最終更新日:2017/04/13
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 木2
開講学部・学科等 アジア
科目コード 610024000 科目ナンバー ASR02554
授業名 ユーラシアの世界遺産
英文授業名 Cultural Heritage in Eurasia
担当教員 岡田 保良

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業 アジア文明史
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 文化遺産マネジメント(岡田保良)
教職課程科目
テーマ・キーワード ユーラシア、文化遺産、保存管理、整備と活用、

授業の概要・ねらい ユネスコの世界遺産条約にみる世界遺産の理念を学ぶとともに、ユーラシア大陸にあって一覧表に記載された世界文化遺産の歴史的背景やその文化的価値を精査することによって、諸国の文化的特色とその多様性を認識する。
到達目標 1. 世界遺産条約の理念と制度、条約成立の歴史的背景、条約条文や履行のための作業指針(ガイドライン)など基礎的情報を説明できる。

2.数か所の世界遺産事例の資産概要、価値のあり方という観点から、世界遺産のとらえ方を習得する。

3.上記資料や情報の理解に必須の英語知識を身につける。
教科書と準備するもの とくに指定しない。
参考書 雑誌『世界遺産年報2017』ほか(日本ユネスコ協会連盟)
ほか授業中に紹介する。
評価の基準 1. 世界遺産条約の理念と制度、条約成立の歴史的背景、条約条文や履行のための作業指針(ガイドライン)など基礎的資料への理解度を測る。

2. 一部日本を含めて数か所の世界遺産事例について、それらの資産の概要、価値のあり方という観点から、世界遺産のとらえ方を習得できたか否か。

3. 上記資料の理解には英語力が問われることにもなり、その点も評価の材料とする。
具体的評価方法 原則として期末の試験を点数で評価する(70点) とともに、学期途中にテーマを限ってレポートや質疑報告を求め、評価を補う(30点程度)。
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特記

授業計画
第1回 内容
授業の狙いの説明。
ユーラシアの国々概観。
参考資料として『世界遺産遠方2017』紹介。関連情報のソースとして、ユネスコ世界遺産ウェブサイト、外務省ホームページなどへのアクセス。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習として、ユーラシア大陸を中心とした世界地図に馴染んでおく。また、外務省等の公式情報に事前に接しておく。
復習として、紹介された『世界遺産年報』の最新号の内容をレビューする。
さらにユネスコ世界遺産サイトを開き、これからの利用方法を確認しておく。
授業実施特記
第2回 内容
ユネスコ世界遺産条約(World Heritage Convention)とその作業指針(Operational Guidelines)、その1:
 世界遺産登録決定のプロセス。
授業時間外における学修(予習・復習等) 参考図書および文化庁ウェブサイト(文化遺産オンライン)などから、世界遺産の理念と決定プロセスを概略把握しておく。
復習として、世界遺産登録のプロセスに関与する公的機関を整理しておく。
授業実施特記
第3回 内容
ユネスコ世界遺産条約とその作業指針、その2: 世界遺産における顕著な普遍的価値Outstanding Universal Value = OUVと、評価基準criteriaについて。
授業時間外における学修(予習・復習等) 参考図書および文化庁ウェブサイトから、OUVと10項目に渡る評価基準とは何かを予め把握し、疑問点を整理する。
復習として、OUVおよび評価基準を説明している作業指針の英語原文をレビューしておく。
授業実施特記
第4回 内容
ユネスコ世界遺産条約とその作業指針、その3: 世界遺産「富士山」および「富岡製糸場」におけるOUVと評価基準。
授業時間外における学修(予習・復習等) 富士山と富岡で、世界遺産としての評価の観点がどのように異なるか、確認する。
授業実施特記 富士山、富岡、それぞれの世界遺産登録推薦書抜粋を配布する。
第5回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その1: ヨルダン、ペトラPetra遺跡の概要。
授業時間外における学修(予習・復習等) ヨルダン王国の立地、風土、歴史など基本情報を予め習得しておく。
授業実施特記 ユネスコに登録されたペトラ遺跡の情報を予め配布の予定。
第6回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その2: ヨルダン、ペトラ遺跡の評価基準。
授業時間外における学修(予習・復習等) 授業中に指摘した遺跡の世界遺産としてのOUV、および評価のあり方を復習。
授業実施特記
第7回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その3: ヨルダン、その他クセイル・アムラなど世界遺産登録状況。
授業時間外における学修(予習・復習等) 授業で紹介した、ペトラ以外のヨルダンの世界遺産事情を改めて振り返り、参考資料を復讐する。
授業実施特記
第8回 内容
世界遺産登録制度における暫定遺産一覧表(Tentatative List)について、その1: ヨルダンの事例。
授業時間外における学修(予習・復習等) 暫定一覧表の意味を理解すると同時に、ヨルダンに所在する複数の候補遺産から自由に選択して個別遺産ごとの歴史と文化に関する情報を自ら探索する。
授業実施特記 世界遺産暫定リストにあるヨルダンの事例に関する資料を事前配布。
第9回 内容
世界遺産登録制度における暫定遺産一覧表(Tentatative List)について、その2: ジェラシュJerashとガダラGadara。

とくにガダラにおける本学の貢献を紹介。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予め配布されたガダラとジェラシュの価値を解説する英文に、前もって目を通し、概略理解しておく。
授業後、理解を新たにした部分を整理する。
授業実施特記
第10回 内容
世界遺産登録制度における緩衝地帯Buffer Zoneについて、ヨルダンとシリアの事例。とくにシリアの危機的状況を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 歴史的遺産を取りまきながらも刻々変化する西アジアの政治的情勢と地域環境の危機に対する知見を把握しておく。
授業実施特記
第11回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その4: シリア、パルミラPalmyra。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予め配布される資料(英文)を一読し、パルミラ遺跡のOUVと、その価値のあり方について予め把握しておく。
授業実施特記 世田谷キャンパスにあるイラク古代文化研究所展示室におけるシリアをテーマとした特別展示を見学しておくことが望ましい。この春期中開催の予定。
第12回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その5: シリアのほか5件の危機遺産。
授業時間外における学修(予習・復習等) パルミラ以外のシリアの世界遺産それぞれが置かれている危機的状況を理解しておく。
授業実施特記
第13回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その6: レバノン、バールベックBaalbek.
授業時間外における学修(予習・復習等) レバノン共和国の立地、風土、歴史など基本情報を予め習得しておくと同時に、バールベック以外の世界遺産について自ら学習する。
授業実施特記
第14回 内容
ユーラシア各国の世界遺産、その7: イラク、ハトラHatraはじめ、危機的状況の紹介。
授業時間外における学修(予習・復習等) イラク共和国の立地、風土、歴史など基本情報を予め習得しておく。
授業後はハトラの資料を復習すると同時に、イラクで登録されているその他の世界遺産についても、自ら学習しておく。
授業実施特記
第15回 内容
上記春期授業を振り返り、ユーラシアの世界遺産状況を総括する。
同時にt定期試験について説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 春期の授業全体を通して、とくに英語のキーワードに留意して資料に基づきつつ復習し、テストに備える。
授業実施特記