授業の概要・ねらい |
「外交とは何か」とのテーマで、組織的外交の起源、外交理論の発達、旧外交から新外交への変遷、日米欧の外交諸類型について論じます。
さらに、日本外交の特質を三つの時代区分によって分析します。すなわち、幕末から日露戦争までの「日本外交の確立期」、ポーツマス条約から太平洋戦争までの「アジアへの拡大主義外交」、戦後の「吉田ドクトリンの形成期」を具体的な歴史的事例によって分析し議論します。
さらに、大学院生の研究テーマについて、資料や文献の収集方法と研究及び分析の仕方を示唆致します。 |
到達目標 |
1外交及び外交史における専門知識を習得する。
2外交史を研究する際に必要となる専門的スキルの向上を目指す。
3授業における議論とレポートによる報告を通じてコミュニケーション能力が向上する。 |
教科書と準備するもの |
池田十吾『第一次世界大戦期の日米関係史』補訂版(成文堂、2007年)。
共著『日本外交のアイデンティティ』(南窓社、2004年)。
Harold Nicolson, Diplomacy (Washington D.C.: Georgetown University,1998).
その他資料と関連文献入手すること。 |
参考書 |
Henry A. Kissinger, Diplomacy (New York: Simon & Schuster, 1994 )
ヘンリー A.キシンジャー『外交』上、下(日本経済新聞社、2003年)
その他必要に応じて指示致します。 |
評価の基準 |
1講義の内容を理解していること。
2外交を知るうえで必要な知見を理解することができること。
3各自の研究テーマに必要な知識と能力を得ることができていること。
以上の3点に着目し、発表とレポートを用いてその到達度による成績評価します。 |
具体的評価方法 |
受講態度(20%)、授業における議論の正当性(20%)、レポート(60%)によって、講義の理解力度により評価します。
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第1回 |
内容
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ガイダンス 外交における現実主義(realism)と理想主義(idealism)を、マキアベリ(N. Machiaveli)とグロチウス(H. Grotius)を二つの事例として挙げ講義する。国家と世界、権力と道義についても言及する。 H. Nicolson, Diplomacy、レジュメ#参考書及び資料; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第2回 |
内容
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第1回の現実主議と理想主義が外交にもたらすことについて、歴史的な実例を示し講義の後に、各自のぺーパーの報告(各自15分程度)を基に議論する。
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授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第3回 |
内容
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「外交とは何か」を、外交の基本原理、外交の起源、外交の発展、外交理論の流れに沿って講義する。マキアベリの君主論やW.ウイルソン大統領の14カ条の提案などを読む。 H. Nicolson, Diplomacy, レジュメ#参考書及び資料; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第4回 |
内容
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第3回の講義につて「マキアベリ」及び「ウイルソン大統領の理想主義」につて講義し後に議論する。 レジュメ、マキアベリ『君主論』#参考書及び資料; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第5回 |
内容
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外交の前提(国力とは何か)について、モーゲンソー(H. Mogenthau. Politics Among Nations)の国力の諸要素を例に論じる。また、これらの事例を日本外交に適用し論じる。 レジュメ#参考書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第6回 |
内容
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外交の諸類型としてイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、ロシア(ソ連)、日本を例としてその特質について論じる。 外交史研究のための参考文献について説明する。 H. Nicolson, Diplomacy, レジュメ#参考書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第7回 |
内容
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日本外交について時代を三区分し、第二期の「アジアへの拡大主義外交」について講義する。まず、1915年の「対華二十一カ条要求」について論じる。また、これをアメリカがどのように観察したのか、アメリカ外交文書(FRUS)分析することによって論じる。 池田十吾『第一次世界大戦期の日米関係史』(成文堂、2007年)#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第8回 |
内容
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第7回の講義について、教科書とレジュメによって全員で議論する。 同上書、レジュメ#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第9回 |
内容
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1917年11月の「石井・ランシング協定」を事例研究として、講義する。このなかで、日本の対中政策、日米関係特にウイルソン大統領の極東政策についてアメリカ外交文書(FRUS)を資料として配布し議論する。 同上書、レジュメ、日本外交文書、アメリカ外交文書(FRUS)#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第10回 |
内容
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第9回の講義について、全員で議論する。 同上書、レジュメ#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第11回 |
内容
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1918年8月、「シベリア出兵」を事例研究として、日本とアメリカの政策決定過程と意思決定の相違について講義する。 同上書、レジュメ、FRUS、日本外交文書#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第12回 |
内容
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「シベリア出兵」をめぐる研究の視点について、講義する。その後全員によって議論する。 同上#教科書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第13回 |
内容
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太平洋戦争の三つの原因について講義する。すなわち、日中戦争、日独伊三国同盟、南進論について、日米関係、特に日米交渉資料を配布しながら議論する。 レジュメ、その他資料#参考書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第14回 |
内容
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第13回の講義について、資料をもとに全員で議論する。 レジュメ、その他の資料#参考書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
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第15回 |
内容
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日本外交について戦前と戦後に分類して総括的に論じる。その後、全員による議論を行う。 レジュメ#参考書; |
授業時間外における学修(予習・復習等) |
予習は、シラバスを読んでおくこと。授業時間外は、研究テーマに関連した資料及び文献を読み、概要をレジュメにまとめ報告の準備をすること。 復習は、講義の資料を熟読し再度確認すること。 |
授業実施特記 |
講義終了後にレポートの提出を求めます。 |