最終更新日:2017/02/03
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 月4
開講学部・学科等 大学院
科目コード 031062400 科目ナンバー
授業名 アメリカ地域研究B講義
英文授業名 Area Studies - America B
担当教員 佐藤 圭一

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード 合衆国憲法修正第1条  市民宗教 多文化・多宗教時代

授業の概要・ねらい 本講義では、合衆国連邦憲法との整合性の面から「市民宗教」を論じる。「アメリカ地域研究A講義」で扱った厳格分離説の問題点を受け、かかる分離説が”正視”してこなかった(忌避してきた)アメリカの「市民宗教」を、「信仰の自由」の原則との関わり、及び国家論の観点から論考する。併せて、今日の多文化時代において変容する「市民宗教」の実態と将来像を展望してみる。
到達目標 学生自らが講義に積極的に参加し、質疑応答を通して問題点を把握し、論文・レポート等に反映されることを目指します。
教科書と準備するもの ①佐藤圭一著『米国政教関係の諸相』(改訂版) 成文堂 2007年
②Richard V. Pierard & Robert D. Linder,Civil Religion & the Presidency,Academie Books, 1988.
③Michael Corbett and Julia Mitchell Corbett,Politics and Religion in the United States,Garland Publishing Inc.,1999.
参考書 ①Robert B. Fowler, Allen D. Hertzke,Religion and Politics in America-faith,Culture,and Strategic Choice-,Westview Press,2010.
②Donald L. Drakeman,Chuch, State,and Original Intent,Cambridge,2010.
評価の基準 (1)宗教について、国家の統合装置としての機能を理解できる力
(2)市民宗教を判例から読み解くことのできる力
(3)信仰の自由と統合のための宗教を区分できる力
具体的評価方法 講義中に実施する質疑応答30%。及び期末に提出を求める「レポート」の内容70%
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
個々の意見を、実授業に反映させるたまの改善を実施します。
単位互換
特記

授業計画
第1回 内容
「ガイダンス」
講義の進め方、シラバスの使い方、成績評価について説明します。
アメリカという国家についてアウトラインを説明します。   
授業時間外における学修(予習・復習等) 本シラバスを参照し、不明な点等を整理しておいて下さい。第1回目の講義で説明します。
授業実施特記
第2回 内容
神の名の下に生まれた”近代国家”アメリカの誕生
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第1編、Civil Religion & the Presidency,chap1.の通読
授業実施特記
第3回 内容
建国神話の誕生と「市民宗教」の創造
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第1編、Civil Religion & the Presidency、chap2.の通読
授業実施特記
第4回 内容
第1回討論
第2~3回の講義での理解をベースとして討論を行います
授業時間外における学修(予習・復習等) 第2~3回の講義で指示した文献の再読
授業実施特記
第5回 内容
アメリカの政治に内在する宗教的次元(その1)
 -R.N.ベラーの市民宗教論、ケネディ就任演説を事例として- 
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第2編第1章
授業実施特記
第6回 内容
アメリカの政治に内在する宗教的次元(その2)
 -ワシントン、リンカーン、F.ルーズベルト等にみる大統領と市民宗教-
授業時間外における学修(予習・復習等) Civil Religion & the Presidency、chap.3,4,7の通読
授業実施特記
第7回 内容
第2回討論
第5~6回の講義での理解をベースとして討論を行います
授業時間外における学修(予習・復習等) 第5~6回の講義で指示した文献の再読
授業実施特記
第8回 内容
「市民宗教」の機能と役割(その1)
 -多文化社会における”統合装置”としての機能ー
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編,Civil Religion & the Presidency、chap.1.の通読
授業実施特記
第9回 内容
「市民宗教」の機能と役割(その2)
 -独立戦争から南北戦争そして第1次、第2次世界大戦、ヴェトナム戦争に見る市民宗教と戦争の関わりー
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編,Civil Religion & the Presidency、chap.1の通読
授業実施特記
第10回 内容
「市民宗教」の機能と役割(その3)
 -「9.11同時多発テロ」以降、”変容する”アメリカの市民宗教-
授業時間外における学修(予習・復習等) 佐藤圭一「多文化社会アメリカにおける『市民宗教』」の通読
授業実施特記
第11回 内容
第3回討論
第8~10回の講義での理解をベースとして討論を行います
授業時間外における学修(予習・復習等) 第8~10回の講義で指示した文献の再読
授業実施特記
第12回 内容
「市民宗教」と裁判(その1)
 -Marsh判決=「議会専属牧師」の憲法適否を巡る争い-ー
授業時間外における学修(予習・復習等) 佐藤圭一「アメリカ憲法『国教禁止条項』と連邦最高裁の審査基準」の通読
授業実施特記
第13回 内容
「市民宗教」と裁判(その2)
 -Lee判決=公立学校における「式典(卒業式)聖職者による祈祷」の憲法適否を巡る争い-
授業時間外における学修(予習・復習等) 佐藤圭一「アメリカにおける『市民宗教』の司法判断」の通読
授業実施特記
第14回 内容
「市民宗教」と裁判(その3)
-Elk Grove判決=公立学校における「忠誠の誓い」の憲法適否を巡る争い-
授業時間外における学修(予習・復習等) 佐藤圭一「アメリカの公的宗教慣行に関わる連邦最高裁判断の諸問題」の」通読
授業実施特記
第15回 内容
第4回討論とまとめ
第12~14回の講義での理解をベースとして討論を行い、全体を総括します
授業時間外における学修(予習・復習等) 第12~14回の講義で指示した文献の再読
授業実施特記