最終更新日:2017/02/03
Syllabus
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概要
対象年度 年度 2017 (週1コマ)秋期 開講時限 金5
開講学部・学科等 大学院
科目コード 031012000 科目ナンバー GPO05026
授業名 アメリカ地域研究B講義
英文授業名 Area Studies - America B
担当教員 佐藤 圭一

授業形態 講義
e-learning利用 その他:
担当形態 単独
関連する授業
当科目履修前に履修して
おくことが望ましい科目
後続関連授業
教職課程科目
テーマ・キーワード

授業の概要・ねらい 20世紀以降、今日に至る歴史事象を通してアメリカにおける政治と宗教の関わりについて論じる。加えて、アメリカの「市民宗教(civil religion)」について講義する。アメリカには国民の信仰の対象としての宗教の他に、世俗的要請によって創られた「市民宗教」が存在する。「市民宗教」には200を超える人種を国家レベルで統合するという極めて重要な役割が担わされている。建国期にまで遡るその形成の意図と機能を明らかにすると共に、特に「9.11同時多発テロ」で実証されたが、多文化主義の高揚する現代において”変容”を遂げた「市民宗教」の実態を考察する。
到達目標 学生自らが講義に積極的に参加し、質疑応答を通して問題点を把握し、論文・レポート等に反映されることを目指します。
教科書と準備するもの 佐藤圭一著『米国政教関係の諸相』(改訂版) 成文堂 2007年
有賀貞・大下尚一『概説アメリカ』有斐閣 2010年
森孝一編『アメリカと宗教』日本国際問題研究所 1997年
R.ピラード、R.リンダー著『アメリカ市民宗教と大統領』麗澤大学出版会2003年
参考書 ①ロナルド・タカキ著 富田虎男監訳『多文化社会アメリカの歴史』(明石書店 2005年)
②L.ケディ著、渡部正孝訳『アメリカの公共生活と宗教』 玉川大学出版部 1997年
③Richard H. Jones,One Nation under God?,University Press of America,2012.
④Ann W. Duncan & Steven L. Jones,Church-State Issues in American Today-Religion & Government-,Praeger,2008.
評価の基準 (1)多様化するアメリカを理解する力
(2)統合装置の機能を担う宗教を理解する力
(3)宗教的寛容を必要とするアメリカを理解する力
具体的評価方法 講義中に実施する質疑応答=30%。及び期末に提出を求める「レポート」内容=70%。
授業評価アンケート
フィードバック・
受講生へメッセージ
個々の意見を、実授業に反映させるための改善を実施します。
単位互換
特記 アメリカについてのニュース等に注目し、常に問題意識を持って頂きたい。

授業計画
第1回 内容
「ガイダンス」
講義の進め方、シラバスの使い方、成績評価について説明します。
アメリカという国家についてのアウトラインを説明します。
授業時間外における学修(予習・復習等) 本シラバスを参照し、不明な点等を整理しておいて下さい。第1回目の講義で説明します。
授業実施特記
第2回 内容
海外伝道と世界のアメリカ化(その1)
 -孤立政策から海外進出(米西戦争)への精神的転換-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『概説アメリカ史』3章の通読
授業実施特記
第3回 内容
海外伝道と世界のアメリカ化(その2)
  -ハワイ伝道に見るアメリカ化の内実-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『アメリカと宗教』第4章の通読
授業実施特記
第4回 内容
第1回討論 
第1回、第2回の講義での理解をベースとして、アメリカにおける「宗教的大義の重要性」と「海外進出と宗教の関わり」についての討論を行います。
 
授業時間外における学修(予習・復習等) 第1回、第2回の授業で使用した文献、資料の精査
授業実施特記
第5回 内容
アメリカの戦争に見る宗教的次元(その1)
   -第1次世界大戦を事例として-

授業時間外における学修(予習・復習等) 『アメリカ市民宗教と大統領』第6章、『アメリカと宗教』第6章の通読
授業実施特記
第6回 内容
アメリカの戦争に見る宗教的次元(その2)
    -第2次世界大戦を事例として-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『アメリカ市民宗教と大統領』第7章、『アメリカと宗教』第6章の通読
授業実施特記
第7回 内容
アメリカの戦争に見る宗教的次元(その3)
    -ヴェトナム戦争から湾岸戦争までを事例として-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編、『アメリカ市民宗教と大統領』第9~11章『アメリカと宗教』第6章の通読
授業実施特記
第8回 内容
第2回討論
第5回~7回の講義での理解をベースとして、アメリカにおける「戦争と宗教の関わり」と「宗教とアイデンティティー」についての討論を行います。
授業時間外における学修(予習・復習等) 第5回~第7回の授業で使用した文献、資料の精査
授業実施特記
第9回 内容
アメリカの政治に見る宗教的次元(その1)
    -R.N.ベラーの「市民宗教」を読み解く-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編、佐藤圭一著「アメリカにおける国家統合と市民宗教の役割」「『市民宗教』とアメリカ政教関係の歴史」の通読
授業実施特記
第10回 内容
アメリカの政治に見る宗教的次元(その2)
    -「キング牧師とマルコムX」アメリカ黒人の宗教的背景-
授業時間外における学修(予習・復習等) 『アメリカと宗教』第5章の通読
授業実施特記
第11回 内容
第3回討論
第9回~10回の講義での理解をベースとして、アメリカ国民の宗教観と「アメリカ黒人と教会」についての討論を行います。

授業時間外における学修(予習・復習等) 第9回~第10回の授業で使用した文献、資料の精査
授業実施特記
第12回 内容
「9.11同時多発テロ」発生直後の宗教的様相
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編、佐藤圭一著「多文化社会アメリカにおける『市民宗教』」の通読
授業実施特記
第13回 内容
「9.11同時多発テロ」以降、変容するアメリカの「市民宗教」
授業時間外における学修(予習・復習等) 『米国政教関係の諸相』第4編、佐藤圭一著「多文化社会アメリカにおける『市民宗教』」の通読
授業実施特記
第14回 内容
第4回討論
第12回~13回の講義での理解をベースとして、多文化・多宗教時代の市民宗教の実態と機能についての討論を行います。

授業時間外における学修(予習・復習等) 第12回~第13回の授業で使用した文献、資料の精査
授業実施特記
第15回 内容
まとめ
 これまでの講義内容を踏まえて、現在の問題点・今後の展望について総括する。
授業時間外における学修(予習・復習等) これまでアメリカ地域研究B講義で使用した文献、資料の精査
授業実施特記