておく。
授業実施特記
第3回 内容
国民の行政像と行政の実像の違い
 1)データでみる行政像
 2)国民の期待する行政像
 3)国民と行政との関係の乖離とすり合せ
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、なぜ行政への過剰な期待が生まれ、その期待との乖離がなぜ生まれるのかを考えて授業に望んで欲しい。

復習としては、期待と実際との違い、期待する水準の意味は何を意味するのかをまとめて欲しい。
授業実施特記
第4回 内容
行政学の背景と対象
 1)夜警国家から行政国家への変遷
 2)行政活動の分類
 3)行政学とは何か
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第1章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、歴史の発展軸の中で行政の必要性や制度の形が次第に形成されてくるところをまとめておく。
授業実施特記
第5回 内容
行政学の歴史(1)
 1)行政学のルーツ
 2)ドイツ官房学の発展
 3)シュタイン行政学とフランスの行政学
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第2章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、近代デモクラシーの創生期である19世紀の社会において、政府の役割は何から始まり、行政府の役割が確立されてくるのはなぜかを整理しておく。
授業実施特記
第6回 内容
行政学の歴史(2)
 1)アメリカ行政学の誕生
 2)猟官制とペンドルトン法
 3)アメリカ行政学の展開
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書第3章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、新世界としてのアメリカ建国とデモクラシーを確立するための政治と行政の制度化の過程をまとめ、アメリカ行政学の基本構造を整理して欲しい。
授業実施特記
第7回 内容
官僚制の理論
 1)ウェーバーの古典的官僚制論
 2)官僚制の批判理論
 3)ストリートレベルの官僚制論
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第4章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、古典的な官僚制論はどのような意義を持つ理論であり、それが社会の近代化に応じてどのように変化してきたかを整理して欲しい。
授業実施特記
第8回 内容
前半の総括と小テスト
 1)前半の講義の総括と確認
 2)小テスト
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、7回までの講義と復習した内容を再確認しておいて欲しい。

復習としては、小テストで理解できていなかったところを勉強し直しておくこと。
授業実施特記
第9回 内容
行政と管理(1)
 1)行政と経営・能率概念
 2)市政改革運動と行政管理の展開
 3)科学的管理法とその後の行政管理論
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第5章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、行政にとって行政管理とはどのような意味を持つものであり、管理法の違いと行政統制のターゲットの違いがなぜ生じるのかを整理して欲しい。
授業実施特記
第10回 内容
行政と管理(2)
 1)行政計画と予算理論
 2)PPBSとZBB
 3)インクリメンタリズム
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第5章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、予算とはどのような意味を持つものであり、予算による管理方法の違いを整理して欲しい。
授業実施特記
第11回 内容
行政と組織
 1)組織理論の系譜
 2)わが国の行政組織の変遷
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第6章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、予算とはどのような意味を持つものであり、予算による管理方法の違いを整理して欲しい。
授業実施特記
第12回 内容
行政統制と行政責任
 1)行政責任の概念
 2)アカウンタビリティとレスポンシビリティ
 3)ギリバートの責任概念の分類
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第7章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、責任とはどのような意味を持つものであり、責任を確保する方法とその対象の違いを整理し、現代社会にとって責任とは何かを理解して欲しい。
授業実施特記
第13回 内容
政策形成と政策立案
 1)稟議制と政策形成
 2)政策形成分析と政策立案分析
 3)政策過程論
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第15章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、行政国家への移行の中心的機能である政策能力は、どのような政策実際に基づいて確立されてくるのかを整理して欲しい。

授業実施特記
第14回 内容
日本の行政改革
 1)行政改革の意義
 2)戦後の行政改革の歴史
 3)現代の行政改革の展開
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、教科書の第10章を読んで、要点や分からないところを整理して授業に望んで欲しい。

復習としては、改革がなぜ繰り返し叫ばれるのか、その政治的な意図と改革の実際との違いを整理し、改革理念と実際の違いを理解して欲しい。
授業実施特記
第15回 内容
講義全体のまとめ
 1)政治と行政
 2)行政と歴史
 3)行政の現代的課題
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、14回までの講義と復習した内容を再確認しておいて欲しい。

復習としては、重要な箇所や理解できていなかったところを勉強し直しておくこと。
授業実施特記