最終更新日:2017/04/09
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)春期 開講時限 金2
開講学部・学科等 法・政経・理工・文・経営
科目コード 110101700 科目ナンバー
授業名 日本史A
英文授業名 Japanese History A
担当教員 中川 壽之

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業 日本史B
教職課程科目
テーマ・キーワード 19世紀の東アジアにおける国際秩序の成り立ちとその変容

授業の概要・ねらい 私たちが生きている現代の日本社会がどのように形づくられてきたかという問いを系統的にたどっていくと、一つの大きな画期として明治維新にまで遡ることができるだろう。
この授業では、その問い立てを考えていくために、さしあたり19世紀における東アジアの国際秩序の成り立ちやその変容といった事柄を基本に、19世紀半ばの東アジアと日本を取り巻く歴史を振り返り現代社会への理解を深める手がかりにしたい。
到達目標 近代日本の歴史を東アジアの国際環境の中に位置づけて理解し説明することができる。
教科書と準備するもの 授業は講義を中心とする。教科書はとくに指定しない。
講義内容に即してプリントを配布する。
受講生諸君は、プリントを基本に講義内容を適宜各自のノートにまとめるなどして学んでほしい。
参考書 必要に応じて、適宜授業中に紹介する。
評価の基準 ①前近代から近代への移行期における東アジアの国際秩序の成立過程に関する基礎知識が習得できている。
②国際秩序という観点から19世紀の東アジアと日本を取り巻く歴史の特質や意義を理解し、説明できる。
以上の2点に着目し試験を用いてその到達度による成績評価を行う。
具体的評価方法 春期試験の成績をもって評価する。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
アンケートの結果を踏まえ、板書の仕方を改善し授業内容がわかりやすくなるよう努めた。講義形式の授業であるが、できる限り質疑応答の機会を設け受講生諸君とのコミュニケーションを図れるよう工夫します。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
授業ガイダンス
 ● 春期授業の進め方や試験、成績の評価などについて説明する。
 ● 日本史の授業で、なぜ東アジアという枠組みで話をするのか説明する。
 ● 授業に関わる参考文献についてプリントを配布する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)当科目のシラバスを事前に読んでおくことが望ましい。
(復習)授業に関わる参考文献から授業と関連のあるものを整理しておくこと。
授業実施特記
第2回 内容
 ● 東アジアにおける伝統的な国際秩序の形成と展開
  中国と朝鮮、琉球の関係について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第2回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)14世紀以降、東アジアにおける国際関係がどのように形成されていったかを理解する。
授業実施特記
第3回 内容
 ● 東アジアにおける日本と中国の関係(1)
  14世紀以降の日本と中国との関係について、室町幕府3代将軍足利義満の外交について講義する。
   
   
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第3回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)室町時代の対東アジア外交の展開について理解する。
授業実施特記
第4回 内容
 ● 東アジアにおける日本と中国の関係(2)
  豊臣秀吉の対アジア政策の展開について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第4回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)豊臣政権期の対アジア外交について理解する。
授業実施特記
第5回 内容
 ● 中華世界と日本型華夷秩序の形成
  中国を中心に形成された前近代の広範なアジアの国際関係と日本の外交的な立場について講義する。

   
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第5回プリントに目を通し知識を整理しておく。
(復習)東アジアの伝統的な国際秩序と日本との関係について理解する。
授業実施特記
第6回 内容
 ● 両属関係の形成
  対馬と朝鮮・琉球と薩摩の関係について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第6回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)中国を中心とした伝統的な国際秩序の枠組みの中にあった朝鮮と琉球、それらの国々に対して日本がどのような関係を形作っていったか理解する。

授業実施特記
第7回 内容
 ● 近代ヨーロッパの国際秩序
  17世紀のヨーロッパを舞台に形成される主権国家と国際秩序について講義する。

 
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第7回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)主権国家に基づいて形作られたヨーロッパの国際秩序と東アジアの伝統的な国際秩序との違いについて理解する。

授業実施特記
第8回 内容
 ● 東アジアにおける伝統的な国際秩序―中華世界―の変容(1)
  アヘン戦争の歴史過程について講義する。

授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第8回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)アヘン戦争がなぜ起こったか、それが単にイギリスと中国との戦争という意味合いだけではなく、アジアとヨーロッパの国際秩序間の相克であったことについて理解する。
東アジアの伝統的な国際秩序と近代ヨーロッパの国際秩序の違いについて整理しておくこと。
授業実施特記
第9回 内容
 ● 東アジアにおける伝統的な国際秩序―中華世界―の変容(2)
  アヘン戦争後、南京条約に対する中国の認識について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第9回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)中国が自ら築いた伝統的な国際秩序のもとで近代ヨーロッパの国際秩序をどのように受け止めたか理解する。
授業実施特記
第10回 内容
 ● アヘン戦争の衝撃―日本と朝鮮の対応―
  アヘン戦争後の日本と朝鮮の外交政策のあり様と違いについて講義する。

授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第10回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)日本と朝鮮の南京条約に対する認識の違いまた鎖国体制下にあった日本がどのように対処したのか理解する。
授業実施特記
第11回 内容
 ● ペリー来航以前のアメリカ
  19世紀ペリー来航以前の対日政策について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第11回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)ペリー来航以前のアメリカの対日政策について理解する。
授業実施特記
第12回 内容
 ● 幕末における日米関係の形成(1)
  開国に至る歴史過程について講義する。

   
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第12回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)ペリー来航と日米和親条約締結の歴史的な意義について理解する。
授業実施特記
第13回 内容
 ● 幕末における日米関係の形成(2)
  ハリスを中心とした日米修好通商条約締結の歴史過程について講義する。
  
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第13回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)日米間の通商条約締結の歴史的な意義について理解する。
授業実施特記
第14回 内容
 ● 幕末における日米関係の形成(3)
  日米修好通商条約締結後の日米関係について講義する。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)第14回プリントに目を通し知識を整理しておくこと。
(復習)日米和親条約と日米修好通商条約の締結後に展開した日米間の関係について理解する。
授業実施特記
第15回 内容
 ● 19世紀東アジアの国際秩序の中の日本
  中国を中心とした東アジアの伝統的な国際秩序の枠組みの中で、近代ヨーロッパの国際秩序に接した日本が明治維新を迎えるまでどのような歴史過程をたどったかをまとめる。
授業時間外における学修(予習・復習等) (予習)春学期配布プリントおよび筆記ノートに目を通し全般的に知識を整理しておくこと。
(復習)春学期の授業を振り返り、試験に向けて講義内容を自ら整理し学修する。
授業実施特記