最終更新日:2017/03/30
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 火2
開講学部・学科等 アジア
科目コード 610022900 科目ナンバー ASR02550
授業名 現代南アジアの社会と文化
英文授業名 Society and Culture in Modern South Asia
担当教員 松岡 環

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 南アジア、社会と文化、多様性

授業の概要・ねらい 授業のねらい:
インドを中心とした南アジア世界(インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン、モルディヴ)の現状を知ることで、そこに暮らす人々の生活、アイデンティティ、思考方法、世界観などを理解し、彼らを取り巻く社会への認識を深める。取り上げるテーマは生活・文化から経済まで広範囲にわたるが、毎回関連する映像を見せることによって、さらに具体的なイメージが捉えられるようにする。

到達目標 21世紀に入って発展を遂げつつある南アジア世界の、社会と文化の多様性とそのパワーを認識する。
教科書と準備するもの 特に使用せず、毎回プリントを配布してレジュメとする。
参考書 辛島昇・他監修『南アジアを知る辞典』(平凡社、2006)
小谷汪之編『現代南アジア<5> 社会・文化・ジェンダー』(東京大学出版会、2003)
山下博司・岡光信子『インドを知る事典』(東京堂出版、2007)
広瀬崇子・他編著『現代インドを知るための60章』(明石書店、2007)
その他については授業中に紹介する。
評価の基準 授業は、南アジアの言語から文化、社会問題、経済状況等多岐にわたるため、毎回の授業をしっかりと聞いて理解し、基礎知識が蓄積されているかが評価の基準となる。また、期末のレポートに関しては、ユニークな視点を持っているか、日本人学生は日本語の文章力があるかも評価に加味されるので注意のこと。
具体的評価方法 毎回授業終了時に行うミニテスト15回の合計点(30点満点)と、期末のレポート(70点満点)を合算した点数が評価点となる。なお、積極的な参加態度も評価の対象となるので、注意すること。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
授業評価アンケートでは、毎年、「興味深く、知的好奇心が刺激された」との点での評価が高く、「映像資料も多く、わかりやすく楽しい授業だった」等のコメントが寄せられています。東アジアや東南アジアに比べると馴染みが薄い南アジアですが、将来は中国と肩を並べるであろうインド等の国が含まれており、受講生が意欲を持って授業に取り組んでいるのがわかります。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
1.オリエンテーション及び南アジア世界概論
授業の内容や評価方法に関する説明と共に、南アジア諸国について、地理を含む各国の基本的な知識を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)南アジアの地図を見ておく。
(復習)各国の特徴をそれぞれ把握できたか確認する。
授業実施特記
第2回 内容
2.南アジアの言語
多数存在する南アジアの諸言語について、実際の文字や発音に触れながら解説する。主要言語の簡単な挨拶も学習する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)「梵語」「梵字」について調べておく。
(復習)授業中に学習した挨拶を復習する。
授業実施特記
第3回 内容
3.南アジアの映画
世界一の製作本数を誇り、近年日本でも人気を呼んでいるインド映画を中心に、南アジア諸国の映画についてその歴史と現状を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)YouTubeで『きっと、うまくいく』などインド映画の予告編を見ておく。
(復習)インド映画を1本見てみる。
授業実施特記
第4回 内容
4.南アジアの音楽
インド古典音楽を中心に、映画音楽、現代ポップス等も取り上げて、それが南アジアの人々にいかに受容されているかについて解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)YouTubeでインド古典音楽の演奏を見ておく。
(復習)YouTubeでインド映画音楽MVをいろいろ見て、自分の好きな作品を探してみる。
授業実施特記
第5回 内容
5.南アジアの舞踊と演劇
古典舞踊を中心に実技を混ぜながら解説し、その芸術性に触れるほか、古典舞踊や古典演劇の題材となる叙事詩や神話、さらには民族舞踊についても解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)インドの古典舞踊について調べておく。
(復習)授業中に習ったムドラー(手の動き)を復習する。
授業実施特記
第6回 内容
6.南アジアの衣服
生活の知恵が生きる南アジアの伝統的な衣服について、様々な衣服を実際に見せながら解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)伝統衣裳「サリー」について調べておく。
(復習)伝統的な衣服を着て生活する人々の映像を見てみる。
授業実施特記
第7回 内容
7.南アジアの美術と民芸
多くの世界文化遺産を有する南アジア地域の美術について、実際の民芸品も回覧しながら説明する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)南アジアの世界文化遺産の映像を見ておく。
(復習)世界文化遺産の保存について、日本との差異などを考えてみる。
授業実施特記
第8回 内容
8.南アジアの宗教
南アジア世界で信仰されている多様な宗教について、それぞれの特徴を説明し、生活や生き方との関わりについても解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)ヒンドゥ-教とイスラーム教について、知識を得ておく。
(復習)仏教を通じて入ってきたヒンドゥー教の神々を日本文化の中で発見してみる。
授業実施特記
第9回 内容
9.祭りと通過儀礼
宗教と密接な関わりを持つ様々な祭りに彩られた南アジアの1年と、人生における通過儀礼について解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)日本の通過儀礼について考えておくこと。
(復習)YouTubeで様々な南アジアの祭りの映像を見てみる。
授業実施特記
第10回 内容
10.南アジアの食文化
日本でもよく知られたインド料理を中心に、様々な食材やスパイスを実際に見せながら、生活に息づく食文化を解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)日本のカレーのルーツについて考えておく。
(復習)インド料理店で実際に食べてみて、スパイスや作り方について質問する。
授業実施特記
第11回 内容
11.<1国フォーカス>
それまでの授業ではインドが中心になりがちのため、インド以外の、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン、モルディヴのいずれか1国に焦点を当てて詳しく紹介する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)取り上げる予定の国について、基礎知識を得ておくこと。
(復習)取り上げた国についてさらに詳しく調べてみる。
授業実施特記
第12回 内容
12.南アジア社会が抱える諸問題
貧困、カースト制度、宗教対立、女性差別など、南アジア社会が直面している諸問題について解説し、共に考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)高校で習った、インドのカースト制度についての内容を思い出しておくこと。
(復習)社会問題の解決方法として、南アジア各国がどんな努力をしているのか調べてみる。
授業実施特記
第13回 内容
13.南アジアのメディア事情
紙メディアと電波メディア、さらにインターネット・メディアについて、現状と問題点を考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)日本のメディアについて知識を得ておく。
(復習)インターネット・メディアの発達する南アジアと日本とを比べてみる。
授業実施特記
第14回 内容
14.経済発展と南アジア社会
90年代以降めざましい発展を遂げたインドを中心に、経済発展の中核となった産業を分析し、近年の南アジアの変化について解説する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)スズキ自動車とインド、ユニクロとバングラデシュとの関係について調べておくこと。
(復習)自分が駐在員となって行った場合のシミュレーションをしてみる。
授業実施特記
第15回 内容
15.日本と南アジア
仏教伝来から今日まで、日本と南アジアが育んできた交流の歴史を振り返る。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)明治以降の日本の歴史を再確認しておく。
(復習)今後の日本と南アジアの関係について考える。
授業実施特記