最終更新日:2017/03/28
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 水3
開講学部・学科等 アジア
科目コード 610006200 科目ナンバー ASR02555
授業名 日本の生活文化史
英文授業名 History of Japanese Lifestyle
担当教員 原田 信男

授業形態 講義
e-learning利用 manaba その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 沖縄の民俗と文化
教職課程科目
テーマ・キーワード 日本の生活文化史

授業の概要・ねらい 日本人がどのような生活をしてきたのかを、歴史のなかで考える。いわゆる日本の歴史は、政治や経済あるいは芸術・文化などを中心に記されてきた。本講義では、そうした問題を踏まえながら、一般の人々がどのように生きてきたのかを考える。ただ歴史といっても暗記ではなく、その流れの理解に重点を置く。それゆえ日本とは何か、生活とは何か、文化とは何かだけではなく、社会・国家・民族・宗教などにもついても、基本的な知識をもってもらう。そして日本の歴史といっても、中央の問題よりも、むしろ地方なかでも北海道と沖縄の問題にも注目する。さらに朝鮮半島および中国大陸のみならず、東北アジア・東南アジアの歴史についても眼を向ける。そうした地域のなかで、日本の人々が、どのように生きてきたのかを扱う。また日本の歴史を相対化するため、地球・世界・人類といった問題にも言及しつつ、日本列島に人間が住み始めた頃から、近世つまり江戸時代までを通観する。なかでもとくに弥生時代以降、社会や国家の在り方の問題に時間をかける。つまり日本史における初源のシステムが人々の生活にどのような影響を与えたのかを丁寧に考えてみたい。その際、もっとも基本的な衣・食・住の問題が重要になるが、このうち日本人が日常的に食べているコメにスポットを当てて、日本の生活文化を見ていくこととする。
到達目標 「授業のねらい」でも述べたように、歴史は暗記ではなく、流れの理解であるから、講義内容をどれだけ理解したかが重要である。日本の歴史の流れを、キチンと把握するとともに、それぞれの時代の特徴を理解し、人々がどのように生きてきたのかを考える力をつけて欲しい。
教科書と準備するもの 毎回、講義資料を配付するが、これはmanabaにもアップされている。
参考書 原田信男著『コメを選んだ日本の歴史』文春新書
原田信男『歴史のなかの米と肉』平凡社ライブラリー
原田信男『食べるってなに?』ちくまプライマリー新書
評価の基準 あくまでも講義そのものの内容を、どこまで理解したかが評価の基準となる。とにかく講義を聞く段階で、配付資料に留意しながら、そのテーマごとの重要事項を理解し、よく反復復習すること。
具体的評価方法 講義内容をどれだけ正確に理解したかを、持ち込み不可の筆記試験で確認する。解答は自由論述になるので、講義内容のポイントを的確に表現できることも重要である。定期試験の回答内容を100%重視する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
より学生諸君の理解と集中力を高めるために、質疑形式で講義を進めて行きたい。
単位互換 首都圏西部単位互換
特記 とにかく講義内容を理解することに努めて欲しい。

授業計画
第1回 内容
歴史とは何か・日本とは何か:歴史の意味や方法論について考える。歴史はどこに存在するのか。歴史書の意味。歴史事実の確定方法。文献史学・考古学・民俗学の特徴などを考える。また日本とはどういう国かを考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習についうては、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中し、配布された講義資料にメモをすること。そのなかで歴史の因果関係を考える。
第2回 内容
人間とは何か・社会とは何か:人類の進化に立ち返り、歴史との関係から考える。人間性というのはどこかたきたのか。人類における進歩とは何か。どういうふうに社会を創り出してきたのかについて考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第3回 内容
日本の生活文化史において、もっとも重要なのは米の問題である。米というものがどういう文化体系をもち、どのような特色を有するのか。世界における米と麦の文化の問題を視野に入れた上で、日本の歴史における米文化の意義について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第4回 内容
旧石器時代の生活文化:日本列島に人々が住み始めて、どのような生活をしたかを考える。氷河期という厳しい時代を彼らはどのように生き延びてきたのか、そのためにどのような生活文化が考案されていたのかを知る。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第5回 内容
縄文時代の生活文化:狩猟のみではない生活文化について考える。狩猟の文化の在り方もさまざまであるが、その技術がどのように生み出されたのか、それ以外の植物利用などについても考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第6回 内容
弥生時代の生活文化:弥生時代における稲作伝来の意味を考える。朝鮮半島経由でもたらされた弥生の文化には、どのような特徴があるのか。また水田稲作だけではなく、金属器や人間そのものが渡来してきたことの意味を考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第7回 内容
弥生時代の社会変化:稲作の開始によって社会がどのように変化したか考える。食糧生産性の向上によって、社会的剰余が生まれ、これが社会的分業を促すとともに、その争奪をめぐって戦争が始まったことを理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第8回 内容
古墳時代の生活文化:朝鮮半島との関わりや国の形成について考える。古墳時代は再び朝鮮半島から人と文化が流入した時期であり、巨大土木工事の技術のほか、牛馬が大量にもたらされるようになって社会発展の基礎が築かれたことを理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第9回 内容
古代の生活文化:古代国家の成立が人々の生活にどのような変化を与えたのかを考える。最初の中央集権的な古代律令国家の出現により、中国の国家システムをまねて、ほぼ全国規模における支配体制が成立し、それが人々の生活文化にどのような影響を与えたかを考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第10回 内容
古代の神話と祭祀:古代に神話や祭祀のなかに、その生活文化がどのように反映しているのかを考える。神話にどのような歴史的意味があるのかを考え、天皇という存在の意義および天皇が行う祭祀の意味について考える。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第11回 内容
中世社会の成立と生活文化:古代から中世への変化がどのようなものであったかを考える。古代から中世への移行は、歴史的な事件に象徴されて画期的に変化するものではなく、徐々に社会体制が変化した結果であるから、社会的な経済構造の変容に注目していく必要がある。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第12回 内容
中世の国家と社会:中世の政治システムと社会システムの在り方を考える。中世国家を理解するためには、権門体制という公家・武家・寺社家による相互補完的政治体制を理解する必要がある。また中世社会に関しては、荘園公領制という地方国衙の問題を無視することができない。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第13回 内容
中世から近世へ:中世から近世への国家と社会の変化について考える。中世が地方分権的政治システムであるのに対して、近世は古代的な中央集権的政治システムであることが重要で、また中世の村に存在していた武士が近世には都市に集められたことの意味を理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第14回 内容
近世の生活文化:幕藩体制というシステムのなかで人々がどのように生活したのかを考える。近世の政治システムとしは、幕府と藩(大名)とが一体となった支配体制が形造られ、しかも米の生産を第一義として、米を一つの経済的価値基準とした石高制社会という特殊な在り方が人々の生活を大きく規定したことを理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。
第15回 内容
近世から近代へ:幕藩体制がどのようにして崩壊し、どのような新しい社会になったかを考える。近世後期における商品経済の飛躍的発展と西洋的近代による外圧の問題が、政治史的には重要であったが、文化史・思想史的には、国学思想の在村レベルまでの展開が大きな意味をもったことを理解する。
授業時間外における学修(予習・復習等) 予習としては、manabaに掲載された講義資料をよく読んで、講義の問題点を把握しておくこと。復習については、講義内容を理解した上で、講義で指摘したポイントについて、社会的および歴史的な因果関係を考えながら知識を整理して欲しい。
授業実施特記 講義に集中しメモをとること。その知識を確認しつつ歴史の因果関係を考えること。