最終更新日:2017/03/10
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 火5
開講学部・学科等 政経
科目コード 631028300 科目ナンバー BAM02413
授業名 労働問題A
英文授業名 Labor Problems A
担当教員 原 俊之

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 労働問題B
教職課程科目 教科に関する科目
テーマ・キーワード 日本の雇用社会の仕組みと若年層の雇用問題

授業の概要・ねらい わが国の雇用社会の特徴とその沿革・現状を検証することにより、若年層の雇用問題の本質と対策を理解する。
到達目標 わが国雇用社会の特徴を理解し、若年層の雇用問題の本質と要因を理解できる。雇用政策や労働問題に関する法令、判例、研究成果などの文献・資料を自ら検索し、正確に読解できる。若年層を対象とする雇用対策や法制度に関して建設的な批判を提示できる。
教科書と準備するもの 濱口桂一郎『若者と労働/「入社」の仕組みから解きほぐす』(中央公論新社、880円+税)

※このほか、下記の「教材配布用ホームページ」から必要な教材をプリントアウトして持参すること。
参考書 濱口桂一郎『日本の雇用と中高年』(ちくま新書)
濱口桂一郎『働く女子の運命』(文春新書)
今野晴貴『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』(星海社新書)

以上のほか、必要に応じて紹介する。また、理解を助けるためプリントを配布し、ビデオを視聴する場合もある。
評価の基準 わが国の雇用社会の特徴、沿革、現状を的確に説明できる。
若年層の雇用問題の本質と要因を理解できる。
雇用の場における最低限の法知識を理解し用いることができる。
若年層を対象とする雇用対策や法制度に関して建設的な批判を提示できる。
具体的評価方法 定期試験(80%)、平常点(20%)
関連リンク 教材配布用ホームページ
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
5限という遅い時間で大変かと思いますが、学生諸氏の意欲的な参加を願っています。講義中、受講生を指名して各自の考えを答えていただくことがあるので、常に集中して取り組んでください。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
ガイダンス
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) 講義開始までに指定テキストを通読する(完璧に理解できなくてもいいので、軽い読書のつもりで)。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および下記「教材配布用ホームページ」から田中博秀『現代雇用論』の第5章をダウンロードしたうえで次回までに熟読する。
授業実施特記
第2回 内容
「日本的雇用慣行」の特徴
テキスト26頁以降に頻繁に引用される田中博秀『現代雇用論』の第5章を精読する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) 講義中またはWeb上にて配布した上記資料を熟読する。
(復習) 「日本的雇用慣行」と称されるものの実態と本質を確認する。
授業実施特記
第3回 内容
「就職」型社会と「入社」型社会Ⅰ
テキストにいうところの「ジョブ型」社会と「メンバーシップ型」社会の特徴と相違を明確にしたうえで、わが国における「新卒定期採用方式」の特徴とメリットについて、欧米型の雇用システムと比較しながら理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)  テキスト第1章を再読し、要点と疑問点をまとめておく。
(復習)  講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第4回 内容
「就職」型社会と「入社」型社会Ⅱ
わが国の雇用関係の法律の特徴および「入社」型社会形成の歴史を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第1章のうち、特に「3 日本の法律制度はジョブ型社会が原則」および「4 「入社」型社会はどのように作られた?」を再読し要点と疑問点を明確化しておく。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第5回 内容
「就職」型社会と「入社」型社会Ⅲ
メンバーシップ型社会において形成された「判例法理」検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第1章のうち「5 法律と現実の隙間を埋めるルール作り」を熟読する。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第6回 内容
「就職」型社会と「入社」型社会Ⅳ
入社時に関する代表的な裁判例を素材に、メンバーシップ型社会の特徴を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) 事前に指示・配布した判決要旨の熟読。
(復習) 判例ルールの内容を再確認する。
授業実施特記
第7回 内容
「社員」の仕組みⅠ
メンバーシップ型社会における定期昇給制度および教育訓練制度の特徴を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第2章のうち「1 定期昇給は何のため?」および「3 社内教育訓練でスキルアップ」を熟読する。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第8回 内容
「社員」の仕組みⅡ
メンバーシップ型社会における業務命令および人事権について検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第2章のうち「2 時間と空間の無限定」を熟読する。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第9回 内容
「社員」の仕組みⅢ
メンバーシップ型社会における解雇、とくにリストラについて検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第2章のうち「4 リストラは周辺部と中高年から」を熟読する。
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第10回 内容
「入社」のための教育システム
テキスト第3章の内容を中心に、メンバーシップ型社会における教育システムの意義と特徴について検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第3章の熟読
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第11回 内容
「入社」システムの縮小と排除された若者
テキスト第4章を中心に、日経連の雇用戦略、「フリーター」問題など、1990年代以降の雇用問題を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第4章の熟読
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第12回 内容
若者雇用問題の「政策」化
従来わが国に存在しなかった「若者雇用問題」が顕在化した経緯およびその内容と対策について検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第5章の熟読
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第13回 内容
正社員は幸せか?
いわゆる「ブラック企業」問題の本質を検証する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第6章の熟読
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第14回 内容
若者雇用問題への「処方箋」
テキストの著者が提言する「ジョブ型正社員」の是非を検討する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) テキスト第7章の熟読
(復習) 講義中指示したテキストの頁および配布したプリントの熟読。
授業実施特記
第15回 内容
試験と授業のまとめ
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習) 前期講義内容および配布資料等の確認
(復習) 試験問題の趣旨の確認および解答に必要な文献資料の再読
授業実施特記