最終更新日:2017/04/06
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 月5
開講学部・学科等 政経
科目コード 631036100 科目ナンバー
授業名 政治学史(近代以降)
英文授業名 History of Political Science (Modern)
担当教員 的射場 敬一

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業 政治学、政治哲学、政治学原論、西洋政治史、日本政治思想史
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
政治学
後続関連授業 政治制度論、政治哲学
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 政治思想、自由、平等、基本的人権、権力、国家、社会契約説、宗教改革、資本主義、デモクラシー

授業の概要・ねらい  近代とは何か、そこでの国家論の特質と意義を明らかにするために、中世封建社会とそれを代表する政治思想として、トマス・アクィナスの国家論をまず取り上げる。次に、近代の開始を告げるルネサンスの思想家マキャヴェリの政治思想から、あらたな国家論の構想としての社会契約論を取り上げる。
 身分制的な前近代社会から近代社会の転換の中で、国家論がいかに変貌してかをおいかけてゆく。とりわけ社会契約説において、前政治的状態としての自然状態を想定することで、人は生まれながらに自由で平等であるという観念を手に入れた。そういう自由と平等を人権としてとらえ、社会契約説は、そういう人権を守るために国家を構想した。その軌跡をホッブズ、ロック、ルソーとたどることで明らかにしていく。
 基本的人権やデモクラシーが、いかなる背景からどのようにして生まれたのか、その意義を明らかにするのが、この講義の狙いである。
到達目標  国家が所与の前提であった伝統社会から、人びとの存在こそが自明であり、人びとは生まれながらに自由で平等なのだという近代の国家論への転換を明らかにすることである。
 つまり、国家は決して自明の存在ではなく、私たちの生存にとっての手段であり道具なのだということを明らかにし、政治を私たちの手に取り戻す方途を考えさせること。
教科書と準備するもの レジュメを配布
参考書 古賀敬太編著『政治概念の歴史的展開 第6巻』晃洋書房、2004年
評価の基準 政治学、政治哲学の基本的な概念、たとえば、権力、権威、支配などについてきちんと理解できているかどうかを問います。次に、思想家の基本理念について理解しているかどうかが評価の基準となります。
具体的評価方法 学期途中に課す、課題レポートと学期末試験によって評価します。

授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
 板書の字が読みにくいという指摘がありましたので、今学期は出来るだけ丁寧に読みやすいように心がけながら板書をしたいと思います。
 と同時に、大事なことのほとんどは、配布するレジュメに書き込むつもりでいます。
単位互換 世田谷6大学コンソーシアム
首都圏西部単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
1.春期の試験の結果について
2.秋期の授業内容について
授業時間外における学修(予習・復習等) 特に無し。
授業実施特記 レジュメの配布
第2回 内容
政治の概念について
1. 政治とは何か(春期の復習)
2.権力と支配
3.権威と支配の正当性
授業時間外における学修(予習・復習等) 配布したレジュメで、政治とは何かについて復習し、頭にいれるようにしてください。
授業実施特記 レジュメ配布。
第3回 内容
中世世界の形成とクローヴィス
1.フランク王国の形成
2.合法性
3.キリスト教と正当性
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメで授業の復習をしてください。特に合法性と正当性という概念をものしてください。
授業実施特記 レジュメの配布
第4回 内容
封建社会の形成
1.民族移動
2.封建社会の形成
3.キリスト教共同体
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布。
第5回 内容
トマス・アクィナス
1.生涯と時代背景
2.理性と信仰の調和
3.国家論―封建社会の正当化―
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第6回 内容
中世世界の崩壊
1.生の動態化
2.ルネサンスとヒューマニズム
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第7回 内容
マキャヴェリ1
1.時代背景と生涯
2.リアリズムの政治学
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第8回 内容
マキャヴェリ2
1.ヴィルトウとフォルトゥナ
2.人間観
3.スタトとしての国家論
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第9回 内容
宗教改革と宗教戦争
1.宗教改革
2.宗教戦争
3.30年戦争
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第10回 内容
ホッブズ1
1.ピューリタン革命
2.哲学の方法と体系
3.政治理論のパラダイム変換
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第11回 内容
ホッブズ2
1.自然状態論
2.社会契約と国家の形成
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第12回 内容
ロック1
1.ピューリタン革命・王政復古
2.名誉革命とロック
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第13回 内容
ロック2
1.自然状態論
2.プロパティ論
3.自由主義的国家論の誕生
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第14回 内容
ルソー1
1.フランス絶対王政
2.啓蒙主義思想
3.啓蒙主義の愚民観
4.愚民観の克服
5.政治参加と自由
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 レジュメの配布
第15回 内容
まとめの授業
授業時間外における学修(予習・復習等) レジュメでの復習をすること。
授業実施特記 まとめのテストの実施